今週から朝の食卓に上り始めたフルーツはイチジクFicus carica。クワ科イチジク属の落葉樹である。原産地はアラビア南部とされる。
日本には、ポルトガルの神父が1591年に天草にイチジクの種あるいは苗木を持ち込んだとされ、天草はイチジク発祥の地とされる。天草の一部の地域ではイチジクを南蛮柿(なんばんがき)と呼び、10年ほど前から8月のシーズンに入ると南蛮柿(いちじく)フェアが開催されている。
漢字では無花果(いちじく)と表記することが多いが、これは花を咲かせずに実をつけるように見えることに由来する。他にも、映日果(いちじく、いんりーくお-中国音)、一熟(いちじく、と読ませる)、中世ペルシア語のアンジール(anjīr)が中国で音写された阿駔、阿驛といった表記も使われていた。他にも、日本では南蛮柿(なんばんがき)、唐柿(からがき)、蓬莱柿(ほうらいし)、唐枇杷(とうびわ)などと、呼び名が多い。
旧約聖書の創世記(B.C.550年前後に編集)に、「エデンの園で禁断の果実を食べたアダムとイヴは、自分たちが裸であることに気づいて、いちじくの葉で作った腰ミノを身につけた」とのくだりがあるほど、古くから栽培され、人々の口に入っている。
国内での生産は、1位愛知県(2272t)、2位和歌山県(2264t)、3位兵庫県(1587t)、4位大阪府(1357t)、5位福岡県(1247t)の順に多く、イチジク発祥の地の熊本県は16位(131t)(2015年農林水産省統計)。他に美味しい果物がありすぎるからだろう。
2020年8月13日(木)
バナナ+モモ(あかつき)+メロン
8月14日(金)
バナナ+メロン+ネクタリン+イチジク
この日が今シーズンの初イチジク。福岡県産のとよみつひめの極甘のイチジクを使用。
8月15日(土)
バナナ+ネクタリン+オレンジ+イチジク
九州自然歩道トレッキングに出かける前に軽めの朝食。
8月16日(日)
トレッキングのために朝食のフルーツなし。
8月17日(月)
メロン+グレープフルーツ+イチジク
8月18日(火)
グレープフルーツ+オレンジ+イチジク
8月19日(水)
バナナ+モモ+イチジク+パッションフルーツ
この日のモモは、大玉の川中島。発色は良いが、芳香がもう一つ。果肉の状態は良好で、追熟のタイミングは悪くないと思われる。パッションフルーツの芳醇な香りが良いアクセントとなった。
私にとって、イチジクは名脇役。単体で食べることはほとんどなく、フルーツを組み合わせた上で、イチジクを添え、さらにヨーグルトをかけると、青い臭いが緩和され、独特な食感と甘みが輝いてくる。生ハムを巻いたり、カマンベールと一緒に食べても美味しい、個性派の脇役として活躍してくれる。