本日は龍王山の山中の標高500mほどの位置で5:00に目を覚ました。天気予報では7:00から雨となっている。テントの外に出てみると霧の中。星は見えないが、まだ雨は降り始めていない。雨の中で撤収作業は嫌だなと呟きながら、カフェオレでクラッカーを食べながらグズグズして、6:00に撤収を開始した。
さいわい6:30に撤収を終えるまでは、雨は降り出してはいない。まだ真っ暗で、ヘッドライトをつけて歩き始める。龍王山の山頂までは1km足らず。勾配はそれほど急ではない。よく人が通っているようで、草もしっかり刈ってあり、歩きやすい。
頂上が近づくにつれ、ところどころに雪が残っており、靴が滑りはじめた。展望台を経由して、7:06に龍王山(665m)の頂上に到着した。残念ながら頂上には眺望はない。古い鉄製の展望台のようなものが建っているが、老朽化のためか立ち入り禁止。東方向に開けた展望台まで戻り、7:11の日の出を待つが、厚い雲に覆われて、残念ながら太陽は顔を出さなかった。
そうこうするうちに雪がチラついてきた。あわてて北に向かって下山を始めた。途中で奥の院を経由して、長い階段の登山道を下る。木製の階段の濡れた部分は凍っている。滑りやすく、注意がいる。下るにつれて雪は雨に変わり、8:00になると雨脚が強くなってきた。ザックにレインカバーを付け、雨具を装着して再び歩き始めた。
8:20に御調八幡宮に到着した。御調で「みつき」と読ませる。難読だ。由緒のある八幡宮のようで、立派な社殿。誰もいない境内に柏手の音が響く。
雨脚が強くなるなか、8:45に行動を再開した。八幡宮からすぐに県道486号線に合流して右折して進む。頭上を山陽自動車道が走っている。高架を過ぎてすぐに、県道から左に離脱して八幡川沿いに北に進む。日本の原風景のような集落の中を歩く。宮内、美生の集落を過ぎたところで、9:22に県道486号線にふたたび合流した。
今度も100mほど進んだところで美生大池から右折して東の山中に進む。9:47に山陽自動車の下を潜った。雨に打たれて身体が冷えたため、暖かいものが食べたくなった。高架の下でザックを下ろし、ラーメンを作って朝食とした。
腹がくちくなったところで10:36に行動再開。急坂の御調坂を上る。こちらは「みと」と読ませる。スイッチバックを繰り返し、11:04に峠を通過する。
ここからは高平川の渓流に沿った心地の良い道を進む。11:42にコースから125m離れた彭祖(ほうそ)の滝に立ち寄る。高さ30mほどの三段の見事な滝。ついでに高平ダム湖に流入する桜滝にも立ち寄ったが、こちらは水が涸れていた。
12:05に高平ダムの脇から山中の道に進む。ふたたび急坂を上る。目の前が開けたと思ったら、一面の伐採現場。スギかヒノキだろうと思うが、視界いっぱいの山がすべて伐採されている。大雨のときに土石流でも起こさないかと心配になる。
伐採された山々を眺めながら、滑りやすい木製階段に気をつけて進み、13:17に竜泉寺ダムの最上流部分に到着した。中国自然歩道はダムの右岸を通るのだが、自然歩道の説明板は左岸を向いて設置されているので要注意。惑わされないようにしなければならない。
ここからはダム湖畔の舗装路を進む。ダム湖は乳白色の混じった緑色。上流からの土砂の影響を受けているのではないだろうか。
13:30に竜泉寺ダムのダム体を通過。さらに1.6km歩き、竜泉寺谷の集落を抜けて14:00に竜泉寺ダムバス停に到着。尾道行きのバスの時間は15:13。
バス停の看板を見たら、これ以上冷たい雨の中を歩く気がしなくなった。バス停の周囲を見回したら近くの岡の上に神社の祠が見える。あの神社の屋根の下でバスの時間まで休ませてもらおう。お賽銭を投入して神様のお赦しをもらった。ザックを下ろして本日の行動は終了とした。
2022年1月23日 中国自然歩道26日目 広島県三原市龍王山~尾道市竜泉寺 雨 4/-3℃ 行動距離18.1km 行動時間7:32 獲得高度990m 31173歩
復路交通:竜泉寺ダム口15:13中国バス-尾道15:43/17:45山陽本線-糸崎17:53/17:54-三原17:57/18:09山陽新幹線こだま861号-広島18:41/18:48さくら567号-博多19:55