とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2022年10月9日 東海自然歩道12日目(通算213日) 滋賀県甲賀市鈴鹿峠〜三重県鈴鹿市椿大神社 秋の田の 刈り穂の道の 尾花を纏い わがパンツは 露にぬれつつ

 本日は鈴鹿峠で5:00に起床。標高は371mで、気温は9℃ぐらいと寒い。吐く息が白い。今回は、新しく買ったSOLのESCAPE Liteという保温機能に優れたというシュラフカバーの性能を試そうとシュラフなしで来たが、無謀だった。夜中に何度も寒さで目が醒めてしまった。ガスコンロでお湯を沸かして、カフェオレとオールレーズンの朝食をとり、6:21に行動開始。

鈴鹿峠の周囲は茶畑

カフェオレで朝食

今回の装備一式。テーブル中央のオレンジの包みがSOL Escape Liteという軽量のシュラフカバー

ヒル対策のため、行動前にはソックスの中にズボンの裾を入れて吸血生物忌避剤のDEETをたっぷり噴霧する。

 鈴鹿峠からは東海道を離れて東に進む。三子山に向かう急な木段を登る。6:49に小さなピークに到達。ここからは東の三子山には向かわず北に斜面を降りていく。ここまで登った努力をすべて無駄にするような急な階段を下ったところで、南から来た林道と合流。

鈴鹿峠からは東に進路を変える

三子山に向かって登る

どんどん上る

標高500mほどの小ピークで北に転進

一気に下る

下り終えたところで南から来た林道と合流

 右には笹路川が流れる。ほどなく幅4mの高規格の砂利敷の林道となり快適に進む。さらに7:17に右からの林道と合流した先には、川を眺めながら天国のような道が続く。

素晴らしい林道

美しい林道

こんな道がいつまでも続いて欲しい

 そんな幸せな道は1kmも続かない。舗装路に合流したところで道標にしたがって右折するとその先は薮。朝露をたっぷりと含んだ胸丈のススキでびしょ濡れになる。200mほどで藪を抜け、パンツがたっぷりと湿り気を含んだところで舗装路との交差点に出る。ここで頭に浮かんだのが昨日の壬申の乱の発端となった天智天皇。「わが衣手は露にぬれつつ」。

舗装路に入った途端に北東に転針

刈り穂の田を進む

藪に突入

舗装路にたどり着いたときには、わがパンツは露に濡れつつ

 この先は細い舗装路を進み、砂利敷きの林道に直進する。足元がぬかるみ、悪路になるかと心配したが、両側のスギ植林の管理は良好で、林道もほどほどの整備状態だった。

しばらく舗装路を歩けるかと思っていたら、

ふたたび藪かと身構える

きれいな農道に変わって一安心

 7:52に2車線舗装路に合流し、大平橋を渡って山女原(あけびはら)集落に進む。上林神社を通過し、集落を抜けたところに建つ、あけびはら山の子ハウスの軒先に荷物を下ろして小休止。

大平橋を渡る

山女原の集落に進む

あけびはら山の子ハウス

 8:11に行動再開し、しばらくは舗装路を進む。立派な害獣防御柵を2つ越え、大きな貯水池から先は山道に変わる。しばらく尾根道を歩き、8:48にかもしか高原(562m)に到着。楽しげな名前から、高原ロッジでもあるのかなと思ったが、施設は何もなし。説明板が立つだけだった。

かもしか高原に向かって上る

ここがかもしか高原かと拍子抜けした

 この先も尾根筋を上り下りして、下った先が安楽越の峠。ここが滋賀県三重県の県境。9:14に到着。ちょうど三重県側から坂を登ってきた自転車2台とすれ違う。

かもしか高原から安楽越までは尾根筋の道

わりとアップダウンがあり、安楽に越すことはできない

安楽越の峠

 安楽越から先は舗装路の長い下り坂。ワインディングロードが続く。自動車は通らず、ときおりロードレーサーが登ってくる。自動車の少ないこの坂は、自転車愛好家のメッカのようだ。

安楽越から石水渓までワインディングロードが続く

安楽川が右に見えてくる

 谷の下の方から安楽川の水の音が聞こえ始める。右手に安楽川の流れが見え始めた先が臼杵山登山口とのT字路。ここを右折したところから石水渓が始まる。

臼杵山登山口

その先の橋を渡って右折すると石水渓

 水の流れは碧く、水底の岩盤は白い。美しさに目を奪われ、なかなか先に進めない。特に目を引くのは三ツ流と名付けられた3連の小滝。

三ツ流を下流から眺める。道路左手に鬼が牙登山口

 鬼が牙登山口を通過し、10:15に川向こうに小さなキャンプ場。ここは営業をやめているよう。その先に石水渓バンガロー、さらに道路の左手にキャンプ場。ここに自販機あり。

橋を渡った先にキャンプ場(跡?)

バンガローもある

その下流にオートキャンプ場

管理棟に自販機あり

 カーブを曲がると正面に新名神高速道路の高架が見えてくる。高架の真下まで進んだところで左折してコンクリート舗装路をゆっくりと登っていく。

新名神高速道路の高架下で左折

舗装路を上っていく

 茶畑を眺めながら北に進み、害獣防護柵を抜けると、右手には坂本の棚田が見えてくる。残念ながら現在はすべて刈り取りを終えてしまい、いささか地味な状況。棚田の最上部にある坂本集落を通り、11:22に坂本農村公園の展望台で棚田を眺める。

茶畑の脇を進む

坂本の棚田

展望台から棚田を眺めたが、刈り取り後はちょっとむなしい

 坂本から先はアスファルト舗装路を進み、12:04にメモリアルパークのベンチで小休止。ずいぶんと広い霊園だが、墓石は半分も建っていない。管理人もおらず、いささか不思議な風景。

坂本から峠を越える

ちょっと気になるお寺さん

その先に広く眺めの良いメモリアルパーク

 12:15に行動を再開して坂を下る。この辺りで雨が降り出し、レインコートを装着。セメント工場の先から道標に従って左の山道に進むが、途中で道標がなくなる。太陽光発電パネルの間を縫って、EADASの示す方向に進み、12:44に正福寺の分岐に出た。先行しているジョンさんの行跡を見てみると、山の手コースを進んでいるよう。

坂を下ってセメント工場を通過

その先の左手に道標

道標の指す草むらに突入

1回だけ東海自然歩道の道標出現

太陽光パネルの間を縫って進む

 正福寺からは県道11号線を北に進む。巨大なソーラー発電所が右手に見える。左から山手を下ってきた東海自然歩道が合流。

県道11号線に合流

右手には広大な太陽光発電施設

左の山手から東海自然歩道が合流

 13:00に新名神高速道路の野登トンネルの入り口の上を通過。雨がずいぶん強くなってきた。心細くなってきた。

新名神高速道路野登トンネルの上を通過。雨が激しくなってきた。

 13:15に小岐須集落で左折。ここから茶畑の中の迷路のような道を辿る。途中で道標を見失い、しばらくスギ林の中を彷徨う。ほどなくコースを見つけ、13:35に桃林寺に到着。

小岐須集落

その先が茶畑を刈り込んだ迷路

その先で本当に迷った

 このお寺は手入れの良い庭を持った、上品な名刹。門前には東海自然歩道のためのトイレとベンチもあって好印象。

桃林寺

 桃林寺の先は再び山中に進む。雨は強く、なかなか厳しい。15:55に鍋川沿いの道に出て、飛び石伝いに川を渡る。14:10にコースを少し外れた椿大神社の参道に出て、雨宿りもかねて椿会館に立ち寄って昼食休憩。名物のとりめしと茶そばの定食を頂く。

雨の中をふたたび山中に

鍋川沿いの道に出る

飛び石伝いに参道に進む

参道の椿会館で昼食休憩

 14:50に椿会館を出る。椿大神社(つばきおおかみやしろ)に向かうが、雨にもかかわらず参拝客が多い。場違いな雰囲気を心の中でみんなに謝りながら参拝。さて、この雨の中どうしたものか。トホホ。

椿大神社から北に500mほどのキャンプ場に来てみたら

砂防ダム建設のためかキャンプ場が消失していた。HPには予約なしでも宿泊可となっているのに。

2022年10月9日 東海自然歩道12日目(通算213日) 滋賀県甲賀市鈴鹿峠三重県鈴鹿市椿大神社 曇りのち雨 19/11℃

行動距離23.8km 行動時間8:57 獲得高度1119m 39474歩 行動中飲水量800ml