とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2022年10月16日 中国自然歩道67日目(通算216日) 島根県美郷町湯抱温泉〜三瓶山北の原 日本昔ばなしに出てくるあの山に登った気分

 本日は島根県大田市のホテルで5:30に起床。シャワーと朝食を済ませて7:24のバスに乗る。30分ほどバスに揺られて7:59の定刻に湯抱(ゆがかい)温泉口に到着して行動開始。

大田の市街地から路線バスに乗車

定刻きっちりに湯抱温泉口に到着

この地点から中国自然歩道トレッキング再開

 斉藤茂吉記念館前から町道湯抱線を北に進む。右から湯抱川の川音が聴こえてくる。

町道湯抱線を上っていく

 8:10に湯抱温泉の中心地を通過。現在営業しているのは中村旅館だけのよう。この旅館は評判が良いので泊まってみたかったが、一日一客のみ。今回は予約できなかった。

中村旅館。泊まってみたかった。

他にも数軒の看板が掲げられているが、営業している雰囲気はない

 湯抱温泉の先も山に向かって傾斜のきつい舗装路が続く。8:30に湯抱川に架かる木の橋を渡って山中の道に進む。かなり急な木の階段がどこまでも続く。

さらに町道を上っていく

湯抱川を右手に見ながら

この橋を渡って一気に上る

 8:50に標高333mのピークに至ったあとは、少し下りがあり、舗装路を横断してすぐに向かい側から再び山道に進む。道幅は1.5mほどあるが、両側はスギ林で少し暗い。

333mピークの先で舗装路を横断

すぐに山中に入る

道標は次々に現れるので安心

 しばらく山道を進み、9:47に砂利敷きの林道と交差する。この林道には進まず、横断してすぐ右の山道を下っていく。

林道と交差

すぐに下りの道に入る

 山道を下った先が小田集落。数軒の家が建っている。9:57に着いたが人が生活している気配がない。集落を横切って、つい最近刈られたばかりと思われる笹の道を進んで、10:10に浮布池(うきぬのいけ)の西岸を南北に走る舗装路に出た。

集落に出るが生活感はない

セイタカアワダチソウの伸びた圃場の中を進む

ササの藪に突入かと構えたところで、道の部分が刈ってあって歓喜する

浮布池の西岸の道に出る

 池の端を北に進み、10:15に浮布広場で小休止。池の向こう正面に三瓶山が聳えるこの公園の眺望は素晴らしい。息をのむばかり。

浮布広場

正面には三瓶山。うっとり。

柿本人麻呂の歌碑も

池には漁具が設置してある。ターゲットは何だ?

 10:30に行動再開。池の原集落を通過して、右に曲がって坂を上り、10:50に県道30号線と合流。

浮布池の北端に邇幣姫(にべひめ)神社の鳥居

自販機あり

ペンションもあり

池の原集落から右折して三瓶山に向かう

県道30号線に合流

 県道を右折して200mほど進んだあたりにあるのが史跡の定めの松。1601年に一里塚として道路の左右に植えられたとされている。現在はそのうちの一本の松のみが残る。

定めの松

 県道を挟んだ反対側には山の駅さんべ。ここから、草原の中の西の原登山道を進む。

山の駅さんべ

西之原登山口から草原の中を進む

 11:08に三瓶山の主峰となる男三瓶山の登山口まで来たところでふと考えた。中国自然歩道はこのまま三瓶山には登らずに麓の自然観察路を北に進む。それはそれでよいのだが、せっかくここまで来て、この日本昔ばなしに出てくるような三瓶山の山頂に立たないのはもったいない。ここまでのアクセスの困難さを考えると、今回登らなかったら、もう一生チャンスがやって来ないかも知れない。

三瓶山登山口で考えた

 そう考えながら中国自然歩道の説明板を仔細に眺める。YAMAPの地図でコースタイムを計算する。すこし急げば北の原から14:50に出発する最終バスに間に合いそうだ。

中国自然歩道はピークに立ち寄らずに姫逃池に進む

 男三瓶山山頂を目指して登山道を歩き始めた。勾配はきついが、道はしっかり踏み固められている。何度もスイッチバックして高度を上げていく。コースは灌木に囲まれており、直射日光は当たらない。涼しく、歩きやすい、快適な登山道だ。

回り道をしてでも登る価値ありと判断

 標高1000mに近づくと、周囲の灌木はなくなり、麓まで見えてきた。この眺望も素晴らしい。ときおり下山中の方とすれ違う。皆道を開けてくれる。

 最後はなだらかなススキの原を歩いて12:19に男三瓶山山頂(1126m)に到着した。雄大で懐の深いいい山だ。頂上は数十名の登山客で賑わっていた。

 山頂からは360°の眺望がある。北に日本海が見える。島根半島の付け根にあたる北東の砂浜の海岸の先が出雲大社。次はあの辺りまで歩くのだろうと覚悟ができた。土日だけで歩けるような交通手段が見つかるだろうかということが心配の種。

北の島根半島の付け根あたりに出雲大社

 一休みして、12:30から下山開始。山頂の北側の姫逃池(ひめのがいけ)登山道を下る。こちらは西の原登山道よりも傾斜が急。標高950mあたりで犬を連れた女性が登山路脇に座り込んでいた。無事に頂上まで登れただろうか。

ススキの原を眺めながら下山路に進む

姫逃コースのほうが勾配が急に感じる

 西から麓をグルリと回ってきた中国自然歩道と13:01に合流。標高は800mほど。ここからはブナ林の中の快適な道を進む。

中国自然歩道に合流

標高800mほどのこのあたりはブナ林

 13:20に名号(みょうごう)登山道に合流し、左折して下山路に進む。このあたりもブナ林が優勢。13:30に名号登山口にたどりつき、青少年交流の家臨時バス停に到着して行動終了。

名号登山道から下山

ゴール地点の青少年交流の家は大賑わい

青少年の家前のバス停が移動していて、探すのに手間取った

本来は青少年交流の家前にバス停

 駐車場が満車で警備員さんまで出ていたため、何事かと思った。今日はたまたま、さんべ祭りが開催されていた。メインは三瓶蕎麦の出店だったようだが、すでに完売の様子。物欲しそうに屋台のあたりをうろついていたら、賄いの蕎麦を食べている店を発見。店の人と視線が合った。目を逸らさずじっと見つめると、根負けしたのか「一杯用意しますよ」と言ってくれた。ありがとう。美味しかった。

さんべ祭だった

石見神楽も上演されていた

この蕎麦が美味しかった

2022年10月16日 中国自然歩道67日目(通算216日) 島根県邑智郡美郷町湯抱温泉大田市山口三瓶山北の原青少年交流の家 晴れ 25/14℃ 行動距離14.2km 行動時間5:36 獲得高度1319m 28590歩

往路交通:大田市八幡宮前バス停7:24石見交通バス粕渕線-湯抱温泉口7:59

復路交通:青少年交流の家臨時バス停14:50-大田市駅15:48/16:03高速バス石見銀山号-広島19:05/19:17のぞみ173号(臨時)-博多20:19