今週末は、土日の2日間しか休みがとれないため、東海自然歩道はお休みして、中国自然歩道の山陰コースのトレッキング。とはいえ福岡からは、山陰も島根県になるとずいぶん遠い。
博多駅から8:39発の新幹線のぞみ14号に乗車して9:41に広島に到着。広島からは10:00発の高速バス石見銀山号に乗って定刻ピッタリの12:40に石見銀山世界遺産センターに到着。センターの中をチラッと見学して、12:46に行動開始。
駐車場の端から竹藪の中の道を下り、大森との分岐を右折して、12:57に県道31号線との分岐。県道を右折してしばらく進む。ここは2車線の道路で交通量は多いが歩道があるのは幸い。
13:08に三瓶山の標識から福原農道に左折して進む。農道という名前だが、立派な舗装路。丘の上からは三瓶山(さんべさん)の6つの山のうちの3つが見えてきた。左から、主峰の男三瓶(1126m)、子三瓶(961m)、孫三瓶(907m)となる。思わず頬が緩むような親しみを感じる山の姿。日本昔ばなしのタイトルバックに出てくるような。
13:39に萩原集落の交差点を通過。かつては家が立ち並んでいたのか、萩原千軒という地名が残る。
13:57に荻原橋を越えた先は両側に広い圃場。代掻きをした表土に現れた虫でも啄ばんでいるのか、圃場にはたくさんのカラスが群れている。ヒッチコックの「鳥」のように。大田原農場の建物が見えてきた。
14:19に越えた小さな峠には、箱茂の松(はこものまつ)という史跡があった。しかし、肝心の松がない。峠の小屋の中を覗いてみると、伝説では呪われて枯れたとされている松の輪切りがディスプレイされていた。
道沿いの花が美しい。この辺りの集落の方が一生懸命手入れをしているようだ。今日も一人で草刈り機のエンジンを響かせている男性が、一人作業をしている。このあたりから町道小松地箱茂線に変わる。
14:32に小松地集落に到着。ここから左折して300mほど真っ直ぐな道を進み、県道291に右折して100mほども進んだところで左手の山のやなしお道にとりつく。やなしお道は石見銀山の中心地の大森から広島県尾道まで続く銀山街道の一部で、小松地から湯抱(ゆがかい)の先までの部分。やな(たくさんの)塩を運んだ道が由来と言われている。
取り付きは泥濘んだ道だったが、その後は道幅1.5mから広い部分は3mほどのよく踏まれてしっかり固められた街道らしい道になる。中国自然歩道の道標に加え、銀山街道の標識も多数設置されている。アップダウンはそれほどなく、ときおり眺望もある。両側には針葉樹ではなく、広葉樹が優勢。
15:20に七本槇(しちほんまき)を通過。ここにはトイレあり。
15:44からは少し勾配のあるポウポウ坂を上り始める。ポウポウ坂の由来は、修験道者の法螺貝の音とも、湯抱(ゆがかい)温泉の湧き出る音とも。このあたりは道の両側には笹が生えているが、きちんと刈って手入れしてある。
15:58にやなしお道から北の湯抱温泉への道が分岐する湯抱別れに到着。やなしお道は東のやなしお坂に向かって進む。やなしお道の方の整備状況が良さそうだが、ここで別れて北に進む。ここからは幾重にものつづら折りで高度を下げていく。少し先の木の枝で2匹のサルがこちらを見ている。目が合った瞬間に、隣の枝に飛び移って逃げていった。その後もスイッチバックを繰り返して下っていく先の木々の間でサルが叫び声を上げる。
16:25に湯抱温泉に到着。橋を渡った先は集落になる。かつては温泉旅館だったかなと思われる建物がいくつかあるが、残念ながら今は営業していない模様。16:39に湯抱温泉入口バス停に到着して行動終了。
2022年10月15日 中国自然歩道56日目(通算215日) 島根県大田市大森町石見銀山〜邑智郡美郷町湯抱温泉 晴れ 24/12℃ 行動距離14.9km 行動時間3:49 獲得高度553m 26146歩 行動中飲水量600ml
往路交通:西新7:45-博多7:55/8:39新幹線のぞみ17号-広島9:41/10:00高速バス石見銀山号-世界遺産センター12:40