とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

蜂楽饅頭 白か黒か

 仕事場で小腹が空いたとき、冷凍の大判焼を電子レンジで温めて熱いお茶と一緒に食べることがある。冷凍だが、なかなか美味である。同僚から「おいしそうな今川焼ですね。」とか、「回転焼ですね。久しぶり。」とか言われる。違うだろ。この、小麦粉の生地の中に餡を入れて焼いたスイーツは、大判焼だろ。と思ったら、なんと「御座候」(ござそうろう)だとか、訳の分からないことを言い出すやつまで出てきた。

 気になったので調べてみた。あの、小麦粉を水で溶いた生地を銅製の焼き型へ流し込み、餡を包埋して円筒形に焼成したスイーツは、Wikipediaでは今川焼の名で解説している。(https://ja.wikipedia.org/wiki/今川焼

 これによると、今川焼きの名称の由来に確たる史料はないが、江戸時代中期に江戸市内の今川橋(現JR神田駅東側の神田今川橋、橋梁はないが交差点名として残存)付近の店で、桶狭間合戦にもじり「今川焼き」として宣伝・発売し評判となったため広がったとする説と、戦国大名の今川氏の家紋を由来とする説がある。

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 現在知られている今川焼の呼び名は、形状や製法に基づく名称として、

 今川焼(全国各地)、大判焼き(全国各地)、おやき(北海道、青森県茨城県西部など)、回転焼き、回転饅頭(大阪市堺市、九州・山口地方など)、小判焼き、太鼓饅頭、太鼓まん、太鼓焼き(西日本各地、台湾)、二重焼き(広島県)、車輪餅、紅豆餅(台湾)

など、多種多様である。

 また、商品名や地域による名称としては、

浅草焼(青森県)、あじまん(山形県ほか)、甘太郎焼、画廊まんじゅう(静岡市清水区)、義士焼き、御座候(兵庫県大阪府など全国各地)、御紋焼(奈良県天理市)、しばらく(滋賀県長浜市)、志゛まんやき(じまんやき、富士アイス系列店、全国各地)、人工衛星饅頭(兵庫県神戸市)、ずぼら焼き(和歌山県海南市)、太郎焼(埼玉県川口市越谷市福島県会津若松市ほか)、天輪焼(三重県松阪市)、七越焼き(富山市)、花見焼き(埼玉県蕨市)、日切焼(愛媛県松山市)、びっくり饅頭(広島県呉市)、ヒット焼き(愛媛県新居浜市)、横綱まんじゅう(岡山県津山市)、蜂楽饅頭熊本県熊本市、鹿児島県)、あづま焼(静岡県浜松市磐田市

などと、これもさまざまである。

 全国さまざまな呼び名について、Jタウンネットという情報ページが2014年にWeb調査を実施している。1482名から回答が得られ、1位は大判焼、2位は今川焼、3位が回転焼という結果であった。御座候という呼称が4位に食い込んでいるのが意外であった。(https://j-town.net/tokyo/

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 福岡では蜂楽饅頭(ほうらくまんじゅう)というローカルスイーツの店が有名で、あの円筒形のスイーツの一般名称を蜂楽饅頭だと思い込んでいる人口が30万人ぐらい局在しているのではないかと推定される。地元の西新にも蜂楽饅頭の店があり、毎日行列を成している。黒餡と白餡の2種類のみで勝負する正統派の店である。年に数回、購入しているが、私は断然黒である。子供のころから、「男は黙って黒」と育てられたからである。ただし私の故郷における呼称は大判焼である。

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 ところが最近、友人から蜂楽饅頭岩田屋店(地元のデパート)の白が断然美味しいとの意見を聞いた。グラリと自信が揺らいだ。子供のころから黒しか食べていなかったが、このたび、生まれて初めて白と黒の比較を試みることとした。

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 その結果は、、、白も悪くない。白黒甲乙つけがたい。今後は、奇数日に購入する際は黒に、偶数日に購入する際は白にしようかなどと考えている。

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