とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2021年11月6日 中国自然歩道6日目 山口県美祢市秋芳町秋吉台~美祢市美東町明敷峠 秋吉台から山陽に進む

 本日の中国自然歩道トレッキングは日本3大カルスト台地秋吉台からのスタート。3日前に福岡に戻ったばかりで疲れがやや残るが、秋吉台はもう一度歩きたい。

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ふたたびハローキティ新幹線に乗車

 5:50に福岡の自宅を出て、地下鉄、新幹線と乗り継いで厚狭駅に7:12に到着。ここからは美祢線に乗り換え、美祢駅からは船木鉄道という現在は鉄道を保有しない会社のアンモナイト号というバスで9:04に秋吉台バスセンターに到着して、9:17から行動開始。

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美祢線で厚狭から美祢に いずれも難読駅

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スタートは秋吉台バスセンターから

 前回は南北に10km以上ある秋吉台の中央近くに位置する長者ヶ森で中国自然歩道の支線に進んでいるため、本日はまずバスセンターから長者ヶ森まで歩かなければならない。

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バスセンターから展望台まで舗装路を進む

 バスセンターから秋芳洞門前町を通り、北の舗装路を歩いて9:52に秋吉台展望台に到着。天気予報は芳しくなかったが、雨が降らなくてよかった。展望台からはカルスト台地が一望できる。

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展望台からの眺めが素晴らしい

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 ここからは草原の快適な道を進む。ゆっくりとしたアップダウンを繰り返し、10:10に若竹山(253m)に到着。頂上には「日本山脈縦走西日本起点」という石碑が建っている。どういう意味か悩んでしまう。(福岡に帰ってから調べたところ、1959年に読売新聞社の主催で行われた日本山脈縦走というイベントの西の起点として秋吉台の若竹山が、東の起点として青森県八甲田山が設定されていた。総計5000kmの縦走で、東西2隊が八甲田山秋吉台を出発して、富士山で集合するというスケールの大きなイベントだった。)

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カルスト台地の中を歩く。ススキが揺れるほどの風がたまらなく心地よい。

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若竹山の頂上に建つ「日本山脈縦走西日本起点」の石碑

 10:24に剣山、そして10:55に長者ケ森に到着した。ここから中国自然歩道の新しい道が始まる。

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長者ヶ森

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中国自然歩道は長者ヶ森で山陽方面、山陰方面に分かれる

 県道242号線の下をくぐり、しばらくは舗装路歩き。左手の山の中腹に見えた秋吉台東展望台に立ち寄った。どこから見ても素晴らしい風景だ。

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東展望台に立ち寄る

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東展望台からの眺めもいい

 ここで北九州からやってきたという男性としばらく会話。百名山踏破を目標に山登りをされているという。前回は乗鞍岳まで、自転車+登頂というなかなか素晴らしい活動をされている。今日は秋吉台北部の山を登ったのち、秋芳洞付近に自動車で移動してカルスト台地南部の山々も登るつもりと言う。

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秋吉台は広い

 百名山氏と分かれて11:30に行動再開。秋吉台を東に舗装路を進み、牧場の脇を抜けて美東町大田三角原の分岐点を直進する。交通量は少なく、ときどき軽トラックが通行する程度。極寒山(236m)という穏当ではない名前の山の南の裾野を歩く。べつだん寒いわけではない。

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牧場横を通過

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寒山の南を巻いて進むが、何も起きない

 12:15に鳶の巣集落を通過。集落の家の瓦はすべて茶色。南に進み、ため池の周りを回って12:24に大田の市街地に続く県道32号に合流。

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鳶の巣のため池をグルリと歩く

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太田市街に向かう県道32号線に合流

 12:33に大田市街地の北の外れにある金麗社に立ち寄る。明治維新の際には奇兵隊の本陣に使われた重要な施設らしい。残念ながらこの辺りの歴史の知識がさっぱりない。帰ったら調べてみよう。

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金麗社

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明治維新発祥の地なのか

 金麗社の先から左折して、大田の市街地に入らずに東の雨乞山を巻くように走行する国道490号線の萩小郡道路に向かう。ところが、ずいぶん手前の美東中学校の先で右折の道標が現れた。萩小郡道路はずいぶん上の高架の上を走り、どう見ても自動車専用道なので、コースが付け替えられたか、EADASのデータの誤りのようだ。

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丁寧に道標が設置されているのでそれに従う

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 道標に従って雨乞山の山すその道を2kmほど進み、中国自然歩道から少し離れた道の駅みとうに13:11に昼食のために立ち寄る。この辺りの特産品の牛蒡を使ったというごぼう卵とじ丼を頂く。味は、、、普通。

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のんびりとしたいいところ

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道の駅みとう

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ごぼうが名産品

 13:40に行動を再開し、途中のセブンイレブンで夕食の食材を購入して、秋谷集落から5kmほど続く山道に入る。1kmほどで舗装路が尽きる。その先は両側をササに覆われた道となるが、1か月ほど前に刈られた後がある。おそらく地元のボランティアの方が手を入れてくれたのだろう。本当に感謝。ササが刈られていなかったら進むのは困難だったかもしれない。500mほどで草刈りの跡はなくなり、峠までしばらくは藪となったが元気が出た。

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太田市街地南部の秋谷から薬王寺までは5kmの山道の峠越え

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ササがきれいに刈ってあり感謝!

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このあたりまでは手入れしてある

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峠近くは藪となるが、空が見えれば進む気になれる

 15:30に峠を越えて、しばらく歩くと舗装路が出てきた。15:40に薬王寺の男滝、女滝を過ぎる。よく知られた滝のようだが、水量が少なく、いささかがっかり。

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峠を越える

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舗装路が現れる

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薬王寺の女滝

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男滝

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薬王寺の集落が見えてきてホッとする

 15:58に薬王寺交差点に到着。県道309号線の2車線の立派な道を北にしばらく進む。EADASのデータに従って16:09に右折して山道に進む。ここには道標はないので注意がいる。

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薬王寺で県道309号線に合流

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県道309号線を500mほど北に進んで、右の細い道に折れる

 頑丈な害獣防御柵をくぐって地道を進む。自動車が通行できるほどの状態良好な山道が続く。途中で道標が出てきて、ここは中国自然歩道なので自動車の通行不可とわざわざ看板が立ててある。道路の整備状態は良好だが、東向きの斜面なのですでに暗い。このあたりはシカよりもイノシシが多い。足音に驚いてずいぶん先にいるイノシシが逃げていくのが見える。

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頑丈な柵で仕切られている

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道標もところどころに設置されている

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 3kmほどの道のりを歩いて、標高445mの明敷峠に16:53に到着。ここで県道309号線にふたたび合流する。本日の日没時間は17:17であるが、山に囲まれた明敷峠はすでに暗い。今日はこれ以上先に進むのは諦めて、峠から少し離れたところに平らなところを見つけてテントの設営を開始。16:57に行動終了とした。周囲の藪の中ではイノシシがこちらを伺っているような物音がする。

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薄暗い山道にはイノシシがたくさん現れた

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明敷峠に到着

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2021年11月6日 中国自然歩道6日目 山口県美祢市秋吉台美祢市美東町明敷峠 曇り 21/9℃ 行動距離22.8km 行動時間7:37 40913歩

往路交通:西新6:08福岡市営地下鉄-博多6:22/6:35山陽新幹線-厚狭7:12/7:34美祢線-美祢8:02/8:38船木鉄道アンモナイトバス-秋吉台バスセンター9:04