昨夜は結局、公民館の軒先にテントを張らせてもらったが、これが大正解だった。天気予報はさほど雨の降るようでもなかったが、実際には夜半には大荒れで、雷鳴までなり響いていた。テントの半分ぐらいには雨が打ちつけていたが、もし屋根がなかったらテントが浸水していたのではないかと思う。
5:00に起床したときには雨はすっかり上がっていた。正面にオリオン座が見える。今日は天気が回復しそうだ。
6:00に撤収を開始し、6:40に行動開始。日の出は6:07で、周囲はすっかり明るくなっている。
快適な舗装路を歩いて7:00に和田神社に到着。なかなか立派な社殿。
そのまま舗装路を進み、7:49に東畝から山道に左折する。山道とはいっても、両側を赤松に囲まれた舗装された林道で、快適に歩くことができる。
8:26に大垪和(おおはが)集落で県道373号線と交差。300mほど先に大垪和西の、日本の棚田百選に選ばれた見事な棚田があるよう。とりあえず寄り道してみた。
なかなか見事な棚田だが、これまで吉備高原の棚田を見続けて来たので食傷気味。なによりも、水が張られていないので、完全にシーズンオフ感が漂っている。道路の反対側からお年寄りの男性が近づいてきて、棚田の維持管理の難しさについて教えてくれる。最近は移住者が増えて来ているが、農業をしてくれないので、棚田の管理には役に立たないという。
秋には刈り取った稲の乾燥のためにハザ掛けをするのか尋ねると、「もうそんなことはようしよらん。全部機械や。もしハザ掛けなんぞしたら、バエルバエル言うてカメラぶら下げた女ん子んがようけ集まるやろな。」バエルは、もう広辞苑に収載されていただろうか?
大垪和の中心街に戻り、病院に行くというお婆さんと並んで朝食のシリアルを食べていたら、美咲町バスが迎えに来た。お婆さんに手を振ってお別れした。
朝食を済ませて9:15に行動再開。しばらく県道342号線を北上する。県道とはいっても、1車線舗装路。さいわい交通はほとんどない。
9:58に両山寺に向かう道に左折し、勾配のキツくなった道を進む。途中で石清水の流れる所で洗顔タイム。
10:30に両山寺に到着。立派な本堂とご神木。さらに奥まで進んで、二上山まで上ることにした。頂上まで道はしっかり整備されている。
10:48に二上山頂上(588m)に到着。頂上にはアンテナが数機屹立している。眺望はない。アンテナに隠れた三角点を探し出して撮影。そそくさと下り始めた。
下りは上りと異なる周回路を通ることとした。これが正解。両山寺は東側が切り立っており、絶景だった。
11:11に両山寺に戻り、東に向かって下り始めた。20分も下った所で、前方で怪しい車がUターンした。車から人相の悪い男性が降りてきて、何か文句でもいうのかと思って身構えたら「なゆさんですか?」と意外と優しい声。YAMAPを見て、今日はこのあたりを歩いているだろうと応援に来てくれたという。これは嬉しい。
この先は舗装路から右に曲がって山道に入るが、状態は良好。藪漕ぎなし。その後、杉谷、瀬戸池、定国と経由して、12:20に打穴上(うたのかみ)で県道70号線に合流して、しばらく南下する。
12:30に県道70号線から左折して山中に向かう舗装路に進む。ゆっくりとした上りを経て、下り始めた所で北庄の棚田への分岐の看板が目に入った。ここは棚田百選で知られるところ。片道1.4kmの寄り道をすることにした。
30分ほどかけて棚田の中を歩く。棚田の一番上まで来た所で写真を撮って引き返す。
20分ほどで分岐部まで引き返し、ゆるゆると下って、川沿いの歌碑の中を進んで、14:42に誕生寺に到着。ここは法然上人の生家だったところを寺院としたらしいが、なかなか見事な寺院だった。
門前町を下って、15:05に時切神社にお参りし、地元民で賑わう中島ブロイラーのチキンをおやつ用に購入して、民宿にたどり着いて本日の行動は終了。
2022年3月20日 中国自然歩道41日目 岡山県岡山市北区建部町角石〜久米郡久米南町誕生寺 曇り時々雨 12/2℃ 行動距離26.6km 行動時間9:10 獲得高度995m 42596歩