本日は島根県邑南町断魚渓にある深篠川キャンプ場で6:00に起床。このキャンプ場は地域のボランティアが運営するキャンプ場で、なんと無料。設備は水道、炊事場、トイレのみという簡素なキャンプ場だが、それで十分。ゆっくりさせて頂いた。
テントの外にはガスが漂っている。お湯を沸かしてコーヒーを淹れ、ビスケットの朝食とした。集落が近いからか、携帯電話の電波も入る。昨日頂上まで到達した向歯無山(むかばなしやま)の山名の由来を検索してみたが、見つからなかった。気になる名前だ。
歯磨きをして、冷たい水で顔を洗ってから、7:40に行動開始。今日の行程は11kmほどしかないためのんびりとしている。
キャンプ場の前を走る国道261号線を300mほど北に進み、断魚トンネルの手前で左の旧道に進む。舗装路の遙か下には断魚渓が見える。素晴らしい風景だ。何年か前まではこの道が国道261号線だったのだろう。楯巌(たてかがら)という大きな一枚岩の上にあたる峠の部分からは千畳敷全体が見える。うっとりとするほど素晴らしい光景。
峠を越えて、断魚渓の駐車場を経て、8:06に旧道の断魚トンネルを通過。旧道ながら立派なトンネル。この先は真っ赤に錆びたガードレールの道を進み、8:13に現在の国道261号線の断魚トンネルの出口で国道261号線に合流。しばらくは濁川に沿って、歩道のない国道を歩く。
国道の長い直線の先の渡トンネルの入口に8:33に到着。短いトンネルで、中国自然歩道はトンネルを通過するのだが、これ以上国道歩きはしたくない。川沿いの旧道を歩くために、まずは虫除けのDEETを露出皮膚にまんべんなく塗布し、薮状態の旧道に進む。
渡橋の手前で国道を横切ってさらに旧道に進む。ただしここからの旧道は中国自然歩道のコースとなっている。
旧道歩きで進んでいたが、9:00にやむなく国道261号線に復帰。歩道はない。交通量が少ないのが救いだが、どの車も80km/hぐらいで飛ばしている。中田橋、第二松瀬橋、第一松瀬橋と渡ったところで、国道から左折して川沿いの旧道にようやく進む。
川の先に家々が並ぶのが見えてきた。因原(いんばら)の町だ。石州瓦の赤い屋根が特徴的。9:20に八面橋を通過して、因原トンネルから再び国道に合流。
合流した直後に、国道の左右に奇妙なコンクリートの構造があるのに気がついた。よく見ると三江線の鉄橋跡だ。もう一度階段を上って構造物のあたりを確認する。前後にはレールが残されていた。西の鹿賀から来た三江線は、ここで国道を越えて因原の町に入っていたのだ。
国道に戻り北に進む。江川漁協の建物が大きいのが気になった。海がないのに。玄関を入り係の方に尋ねると、今は鮎の時期だという。また、ちょうどモクズガニ漁が始まったばかりとのこと。カニの入った籠を見せてくれた。美味しそうだ。
9:40に道の駅かわもとに到着。軽食と飲み物で小休止。裏手にある因原駅も見学してきた。廃線から4年で、すでに線路は草で覆い隠されている。
10:11に行動再開。県道291号線を江の川に沿って北に進む。左には三江線の線路跡が残る。いつのまにか左の線路が消えた。さらに進むと右に三江線のトンネル出口が現れた。入口には気がつかなかった。
江の川を眺めながら進んでいると、対岸の下三島の山手にホールのような建物が見える。正体は不明(後ほどかわもと図書館の司書さんからスペランツァという野外音楽堂の跡だと教えてもらった)。
向かい側から来た軽トラックが目の前で止まる。川を眺めて「鮎が湧いちょる」。今年は鮎の遡行が多いようだ。
谷川橋を渡って11:03に県道31号線を左折して町中に進む。川本中心部の交差点を左折して11:18に石見川本駅に到着して行動終了。三江線に乗って博多まで帰ることができたら最高だったなと、しみじみ思う。
2022年8月27日 中国自然歩道63日目(通算206日) 島根県邑智郡邑南町井原 断魚渓~邑智郡川本町石見川本駅 曇り時々晴れ 27/22℃ 行動距離11.2km 行動時間3:40 獲得高度239m 18890歩 行動時飲水量 700ml
復路交通:石見川本16:58石見銀山号高速バス-広島19:04/19:07のぞみ173号-博多20:19