先週、友人が茶豆を職場にわざわざ届けてくれた。新鮮なうちに食べようとその日の夜に調理して頂いたが、これまで食べたことがないような、それはそれは濃厚な素晴らしい味だった。あまりに美味しかったため、茶豆・枝豆について調べようと思ったものの、学名のGlycine maxのところで引っかかってしまってアミノ酸の話に入り込んでしまい、茶豆にたどり着かずに終わってしまったのが前回の話。
今回は、昨夜、茶豆の味を舌が覚えているうちに、ふだん食べている枝豆の味との比較を行ってみたレポート。ふだん食べているとはいっても、最も摂食頻度の高い枝豆は、年に4回程度訪れる居酒屋で出される自然解凍の冷凍枝豆。それでは比較にはならないだろうと、近所のスーパーで福岡産の枝付きの枝豆を購入して、茶豆と同条件で処理して食べてみることとした。
1. 枝豆を枝からハサミで切り離し、水洗い。
2. 10gの塩を振ってよく揉む。
3. フタ付きの鍋で1000mlの水を沸騰させ、30gの塩を加える。
4. 3分間加熱。
5. 氷水で急冷。
6. 団扇で扇いで室温近くまで冷ます。
7. コーヒー牛乳と一緒に食す。
ストレートに言ってしまうと、福岡県産枝豆と新潟産茶豆は別物。福岡産は枝付きで、未成熟果を10~20%程度含むため、それは評価対象外と考えた。それでも、味も香りも、新潟産にはまったく及ばなかった。旨み、甘さは、新潟産が飛び抜けて優れていた。歯触りについては両者に差はほとんど感じられなかった。味覚は等間隔の尺度による評価はできないが、新潟茶豆を10点としたならば、福岡枝豆は3~4点ぐらいか。
さて、今朝、その友人から頂いた茶豆の銘柄についての連絡が来た。頂いた茶豆は、門外不出の種を使って育てた布川農園の黒鳥産黒埼茶豆。いわゆる、魚沼産コシヒカリ農家指定ブレンドなしの銘柄のようなもの。こんな美味しいものを食べてしまうと、他の産地の枝豆を食べるのが苦痛に感じてしまうから、これ以上食べない方が良いかもしれないと思うほどのレベルであったのも頷ける。
ついでに調理法についても教えてもらったが、冷却の際には水や氷水につけると塩が抜け栄養が逃げるとのこと。団扇で力いっぱい扇ぐのが正解。