本日から九州自然歩道トレッキングは熊本県に入った。これを機会に、これまでのタイトルの表記であるレグの番号と何日目という書き方を改め、福岡を出てから歩き継いで何日目と書くことにした。この方が#15 1日目という書き方よりも分かりやすそうだからだ。くれぐれも、33連休を取得していると誤解しないでいただきたい。
今日のトレッキングは、口之津港フェリーターミナルに諫早からの島鉄バスが7:57に着いたところから始まる。本当は福岡を出てからここに至るまで、いくつかの試練があったのだが、長くなるので今回は置いておこう。
口之津から対岸の天草までのフェリーの出航時刻は8:30。コロナ対策のため、通常の半分ほどに減便されている。ターミナルでフェリーの乗船券を購入して、出航10分前のアナウンスでフェリーに乗り込む。徒歩で乗船するのは一人だけだった。フェリーには自動車が8台積載されている。船室には10名ほどの乗客の方がテレビを見ている。船の名はフェリーくちのつで総トン数は548トン。島原と天草の間の海峡である早崎瀬戸は波が穏やかで、ほとんど揺れを感じないまま9:00に鬼池港に到着した。
鬼池港ではさっそく天草四郎がお出迎え。雨は降ったり止んだりを繰り返しているため、レインコートの上だけを着けて歩き始めた。鬼池港からは国道324号線上が九州自然歩道となっている。歩道が分けられているため危険はないが、交通量は多い。しばらくは海沿いの道で景色がよい。1時間ほど歩いたところで雨脚が強くなったため、道路沿いの商店に入り、朝食用にカフェ・オ・レとサンドイッチを購入して店内で食べさせてもらう。ここでレインコートのズボンを着用し、ゲーターも装着した。
ここから先はときおり前が見えないほどの大雨に晒される。国道を走る自動車から水しぶきが飛んでくる。11:00に佐伊津港を過ぎ、国道と離れる地点にコンビニがあったため、雨宿りと休憩を兼ねて入る。イートインコーナーでコーヒーを啜りながら雨が小降りになるのを待って11:30に行動再開。
天草市内には大学の同級生がいるため連絡をとり、昼を一緒にすることとした。白砂がきれいな本渡海水浴場から本渡の市街地に向かい、12:46に同級生宅に到着した。昼食後は14:40から再度、九州自然歩道に復帰し、キリシタン墓地と天草キリシタン館に向かった。再び雨が強くなってきた。キリシタン墓地は繁華街のアーケードからすぐのところに入り口の看板がある。600mほど坂を登り、キリシタン墓地を経て、天草キリシタン館に到着した。
雨が降りしきり、キリシタン館でゆっくりしている余裕がなかったため、次の目的地の十万山(239m)に向かうことにした。住宅地の中を縫うように進み、十万山の登り口にたどり着いた。登山道は舗装されているが、雨で濡れたアスファルトが滑りやすい。登山道の両側には木が生い茂っているため、雨はほとんど降り込まない。助かった。次第に雨脚が弱くなり、十万山の頂上に着いた頃にはほとんど雨は止んでいた。頂上に着いたのは16:47。しばらくすると同級生が自動車でやってきて、二人で展望台の上でコーヒーにすることにした。
コーヒーの後は、九州自然歩道に沿って亀川方面に下山した。苔のついた石段が雨に濡れて滑りやすく、1回派手に転んでしまった。その後は本渡の市街地に出て、十万山の頂上から眺めた可動式の昇降橋が気になって見に行った。ここも九州自然歩道のルート上。上天草島と下天草島との間の本渡瀬戸にかかる歩道専用の昇降橋。瀬戸を船舶が通過する際には中央部分が上がるようになっている。残念ながらこの日は橋が昇降するのを見ることはできなかったが。
橋の袂にはちょっと風変わりな建物があったので見に行ってみた。天草工業高校だった。ちょうど学校関係者と思われる方が歩いていたので、兵舎のようなカマボコ型の建物が何か聞いてみたところ、実習棟とのこと。また、5階建ての校舎の吹き抜けに3階建ての校舎が嵌入する形のユニークな構造をしている。これは設計者や由来を調べてみないと。
工業高校の外観を見学した後は、2km離れた同級生の家まで歩き、18:57に到着。今晩は自宅にお世話になることにした。40年来の友人。つもる話がたくさんありそうだ。
2020年7月11日 九州自然歩道 33日目 長崎県南島原市口之津~熊本県天草市本渡 雨 気温27/23 距離21.7km(海上交通除く) 行動時間7:34 平均速度3.1km/h 34246歩