本年始めての中国自然歩道トレッキングは広島県呉市の呉駅から。
博多駅から6:15発の山陽新幹線のぞみ2号に乗車して、7:21に広島駅に到着。新幹線は乗車率20%程度と空いていた。
広島からは7:37発の呉線に乗り継ぎ、8:25に呉駅に到着。
呉にはこの機会に行ってみたかった大和ミュージアムと、てつのくじらを訪問。大和ミュージアムは、第二次世界大戦時の呉海軍工廠で建造された戦艦大和の模型が展示してあることで有名。そして、てつのくじら館は2004年に退役した潜水艦あきしおが陸上にそのまま展示してあり、その内部の見学ができることで知られている。私はミリタリーマニアではないが、ここは呉を通過するならばぜひ押さえておきたいポイント。
それに加えて、呉ではどうしても見ておきたいものがもう一つあった。それは「回天」。人間魚雷回天である。
ご存じの方が多いと思うが、第二次世界大戦の終戦直前に製造された、人間が魚雷を操縦しながら敵艦に体当たりするという特攻兵器。よくもそんな兵器を考案したものだと思うのだが、それが戦争の持つ狂気なのだろう。いまは亡き岳父が、学徒動員で呉海軍工廠に出務していたときに、回天の部品を旋盤で作っていたと、涙ながらに語っていたのが忘れられず、呉を訪問の折には回天は見るべきものとして心に刻んでいた。
11:00ぐらいまでそれらの見学に費やし、駅ナカスーパーで昼食と呉のご当地で有名なメロンパンを購入してから11:39に呉駅から行動開始。
市街地を抜けて二河(にこう)川沿いに北に進み、12:06に二河球場前の公園にて昼食休憩。この球場も見ておきたかったところ。自分が生まれる1か月ほど前に肺がんで亡くなっているので直接会ってはいないのだが、父方の祖父が従軍していた際に、後にプロ野球の南海の監督になった鶴岡一人さんにお世話になっていたよう。父からそのことを伝え聞いていたので、鶴岡監督の標しになるものを見てみたかった。呉では神様のように崇め奉られているようで、嬉しかった。球場の名前が鶴岡一人記念球場となっているのだから。
12:38に行動を再開して、二河川にかかる橋を渡ったところで中国自然歩道に復帰した。
道路を歩いていると、ずいぶん下の方から二河川の川の音が聞こえる。このあたりに滝があるのかななどと想像しながら舗装路を北に進む。13:27に前回のトレッキングで通過した鍋土峠を過ぎ、13:40に焼山に到着した。
ここで交通量の多い県道31号線を渡って松が丘の住宅地を縫うように進む。通常は住宅地には道標はほとんど立っていないが、このあたりは親切だ。焼山政畝では法面のコンクリートに打ち付けられた中国自然歩道の標識から右折して、14:22に大庭(おおばん)山の登山口に到着。
ここからは山道となるが、整備状況は極めて良好。14:30に大庭神社に到着した。焼山エリアが一望できる素晴らしい眺望。頂上にはベンチが設置してあり、快適。ホウキや熊手が置いてあるところを見ると、近隣の方々が定期的に掃除をされているよう。あまりに心地よく、ここでメロンパンのおやつタイムにした。
行動再開後、3分ほど歩いた14:55に三角点を通過した。ここが大庭山の317mの頂上のようだ。
15:13に八畳岩に到着。ここも眺望良好。焼山エリアだけでなく、広島湾の向こうまで見渡せる。
八畳岩から先は、稜線の道はEADASの地図コースから南に50mほど外れている。これまで分岐点には気がつかなかった。しかも、稜線の道の整備状況は典型的な自然歩道スタイル。
そのまま稜線の道を進んでいたところ、15:24に中国自然歩道の標識が現れ、矢印に従って左折して進んだら15:30に中国自然歩道の説明版が立てられたところに到達できた。どうもこのあたりはEADASのデータが誤っているようだ。
しばらく落ち葉の積もった林道を歩き、15:43に舗装路となったあたりでEADASコースと一致した。
15:50に県道147号線に合流して、歩道を1kmほど峠に向かって東に進む。
16:02に神山峠に到着して、峠のバス停で同行者と別れ、200mほど先の灰ケ峰登山口から右折して快適な舗装路を進む。
16:35に水場、16:38に四阿を通過して、その先の道路脇の平地で行動終了とした。
17:17にテント設営を終えたときがちょうど日没。瀬戸内海を照らす赤い太陽が美しかった。
2022年1月8日 中国自然歩道20日目 広島県呉市呉駅~呉市灰ヶ峰 晴れ 11/1℃ 行動距離13.5km 行動時間5:03 獲得高度936m 34984歩