本日は関ヶ原の北20kmの標高1000mほどの山中にある鍋倉山避難小屋で6:00に起床。昨夜は小屋で快適に過ごせた。夏用のシュラフでは少し寒かったが想定内。そんなに大きな荷物は持って歩けない。
窓の外はまだ暗い。雪がチラホラと舞っている。
コーヒーを淹れて再び窓の外を見ると、山の端に薄いピンク色の帯が見える。コーヒーを持ったまま小屋の外に出ると、東の空が赤い。少し先の東斜面に進む。雪に足を取られて、コーヒーがこぼれた。
しばらく雪の上に立って待つ。雲が高く、日出を妨げないようだ。しだいに空が明るくなってきた。足の先が冷たくなってきた。
7時ちょうどに御嶽山のあたりから真っ赤な太陽が頭をのぞかせてきた。いまこの瞬間、世界で最もきれいな日の出を見ているんじゃないかなと思いながら、冷たくなったコーヒーをゴクリと飲み干した。
小屋に戻ってパッキング。次に小屋の掃き掃除。最後にゲイターを装着してから7:42に行動開始。
稜線に沿った緩い斜面を上って、鍋倉山には8:00に到着。意外なことに、三角点は雪の上にある。記念に写真を撮影。
ここからは北斜面を下る。硬い雪がいかにも滑りそうなのでチェーンスパイクを装着。これで凍った雪の上でも安心。
急な斜面をジグザグを描いて下っていく。正面には貝月山(1234m)。こちらも雪景色。
8:56に日坂越を通過。ここからは傾斜が緩やかになる。少し上ったあとは下りが続く。
9:30に長者平分岐を通過。標高は700mを切り、雪が少なくなってきた。鳥の鳴き声が聞こえる。
背中に白いマークの入った鳥が周囲の枝に2羽。おそらくカケス。小さなメスのキジが谷の下に向かって逃げて行った。シカが子どもを呼ぶような声も聞こえる。雪の上にはさまざまな足跡。川の流れる音が聞こえる。生き物の世界に戻ってきた。
9:56に小さな橋で日坂(ひさか)川を渡る。ここからは自動車の轍のついた道。10:16に和佐谷の駐車場。この先は舗装路となる。チェーンスパイク、ゲイター脱いで、ストックを折りたたむ。俗世に戻る準備を整える。
のんびりと舗装路を進み、10:30に県道40号線に合流。日坂の集落を対岸に見ながら進む。歩道がないが、交通もない。
10:45に中橋で日坂川を渡って対岸の集落に進む。いきなり巨大な屋敷。映画のセットにでも使えそうな。春日神社にお参りして、日坂大橋を渡って県道に復帰。
11:18に小坂(おさか)集落を通過し、11:37に夫婦滝に到着。ベンチに腰を下ろして小休止。サーモスに入ったお湯でカフェオレを淹れ、行動食で腹を満たす。
12:02に行動再開し、地蔵橋を渡った先で道路を横断する数十頭の猿の群れに遭遇。襲撃されたら勝ち目はない。刺激しないようにそっと通過。
三田倉橋を渡った先で県道40号線に従って右折。ここには真っ直ぐに向いた東海自然歩道の道標が建つため道を間違いやすい。
久瀬(くぜ)ダムを左に見ながら12:45に西津汲(つくみ)集落を通過。12:50に久瀬橋を渡って国道303号線に合流し、12:55に東津汲バス停に到着して行動終了。
帰りのコミュニティバスの時間までは3時間ある。温泉にでも浸かってから帰ろうか。
東海自然歩道21日目(通算232日) 岐阜県揖斐郡揖斐川町鍋倉山避難小屋〜揖斐川町東津汲 曇りときどき晴れ 9/-1℃ 行動距離14.0km 行動時間5:10 獲得高度307m 27639歩 行動中飲水量200ml
復路交通;東津汲14:27揖斐町ふれあいバス-道の駅藤橋14:35/15:45揖斐川町ふれあいバス-揖斐16:28/16:36養老鉄道-大垣17:01/17:10東海道線特別快速-金山17:48/18:24名鉄ミュースカイ-18:48中部国際空港/20:00ANA449便-福岡空港21:35