とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

まめはあけぼの

 長距離を歩くと、足のまめ(肉刺)はつきものだ。シューズのヒモを緩めたり締め直したり。靴を替え、中敷きの調整をし、靴下を厚くしたり薄くしたり、いろいろな手立てを施しても、どうしても避けられない。下りの続く道のりでは足の指のつま先近くにまめができ、上りの続く道では踵に靴擦れができ、いずれまめに変わる。手当てを怠り、痛さを我慢して歩いていると、今度は膝が痛くなったりする。

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 まめは皮膚に摩擦などの外力が加わることで生じる水疱で、水疱の内容はリンパ液である。医学的には外傷性水疱と呼ばれる。足が接地するたびに皮膚に強い力が加わり、皮膚の表皮と真皮が剥離して間隙にリンパ液が貯留する現象だ。皮膚に急激な摩擦が生じれば、足以外にも発生する。

 しばらく弾いていなかったギターを2時間も弾いたときには、左手の指先にまめができてしまった。フルマラソンに出場したときには、着ていたTシャツで擦れた脇の下にまめができたこともある。8月に5日間出張があり、家に帰ってすぐに庭の花に水遣りのためにジョウロをもってダッシュで10往復したときには、右手の人差し指と小指にまめができてしまった。それでもゼラニウムの一部は枯れてしまったが。

 予防策は、まず、適切な靴下を履いて靴との摩擦を軽減すること。これが難しい。出発前と行動終了時では、足の大きさがぜんぜん異なるから。靴の内部を乾燥させることも重要。皮膚が湿っていると、まめは発生しやすいから。歩いていると靴の中に小石や小枝が入ってしまうこともあるが、これはすぐ除去することが大切だ。使ったことはないが、摩擦を低減するパウダーを用いたり、ワセリンを塗布することも効果があるようだ。

 治療法は、患部に清潔な針を刺し、リンパ液を排出して、絆創膏を貼り付けること。これも、早め早めの対応が大切。昔から言われているでしょう?

 まめはあけぼの。やうやう赤くなりゆく傷口、しばし眺めて、思い切りて針の刺したる。淡き汁の出るにまかせ、絆創膏のひとつふたつ貼りたるも、いとをかし。