とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

九州自然歩道#6 大宰府~椎原を振り返って

 2020年1月11日から1月13日の3連休にかけて、九州自然歩道太宰府から背振山系までの50kmほどのトレッキングを行った。今回の山行においては、4つのテーマについて検討を行うこととしたが、それぞれの項目について振り返ってみたいと思う。

  1. 65 Literバックパックはどうだったか?

 冬期の山行は荷物が増える。これはやむを得ないことで、これまでの30 Literのバックパックでは収納が困難になることが予想されたため、今回はGregoryのBaltoro 65 Literを購入し、試用してみた。

 まず、このバッグ自体の使用感は大変良好である。上下から荷室にアプローチができるため、荷物の出し入れは容易。また背板がうまくカーブしているため、肩への負担が小さい。ペットボトル用のポケットの角度が前向きになっており、背負ったまま出し入れしやすいなど、細部への配慮がありがたい。

 収納量については、Baltoro 65 Sサイズのカタログ容量は58 Literであるが、Karrimor Ridge 30 Literの2倍近くが収納できるとは思えない。せいぜい1.5倍ぐらいの感覚であった。ただし、多く積み込めることがそれほど重要なことではないので、ここはよしとする。

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左がGregory Baltoro 65 右がKarrimor Ridge 30

 根本的な問題に立ち戻るが、山行に携行する荷物は少なければ少ない方がよい。行動距離は飛躍的に延び、疲労は格段に減る。バッグが大きいと、つい余計な物を持って行きたくなるが、ここは慎まなければならない。今回は、水タンクや雨具は使用していないが、使用する可能性の低いものは気をつけて排除し、また携行品の軽量化を図らなければならない。

  1. 無補給での3日の山行は可能だったか?

 今回は、太宰府を出て、天拝山の登山口以降は、背振山山系にいったん入ってしまうとほとんど補給がないことが事前に分かっていたため、無補給での山行が何日ぐらいまで可能か試してみた。登山口以降に使用する、すべての食料と水を積み込むこととした。携行した食料は朝食2回、昼食2回、夕食2回で1.5kg。水は1.5 Liter。

 食料と水で3kgになるので、これは重いが、3日間の山行ではこの量でギリギリ足りる程度であった。食料は若干不足し、山行前と比較して1.0kgほど体重が低下していた。

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1回の調理でご飯とカレーの加熱が可能

 水はギリギリの量であった。レトルト食品の加熱に250mlほどの水を使用し、そのまま150mlほどを味噌汁に使用し、残りは飲用にストックするという使用法であった。飲水量の少ない冬期であったので1日500mlの水で持ちこたえることができたが、夏期は絶対無理である。

  1. コンロは有用か?

 冬期の山行において、温かい飲食物が摂取できることはとてもありがたい。また、レトルト食品や麺類等の、摂取可能食品のバラエティも増えるので、山行の喜びが増加する。問題は、コンロ本体とガス缶、コッフェルで1kg近い重さとサイズ。今回は、EPIの230gガス缶を携行し、35分間加熱に使用したが、このサイズのガス缶で、どの程度の加熱調理が可能かどうか正確に測定して、持参食品量と携行ガスのバランスをうまく取ることで、無駄な荷物の携行を減らしつつ、加熱食品を摂取できる条件をそろえていきたいと感じた。

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EPIのコンロを使用 コッフェルは1つで足りる

 また、使用するコッフェルのサイズを見直し、1サイズで中にEPIガス缶を収納するようにした方がよいかもしれないと感じた。

  1. 寒さにはどれぐらい耐えられるか?

 今回は、夜間と山頂で氷点下を経験した。シュラフは夏用の軽量のダウンのシュラフ(430g)を使用したが、これ単体では忍耐の限界を超える直前であった。夜間の寒さには耐えかね、かねてから用意のシュラフカバーを使用したところ、これが温かい。夏用シュラフシュラフカバーで九州の山は乗り切れそうな気がしてきた。3シーズン用ダウンシュラフ(800g程度)の購入についても、再度検討を要する。

 ただし、服装には注意が必要。今回は半袖Tシャツ+長袖シャツ+ジョギング用のシャカシャカウインドブレーカーで行動したが、これで氷点下の北西の風が正面から吹いてきた時は寒かった。冬期は、防寒+撥水性のコートを着るべきだったと強く反省した。モンベルに防寒着を見に行こうか、それともワークマンでガテン系の防寒具でも買ってみようかと思案中。