とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

美味しい店・もう一回行きたい店・幸せにしてくれる店 ぎょうざ 中

 私用で豊橋を訪問した。用事を終えた午後6時、豊橋駅に向かって歩いていると、住宅街の中に向かい合う2軒の餃子店が目に留まった。ちょうど小腹の空いてきた時間帯。豊橋駅あたりで名物のカレーうどんでも食べようかと思っていたが、そういえばお隣の浜松市は餃子が名物。ひょっとしたら、豊橋も餃子のレベルが高いかもと心が動く。

 右の一軒は歴史のありそうな餃子店。店の中がまったく見えない。これに対して、左に見えた一軒は、やや新しい外装で、店舗の中には多くの人影が見える。思い切ってこちらの引き戸を開けて店内に入った。

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ぎょうざ 中(ちゅん) 豊橋駅西口から徒歩10分ほど

 店はカウンターのみ10席。店内には10人を超える人がいるが、カウンターには座らずレジの前に列を作っている。カウンターではおじさん一人が一皿の餃子を食べている。そうか、ここはローカルたちの持ち帰りの店なのか。とりあえずカウンターに座って観察すると、レジに並んだ人たちは「大4」、「並3」と注文し、餃子を包んでもらっている。

 メニューは壁に張った紙1枚のみ。見ると、ぎょうざ大(10個)500円、ぎょうざ並(8個)400円の2種類だけ。真っ向勝負の餃子専門店だ。

 店には、レジ担当のおばさんと、5台の重そうな焼き器を扱うお兄さんのみ。焼き器は、直径40cmを超えるような厚手のフライパン型のものを、ガスコンロに乗せて使用している。店内で待つお客さんは多いが、5台の焼き器をフル稼働させて焼いているため、意外と待ち時間は短そうだ。ただし、電話予約をしたお客さんと思われる客が時折入店し、列の途中で餃子3,4包みをインターセプトする。

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ぎょうざ 大

 大1を注文すると、10分ほどでおばちゃんが一皿持ってきてくれる。餃子10個が、茹でモヤシの上に乗せられている。大ぶりの餃子で、羽根はなし。皮は厚く、もちもちの食感。パリッと焼かれた小麦粉の味がいい。このもちもちの食感は、手延べの皮で知られる、福岡西新の対馬屋の食感に似る。ここの店の皮は、おそらく手延べではないが、強力粉のグルテンがしっかり形成された、熟成された小麦の味がする。餡はキャベツを主体とした刻み野菜にひき肉で、ニンニクはおそらくほとんど入れられていない。かぶりついた瞬間にジュワッと肉汁が出てくるタイプではないが、野菜の甘みがやさしく感じられる味。

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皮はモチモチ 餡は野菜の甘みたっぷり 肉汁ジュワッはなし

 強烈なインパクトのある餃子ではないが、上質な皮、野菜の甘みを生かした餡、バランスのとれた、まさに中庸をいく餃子であった。これのみで夕食になってしまう一品として、豊橋ピープルに愛されている。(2019年11月2日来店)

 

ぎょうざ 中(ちゅん)

 愛知県豊橋市花田三番町123
 電話 0532-31-6167
 営業時間 16:00~20:00