とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2020年11月28日 九州自然歩道 66日目 鹿児島県日置市吹上町永吉~南さつま市加世田 吹上浜の遠浅の海辺と南薩鉄道の廃線跡

 本日土曜日は吹上浜から九州自然歩道トレッキングの再開。博多から7:22の九州新幹線に乗って川内で鹿児島本線に乗り換え、伊集院に到着したのが9:31。そこから鹿児島交通バスに乗り換え、前回九州自然歩道から離脱した吹上町の永吉に到着したのが10:15。

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伊集院駅前の島津義弘公像

 本来、九州自然歩道はバス停の前の国道270号線なのだが、この道路は交通量が多く、歩道のない部分もあるため歩くには不適当。並行して走る南薩鉄道の廃線跡の自転車歩行者専用道路を歩くことにした。

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国道270号線を歩くのはお勧めしない

 南薩鉄道の永吉駅の跡の前を通り、圃場を眺めながら専用道を歩く。気温は15℃で、風は冷たいが歩くには快適。専用道はきちんと舗装されており、自動車が走らず快適に歩ける。自転車は1台も通らず、たまに地元の方が散歩をするのに出会う程度。

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南薩鉄道の橋梁の遺構のところから廃線跡に入る

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永吉駅跡地

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ホームも残されている

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こんな快適な道路

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周囲はのどかな田園風景

 30分ほどで花熟里(けじゅくり)の集落に到着。ここで九州自然歩道の標識が現れたため、ルートに従って南薩鉄道の廃線跡を離れて吹上浜キャンプ場に向かう防風林の中を進むことにした。黒松に囲まれたなかなか良いコース。ふかふかの砂地の道でクッションがよく、潮騒が絶えず聞こえる。北風が直接当たらないため、寒くない。

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花熟里にも丁寧に標識が設置されている

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防風林の中を歩く

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国民宿舎が見えてきた

 12:10に防風林の向こうに国民宿舎吹上砂丘荘が見えてきた。ちょうど時間もよいので、ここでランチをとることにした。

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吹上砂丘

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刺身のランチ

 ランチの後は5分ほど歩いて薩摩湖の畔まで行ってみた。ここは灌漑用の人工湖のようだ。ボートを浮かべて釣りをしている人も見える。

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薩摩湖 正面に見えるのが金峯山

 薩摩湖からは再び南薩鉄道の専用道に戻り、快適な道を歩く。コース上にループ線が現れた。それほどの勾配ではないが、専用道にも忠実にループを残している。南薩鉄道が健在な時に来て、乗ってみたかったとつくづく思う。

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再び快適な廃線跡を歩く

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ループ線の跡

 伊作川にかかる砂丘橋を渡ると、河口部分に砂嘴になった砂丘と入来浜の海が見えてきた。ここからは南薩鉄道のコースを外れて吹上浜の波打ち際を歩いてみようと砂丘の上に出た。風が強く、帽子が飛ばされそうになる。遠浅の海のかなり沖から波が砕けているのが見える。

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砂丘橋を渡る

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入来川の河口には大きな砂嘴が形成されている

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砂丘の上には強い風が吹く

 砂丘はイネ科の植物とツル性の植物で覆われており、砂に靴はめり込まないが、ツルに足をとられて歩きにくい。歩くにつれて草の丈が伸びてきて、腰の下ぐらいまで隠れるようになってきた。そこで、思い切って急斜面の砂丘を下り。砂浜に出て波打ち際を歩き始めた。風はかなり強いが、砂はしっかりと固まっていて歩きやすい。人影はなく、異界を歩いているような気分がする。次の目的地の野間岳が正面に見えてきた。

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砂丘から砂浜には急な傾斜

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遠浅の海の向こうの方から砕けた波がやってくる

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野間岳がむこうに見える

 砂浜を歩いていると砂を掘っている女性がいた。何が採れるか聞いてみると籠の中を見せてくれた。小さなアサリがたくさん入っていた。

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浜辺でアサリ採りをする女性

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広い砂浜がさらに続く

 1時間ほど砂浜を歩いたところで、砂丘に登り口が見えたので、ふたたび九州自然歩道に戻ることにした。黒松の防風林を抜けると、見渡す限りのソーラーパネルが設置してあった。たしかにここは日当たりは良さそうだ。

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砂丘から元に戻るのは道のついたところでないと困難

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途中からは自動車の通行した跡が

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巨大な太陽光発電所が防風林の中に

 1kmほど松林の中を歩き、南薩鉄道の跡に戻ることができた。鉄道の切り通しの跡を進み、しばらくすると加世田との間に流れる万ノ瀬川に架かった上ノ山橋が見えてきた。

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再び南薩鉄道跡に

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上ノ山橋に到着

 ここからは加世田の市街地には向かわずに、川に沿って吹上浜海浜公園の中を進む。15:40に万ノ瀬川の河口に架かるサンセットブリッジを渡る。橋の上からは薩摩三山の一つの金峯山が正面に見えた。この山も魅力的な姿をしている。

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海浜公園内を歩く

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サンセットブリッジを渡る

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橋の上から振り返ると金峯山

 万ノ瀬川の河口では数人がカイトボードを楽しんでいた。10mを超えるぐらいの風があり、ちょうどいい状態のようだ。しばらく砂浜の上を歩く。ここの砂浜は砂地が柔らかく、靴がのめり込んで歩きにくい。太陽が次第に高度を下げてきて、海が金色に光り出した。

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カイトボードも楽しそう

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そろそろ海が金色に変わってきた

 このあたりで海岸から吹上浜海浜公園を横切り、ホテルに向かうこととした。16:41にホテルに到着し、本日の行動を終えることとした。今日は温泉に浸かってのんびりするつもりだ。

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吹上浜海浜公園

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吹上浜の砂でできた彫刻

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2020年11月28日 九州自然歩道 66日目 鹿児島県日置市吹上町永吉~南さつま市加世田 曇り 気温15/8 距離22.9km 行動時間6:21 3.9km/h 45663歩

 往路交通: 西新6:49-博多7:02/7:22 九州新幹線さくら407号-川内8:45/8:56 鹿児島本線-伊集院9:31/9:49 鹿児島交通バス-天昌寺10:15

2020年11月23日 九州自然歩道 65日目 鹿児島県いちき串木野市串木野~日置市吹上町永吉 吹上浜の波打ち際をどこまでも歩く

 今朝は6:00に布団の上で目が覚めた。体のどこも痛くならず、室温も暖かく、頗る快適だが何か物足らない。顔を洗い、歯磨きをする。水道から水が出るのがとてもありがたい。文化的な生活っていいなと思いつつも、キリっと冷たい谷川の水もよかったかなと思う。贅沢を言ってしまうが、旅館の朝は、どことなく生ぬるい。

 7:00に旅館を出て串木野駅に近い鹿児島本線の切り通しの上を通過する。現在のこの部分の鹿児島本線川内駅から鹿児島中央駅までで、単線区間が多い。大学、大学院のときに博多から鹿児島まで通して鹿児島本線に乗車したことがあったが、列車の待ち合わせが何度もあったなと遠い記憶がよみがえる。

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串木野駅の近くの鹿児島本線

 さらに海の方向に歩くと、国道3号線を越える。すぐ先に公民館があったが、最近よく目にするようになった海抜表示の下に、15.1kmと単位の違う数値が書いてある。よく見ると川内原発からの距離だ。そういえば再稼働をはじめたなと思い出す。

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国道3号線と交差する

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川内原発から15.1km

 2kmほどで串木野港に到着した。積み荷作業に使うのか、大きなクレーンが稼働を開始していた。港を通り過ぎ、長崎鼻の先端にある灯台まで行ってみた。白蓮の歌碑がある。歌碑にある小島とはどのことかなと探してみるが、わからない。当時とは浚渫などのために地形が変わっているのかもしれない。風が強く、雨粒が吹き付ける。雨が降っているようにも見えないなと思ってよく海を見たら、砕けた波が飛ばされたもののようだった。沖に見えるのは甑島。川内から30kmほど沖合にあるはずだが、近く見える。頑張れば泳いで渡れそうなほど。

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串木野港ではクレーンが稼働中

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白蓮の歌碑

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長崎鼻灯台

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灯台の先には甑島が見える

 8:00には長崎鼻から遊歩道を通って先に進む。岩礁に1mほどの岩の橋が架かっている。その下は空洞。これを渡って先に行くと、青い海に釣り人が糸を垂れていた。

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長崎鼻公園の遊歩道を進む

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岩礁に渡る狭い岩の下は空洞になっていた

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海は、碧い

 集落を抜けた先には小さな島が浮かび、島の入口には鳥居が建てられている。この島が照島神社。航海の神様のようだ。

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照島神社の鳥居

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遠洋航海に向かう船は照島の沖合で安全祈願をしたという

 島の先には白い砂浜が続く。ここが照島海岸で、ここから吹上浜の海岸が始まるようだ。砂浜に沿ってコンクリートの歩道が設置されている。歩道で枯れ葉を集めて掃除をしているおじさんから、どこに行くかと声をかけられた。吹上浜を加世田方面に歩いていくというとビックリしていた。

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照島海岸の遊歩道

 この海岸には、おじさんが子供の頃にはよくウミガメが産卵に上がってきて、卵をとっては売りに行っていたとのこと。いまではとてもできないけどとも言っていた。白い砂浜の照島海岸はおじさんの誇りで、毎日のように掃除をして、流木を片付けているとのこと。

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海岸もきれいに清掃されている

 このおじさんは以前はマグロ漁船に乗って遠洋航海に出ていたとのこと。最初は炊事担当から始まり、船酔いには航海のたびに苦労したこと。独学で勉強して無線技士の資格を取ったこと。モールス信号の聞き取りや、業務用の周波数帯、電波航法のロランなどなど、無線の技術系の話が面白かった。

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 照島海岸を30分ほど歩き、9:10に河口に突き当たり、砂浜に沿った歩道は終端となった。ここでいったん国道3号線にグルリと迂回し、八房川を渡って河口の干潟を通過し、いちきアクアホールという立派な施設の前まで来た。

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八房川河口の干潟を迂回

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いちきアクアホール

 アクアホールの前の大黒川にかかる日の出橋をわたり、砂嘴の松林を抜けると白い砂浜の向こうは東シナ海だった。展望台の上に登り、海を眺めながらサンドイッチとオレンジジュース、シードレスグレープの朝食とした。風が冷たい。

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日の出橋を渡る

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松林を抜けて砂丘の上に出ると

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目の前には海が拡がる

 朝食の後は10:00に行動再開。地図を見ると吹上浜瀬脇海岸の砂浜は3km以上続いている。海岸線に沿った松林の中に歩道がつけてあるのだが、防風林に囲まれて景色が期待できない。そこで、せっかくなので波打ち際の砂地を歩き始めた。靴が砂地にめり込んで歩きにくく、舗装路の倍ほども力が要る。しかし、寄せる波をよけながら歩くのも面白い。歩けるところまで歩いてみようと、砂地に足跡を記しながら先に進んだ。

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波打ち際を歩き始めた

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波を避けながら歩くのも一興

 1時間ほど歩いて砂浜は岩場につきあたり、先に進めなくなったため、砂丘の中の道を越えて戸崎集落の中に入っていった。岩場の先端は戸崎鼻で、標識と石仏が設置してあった。

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吹上浜の美しい海岸が続く

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ここでいったん行き止まり

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防風林の中を集落に向かう

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しらす干しの工場か?

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戸崎鼻

 この先は戸崎漁港を眼下に眺めながら高度を上げていく。道沿いの民家にはハイビスカスやブーゲンビリアといった福岡では越冬が困難な南方系の植物が庭先に普通に植えてある。ずいぶんと気候が温暖なようだ。

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戸崎漁港

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軒先にハイビスカスやブーゲンビリアが地植えで育っている

 戸崎漁港の先は500mほどで国道270号線に合流する。舗装状態は良好だが、ほとんど歩道はなく、交通量が多い。しばらく歩くと日置市の標識が道沿いに現れた。2kmほど海岸沿いの国道を歩き、江口漁港に折れて海沿いに進むと海浜公園が現れた。ここは両端に突堤が築かれ、正面に消波ブロックを設置した海岸に、砂を投入して作った人工海岸のよう。砂浜に打ち寄せる波は穏やかだが、周囲の海には白波が立って荒れ始めたように見える。

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国道270号線を歩いて日置市に入る

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江口漁港を通過

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海浜公園

 海浜公園の南の外れには江口蓬莱館という物産販売の店があり、その中に海鮮レストランがあった。食べログをチェックするとなかなか高評価。昼食はここにしようと入店したが、30組以上の順番待ち。迷ったが、この先食堂はなさそうなので、予約リストに名前を書いて近くのベンチで待機することとした。50分ほど待って呼び出しを受け、にぎり寿司のランチを済ませて、13:27に行動を再開した。

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江口蓬莱館

 海浜公園からは再び国道270号線を歩く。江口から先の海岸は断崖絶壁で、打ち寄せる波がときおり歩道を濡らしている。2kmほど断崖の海岸を歩き、国道は海の見えない山の上に上がっていく。

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江口から2kmほどは断崖絶壁

 14:00に神之川の集落を抜け、しばらく歩くと右手に大きな金属製のタンクが見えてきた。ここがなんとウイスキーの蒸留所だった。鹿児島は焼酎の醸造が盛んなことは知っていたが、この地でウイスキーを蒸留しているとは知らなかった。小正醸造株式会社の嘉之助蒸溜所で、予約を行えば見学もできるよう。いつか内部を見学してみたい。

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小正醸造株式会社

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ここでウイスキーの蒸留を行っているようだ

 この先も国道270号線をひたすら歩く。このあたりも歩道があったりなかったりで、自動車はかなりのスピードで袖をかすめるようにして通過する。あまり歩くには適していない。日吉の集落のあたりから、自転車専用道の標識が現れる。自転車道に行こうかどうしようか迷いながら国道を歩いたが、標識が現れて2kmほど経た吉利(よしとし)の集落のところには自転車道まで60mと記載があったため覗いてみることにした。

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このあたりは直線路が多い

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蕎麦畑もあった

 自転車専用道路は、1984年まで運行されていた鹿児島交通枕崎線(南薩線)の路線の跡だった。当時は枕崎と伊集院とを結ぶ地元の足だったよう。ここは吉利駅の跡地で、ホームが残されている。自転車専用道路はきれいに整備されており、国道を歩くよりもこちらの方がずっと快適。もしこのルートを歩く人がいたら、自転車専用道を歩くことを強くお勧めする。

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吉利駅跡

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吉利駅跡の南薩線の案内

 15:33には吉利駅跡から国道270号線と並行して走る自転車道に入り、自動車の騒音に悩まされることなく歩いた。地元の方も数名ウォーキングをされており、挨拶を交わした。南薩線が営業していた頃ものんびりした雰囲気だったろうなと偲ばれる。

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自転車道の方が数段快適

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これも線路跡

 南薩線が永吉川を渡るところで、鉄橋の線路は撤去されており、橋脚だけが残されていた。自転車道は浜田橋を渡り、いったん国道と合流した後、再び海辺に向かってカーブしていく。そろそろ伊集院行きのバスの時間が近づいてきたため、16:12に永吉十文字バス停で行動を終了し、バスの到着を待つことにした。

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永吉橋に架かる鉄橋の遺構

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現在は人道に使われている浜田橋

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永吉十文字バス停で本日の行動終了

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伊集院駅前にはかつての領主の島津義弘公が

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2020年11月23日 九州自然歩道 65日目 鹿児島県いちき串木野市串木野日置市吹上町永吉 晴れ 気温18/10 距離28.9km 行動時間9:12 3.1km/h 43161歩

復路交通:永吉十文字16:28鹿児島交通バス-伊集院16:55/17:16 JR鹿児島本線-川内17:52/18:19 九州新幹線さくら570号-博多19:42

2020年11月22日 九州自然歩道 64日目 鹿児島県薩摩川内市入来~いちき串木野市串木野 市比野温泉を堪能

 まだ外は真っ暗だが、テントの外を歩く人や走る人の足音が聞こえる。ここはご近所のジョギングルートのようだ。現在5:30。日の出の予定時刻は6:50ぐらいだったが、のんびりしていると人が集まってくるかもしれない。まだ薄暗い6:15に起床して、撤収作業を開始した。

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明るくなって気が付いたが、目の前は巨大な芝生の競技場だった

 昨夜は暗くて、どんなところにテントを設営したのか理解できていなかったが、外が明るくなってようやく、ここがどこかわかった。ここ丸山公園は、フィールドホッケーの競技場のようだ。しかも、3面もコートが設置してある。この10月に開催予定だった鹿児島国体の予定会場だったのかもしれない。数名のランナーが外周を走る中、7:02には行動を開始して、丸山公園をあとにした。

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 小高い丘の上の公園から舗装路を下り、7:27に九州自然歩道に復帰し、道の駅樋脇に到着した。ここで朝ご飯でもと思って立ち寄ってみたが、まだ営業を開始していないよう。農家の方々と思しき人たちが農産物のディプレイをしているところだった。

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道の駅樋脇

 樋脇川を渡り市比野温泉の市街地に入るが、側溝からモクモクと湯気が上っている。それほど強くはないが、温泉らしい香りが漂ってくる。

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側溝からモクモク湯気が上る

 市比野温泉の看板を見ながら、九州自然歩道の案内表示に従って左折すると、かけ流し温泉の看板が出ている。時間は7:45でまだ営業していないかなと思いながらも、受付を覗くとおばさんが出てきて入れますよと案内してくれる。予定外だったが、せっかくなので朝風呂に浸かることにする。無色透明のお湯で、硫黄臭はない。さらりとした心地の良いお湯だった。

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温泉街の入り口

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丸山温泉 入湯料150円

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シンプルな造りの温泉

 さっぱりした後、8:15に行動再開。再び樋脇川に架かる橋を渡り下湯地区に入る。病院も温泉、郵便局も温泉、工事も温泉の配管の付け替え工事と、ここは温泉の町だと実感する。

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樋脇川を渡る

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温泉病院

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温泉郵便局

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温泉管工事

 市比野温泉からは県道36号線の自動車の通行の多い道路を進む。歩道がないところもあり、あまり歩くのが楽しいコースではない。8:43に樋脇町宇都の交差点で県道35号線に右折し、10分ほど歩いて串木野に向かう県道39号線に左折する。

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県道を進む

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串木野に向かって左折

 県道39号線に入ってから自動車の交通は少なくなったが、歩道はない。しばらくは勾配の道を上り、道路わきのスペースで行動食のナッツの朝食とした。

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交通量は少ないが歩道はない

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道路脇で朝食休憩

 25分ほど朝食を摂りながら休憩し、9:30に行動再開。ここからも緩い勾配の登り道が続く。途中の集落で自販機を見つけ、飲料水を購入。ナッツで乾いた口の中を潤す。

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だんだん高度が上がってきた

 10:13に阿母峠に到着した。峠を過ぎたところの側道に入り、さきほど購入した飲料水を飲みながらしばし休憩した。

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阿保峠を通過

 30分ほどかけて峠を下り、10:45に野下小学校跡のキャンプ場を通過した。さらに進むといちき串木野市の標識が出てきた。周囲はのどかな田園。

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野下集落が見えてきた

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いちき串木野市に入る

 さらに10分ほど平坦な道を歩くと、冠岳温泉への案内表示が出てきた。入り口近くには山太郎ガ二の無人販売がある。5匹ほど入って500円と安い。今日は買って帰ることができないのが残念。

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岳温泉入り口の無人販売

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このカニが美味

 11:15に冠岳温泉に到着。駐車場には多くの車が停まり、人気の温泉のよう。残念ながら先ほど市比野温泉に入ったばかりなので温泉はパスして、昼食に天ぷらうどんを頂いた。この先しばらく商店も食堂もないため、限られた選択肢。自家製麺の看板が出ていたが、コシはない。疑念ありに一票。

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岳温泉

 昼食の後は11:38に行動再開。徐福橋を渡って九州自然歩道に復帰。徐福とは、不老不死の薬を探したあの徐福だろうか?真相は不明なまま先に進み、11:56に冠岳の集落の新幹線高架下を通過したが、ここは静かな山の中なのに、近くに駅もない新幹線が1日に何便も通過して大変だろうなと同情。

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徐福橋を通過

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新幹線高架下を通過

 とくにどうこうとない舗装路をひたすら歩き、12:50に生福集落に到着。うどんのつゆでカラカラになったのどを潤すための飲料水を自販機で購入して小休止。

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ひたすら舗装路を歩く

 13:50に南九州道串木野ICを通過し、少し進んだところでファミリーマートを見つけてイートインでコーヒーを飲みながら小休止。14:38に行動再開したが、直後に大粒の雨が降り出したため、道路脇の観光案内所の軒先に入ってしばらく雨宿りをした。

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トンネルの先が串木野IC

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急に大粒の雨が降り出し戦意喪失

 雨はすぐには止みそうもないため、この先は市街地になるため、今日は宿泊施設に泊まろうと候補先に電話をかける。2つ目の旅館に空き部屋があったため即決。幸いここから450mと至近の距離だった。時間は早いが15:02に旅館に到着。おかみさんから、「お客さんが阿母峠を歩いているところを市比野からの帰りに見ました」と言われてビックリした。

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串木野神社

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2020年11月22日 九州自然歩道 64日目 鹿児島県薩摩川内市入来~いちき串木野市串木野 晴れのち雨 気温23/13 距離21.9km 行動時間7:59 2.9km/h 39346歩

2020年11月21日 九州自然歩道 63日目 鹿児島県薩摩郡さつま町宮之城~薩摩川内市入来 藺牟田池をぐるっと一周

 福岡から鹿児島はアクセスが良い。今日も5:36の始発の地下鉄に乗って、博多駅から九州新幹線に乗車し、出水からバスに乗り換え、宮之城には8:23に到着した。3時間弱である。

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宮之城駅前

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宮之城は竹で有名 かぐや姫がシンボル

 旧国鉄宮之城線の宮之城駅跡でバスを降りたところで、すぐに九州自然歩道に復帰。しばらくは住宅地の中を歩く。次第に住宅がまばらになり、ほんのわずかだけ草の生い茂った箇所を抜けると、県道406号の宮之城祁答院(けどういん)線に合流する。

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最初は宮之城の住宅街

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鹿児島県に入ってから九州自然歩道の標識が親切丁寧

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ほんのわずかな距離の悪路を抜けて

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県道406号線に合流

 県道は宮之城と祁答院を隔てる峠に向かう。交通量は少ない。高度が上がるにつれて県道らしさを失い、次第に道が細くなる。道路脇にトラックを2台停め、片方のトラックからもう一方のトラックに、機材を使ってなにやら積み替えをしている。気になって、作業中のお兄さんに尋ねたら、養豚の飼料の積み替え中とのこと。この地域は養豚が盛んだが、養豚場が山中にあるため、勾配がきつくて一度に運べないとのこと。お礼を言って先に進むと、先ほどのトラックが隣をゆっくりと追い抜いて行った。

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トラック間で飼料の積み替え中

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よく見たら自分にとっては恐ろしい看板

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どんどん高度を上げる

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北薩の名峰 紫尾山が見えてきた

 9:41に341mの峠に到着し、小休止。この峠は薩摩川内市との境界となっている。ここからは針葉樹に囲まれたゆっくりと下る林道となり、気持ちよく進む。自動車の往来はわずか。

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峠に到着

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ここから薩摩川内市に入る

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峠の先は心地よい林道

 10:27に8km地点の川西集落に到着。ここは集落自体が金網に囲まれている。おそらくイノシシの被害が多いのだろう。さらに10分ほど歩くと荒毛集落に到着し、ここから県道51号に右折する。急に自動車の往来が増え、狭い歩道すれすれに通過していく。ほどなく祁答院の市街地に入った。市街地とはいっても商店はわずか。

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祁答院外れの集落に到着

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県道51号線を右折

 今日は博多駅の構内のコンビニがものすごく混んでいたため、朝食を摂っていない。10:45となったが、祁答院のヤマザキデイリーストアで朝食のサンドイッチを購入して、イートインで食べさせてもらう。

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 他にお客さんはいないため、店のおばさんと世間話をすると、この地も人口減少が著しく、高齢化が進んで地域の活動に支障が出ていること、祁答院(けどういん)と読めない人が多くてじゃどういんなどといわれるとガッカリするとか、かつてこの地は祁答院氏が統治していたが、現在、祁答院を名乗る人はここにはいないとか、楽しい話が弾んだ。

 そのうち、以前ここは祁答院町だったが、平成の大合併の際に、宮之城と合併するか川内と合併するかもめにもめたという話が出てきた。町を二分する大騒ぎだったが、現在は薩摩川内市の一部になって、ようやく最近になって諍いもなくなってきたとのこと。ヤマザキのおばさんがどっち派だったかは聞かずにおいたが。

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祁答院から先に進む

 朝食を終えて、ヤマザキを出て県道51号を先に進む。しばらくは交通量の多い舗装路を進む。11:51に枯木野の集落を通過し、道路に面したところにのぼりを掲げたうめんこ食堂に立ち寄った。ここで名物のさとっこあげを昼ご飯に食べる予定で、お腹を空かせていた。さとっこあげとは、サトイモを煮たものをすりつぶして団子にして揚げてみたらし団子のたれをかけたもので、ローカルフードとして知られているよう。入店したときは誰もおらず、店内で食べていたが、次々にお客さんがやって来て、10本、20本と注文するため、早々に食べ終えて外に出た。

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うめんこ食堂

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さとっこあげ

 昼食を終えて、県道51号を30分ほど進み、12:30に県道を離れて麓集落に右折し、12:38に藺牟田池(いむたいけ)の入口に到着した。ここから舗装路を2kmほど進んで、12:58に藺牟田池に到着した。

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藺牟田池の入り口から2kmほど

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藺牟田池に到着

 藺牟田池は周囲を山に囲まれたカルデラ湖で、多くの人が集まっていた。レンタサイクルがあり、池の周回路を自転車で巡る親子や、カモにエサをやる子供が湖畔でのんびりと過ごしていた。

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 藺牟田池は泥炭の湿地があり、めずらしい動植物がいるように聞いたことがある。せっかくなので、アクアイム(水族館)を見学してみたが、どこでもいるような淡水魚の展示がメインで、ちょっとガッカリだった。

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アクアイム

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ドクターフィッシュは楽しめた

 せっかくなので13:22から藺牟田池の周回路を歩くことにした。1周4km弱。気温は20℃ほどと心地よい。池の北半分は葦原で、絶滅危惧種ベッコウトンボの生息地とのことであったが、飛翔が見られるのは初夏のようで、残念ながら見ることはできなかった。

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 14:01に藺牟田池一周を終え、藺牟田池キャンプ場に到着した。家族連れが数十組テントを設営しており、バーベキューの煙を上げているところも見られた。風が心地よく、石のベンチで横になったら、気が付いたときは45分経過していた。至福の昼寝だった。このまま藺牟田池キャンプ場に宿泊しようかと思ったぐらい心地よかったが、意を決して14:45に行動再開した。

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茶畑を越えて外輪山に向かう

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 外輪山を越えるために高度を上げていく。コース上に外輪山の一つの竜石への登り口があったため立ち寄ることにした。10分ほどで460mの竜石に到着。石の上に立って藺牟田池の写真を撮ったが、バランスを崩すと大惨事を起こしそうだった。

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竜石

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 竜石から先はゆったりとした上りと下りを繰り返して進む。15:50に愛宕山のそばの愛宕スタパークの看板を見つけて立ち寄った。眺めの良い丘だが、パラグライダーのテイクオフに使われる所のよう。今日は誰もおらず、ただ眺めの良い草地が広がっていた。

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パラグライダーのゲレンデ

 ここからは高度を落としていき、16:40に諏訪集落を通過し、16:55に国道328号線に合流し、樋脇川を渡って17:00に入来の武家屋敷跡に到着した。石垣の残る街並みが美しかった。

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入来の街並み

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旧増田家住宅

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中学校も武家屋敷風

 本日の日没は17:15だったため、しだいに暗くなってきた。まずは夕食を済ませようと居酒屋に入り、生姜焼き定食の夕食とした。店の常連さんと相撲中継を見ながらおいしくご飯を頂き、18:00に店を出た。お店のご主人に教えてもらった丸山公園に到着したのが18:47。ここで行動終了とした。

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ここで夕食

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さつま黒豚の生姜焼き 美味しかった

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2020年11月21日 九州自然歩道 63日目 鹿児島県薩摩郡さつま町宮之城〜薩摩川内市入来 晴れ 気温21/10 距離31.4km 行動時間10:23 3.2km/h 51186歩

往路交通: 西新 福岡市営地下鉄 5:36-博多5:50/6:10 九州新幹線つばめ307号-川内7:33/7:43 南国交通バス-宮之城駅跡8:23

ほぼ最長片道切符計画

   そうだ、稚内に行こう!

 稚内に行こうと思っている。そう、北海道のそのまた北の果てに近いあの稚内である。いつになるかはわからないが、来年か、再来年か、はたまたその先か。ただし、季節は6月と決めている。

 初見となる稚内には、できれば記憶に残るような方法で行ってみたいと思い、福岡から稚内への交通について考えてみた。

 

    稚内までどうやって行くか?

 真っ当な方法は、福岡空港から空路を乗り継いで稚内空港に行く方法だろう。残念ながら現在は欠航となっているが、福岡から羽田、羽田から稚内と乗り継げば、最速のパターンでは4時間半で稚内空港に着くことができる。

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飛行機なら4時間半

 船旅はどうだろうか。たしか以前は福岡-新潟、新潟-小樽のフェリーがあったから、これを乗り継げば、江戸時代の北前船の航路をトレースできるかななどと考えたが、残念ながら福岡発のフェリーは廃止されていた。敦賀や新潟と北海道を結ぶ航路は健在なので残念なのだが。

 福岡-稚内の経路をスマホに入っているジョルダンの乗り換え案内で検索してみると、鉄道で行く方法のみが提示された(2020年11月20日現在)。以前の札幌出張の際には空路一択だったのでおかしいなと思ったら、現在、空路は欠航が相次いでいるためであるようだ。乗り換え案内のおすすめでは、福岡の自宅の最寄り駅である福岡市営地下鉄の西新を5:36に出て、新幹線を博多、東京、札幌と乗り継ぎ、札幌からは特急に乗り換え、旭川で一晩過ごした翌日の12:08には稚内に到着できる。30時間ほどかかるが、博多駅からたった1回乗り換えるだけで北海道に着き、わずか3回乗り換えるだけで稚内に到着するというのは素晴らしいことだと思う。

 でも、もし鉄道で稚内に行くのならば、こんな方法もあるかなと、乗り換え案内の画面を見ながらひらめいた。 

 

   最長片道切符?

 突然ひらめいた方法というのが最長片道切符の旅。一般に最長片道切符とは、JRの路線で発駅から着駅までの距離がもっとも長い経路を持つ片道乗車券のことである。西鉄や阪急にも最長片道切符は存在するが、JRの巨大なネットワークには到底かなわないため、最長片道切符といったらJR版を指すのが普通である。たしか現在は、稚内を出発して佐賀県肥前山口までの経路が、最長経路とされていたのではないかと、どこかで目にした気がする。

 テツではない私が最長片道切符のことを知ったのは、25年ほど前に鉄道紀行作家の宮脇俊三さんの「最長片道切符の旅」を読んでから。中央公論社の優秀な編集者だった宮脇氏が国鉄の全線完乗を果たした後、51歳で退職してライターとなり、取材もかねて存分に鉄道旅行を堪能しようとやってしまった、非テツ系一般人では考えもつかないような、30日間を超える期間ひたすら鉄道に乗る旅の記録である。

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今回この写真のために3回目の購入 それでも惜しくないと思わせる名著

 25年ほど前に文庫本を購入したときは、あまりの面白さに出張時の行きの飛行機で70%ほど読み、同夜に宿泊した半蔵門のホテルで読みながら残り十数ページというところで寝落ちして、おそらくベッドと壁の隙間に落とし込んでしまった。翌日、仕事を終えて福岡に帰る飛行機の中で紛失に気がついたがあとの祭り。あと数日でゴールという結末の部分を未読のまま、新しく購入するまで数日間悶々と過ごした記憶がある。ようやく結末にたどり着いた2冊目の文庫本は娘の家の本棚にあるはずだが、おそらく読んではいない。残念だ。「日本人100人のうち95人は絶賛するMyリコメンド本30冊」として生活支援物資とともに段ボールに入れて送ったうちの1冊だが、どれも読んだ痕跡がない。根本的に彼女とは趣味が合わないようだ。

 1978年10月13日に実行および記録された宮脇ルートは、広尾線広尾駅を出発して指宿枕崎線枕崎駅に到るまでの13319.4kmの区間で、正味34日間の旅であった。車窓風景や車内での出来事を、感情を抑えた気取らない文章で語るこの本は、紀行文学の最高峰の一つだと思う。1年前にも、JR時刻表を購入して路線の確認をしながら読み返したほど気に入っている。

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この時刻表を片手に読み返した

 ところが、時刻表片手に読み返してみたら悲しくなってしまった。宮脇氏のスタート地点となった広尾駅広尾線の廃止に伴って存在しなくなっており、そもそも国鉄はJRと名を変えてしまっている。1980年代に施行された国鉄再建法や収支の悪化により、1990年までに国鉄の83もの路線は民営化されたり、バスに転換されたりしており、宮脇ルートはとうてい再現不能で、時刻表でたどってみても欠落部分が多い。

 さらに最近でも、広島県の三次と島根県の江津を結んでいた三江線が廃止された。JR九州でも日田彦山線は災害に伴って部分的にバス路線(Bus Rapid Transit、BRT)に転換されることが決まり、豪雨で橋脚が流されて再開の見通しが立っていない肥薩線がある。この両線は、九州自然歩道のトレッキングで惨状を目の当たりにして、本当に悲しい思いがした。

 このごろの鉄道には、いま乗っておかないと今後は鉄道旅らしい旅が経験できないような悲壮感が漂ってきた。いまこそ鉄道でしょう、とテツの諸兄に任せておくだけでなく、非テツ系の我々も応援しないといけないような気がするのだ。

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哀れな状態の肥薩線

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じっと耐えて待つ人吉駅

   最長片道切符のルール

 一般に最長片道切符とは、JRの路線で発駅から着駅までの距離がもっとも長い経路を持つ片道乗車券のことである。JRグループの旅客営業規則では、片道乗車券の発売要件を定めている。かいつまんでいうと、①ルート全体が連続している、②一度通った区間をもう一度通る(折り返し)ことはできない、③同じ駅に2回到着してさらに先へ進むことはできない、という条件を満たさなければならない。ルールは単純である。 

 

   巡回セールスマン問題

 単純なルールの最長片道切符であるが、現在、日本にはJRの駅が4660あり、先の条件を満たし、かつ最長の経路を探すというのは容易なことではないことはすぐに分かった。

 理由を説明しよう。最長片道切符の経路の探索を、複数の点を一筆書きで結ぶ場合に最長の距離となる経路を探索する、と置き換えてみたら分かる。この問題は、巡回セールスマン問題として、計算量的に困難な問題として知られているのだ。セールスマンが複数の都市を連続して巡回する場合の最短経路を求める問題であるが、巡回路の選び方は、都市の数が2なら2、都市が3ならば6、4ならば24と、n!=n(n-1)(n-2)…2・1となり、都市の数の階乗だけ存在するため、わずか20都市でも2432902008176640000の巡回路が考えられる。総当たりで確認するならば、243京2902兆81億7664万の巡回路の距離を計算しなければならないのである。

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巡回点が増えると経路の候補はたちまち天文学的な数字になる

 最長片道切符の場合を考えてみると、もちろん4660の駅すべてが巡回候補になるわけではない。巡回セールスマン問題のように任意の駅をつなぐことができるわけではなく、路線はすでに決まっているため、巡回点とそこから伸びる巡回路の数は決まっている。また、線形の路線では両端以外は候補から外れ、行き止まりとなる盲腸線の部分は出発点の候補以外とする必要はない。それでも本州には100以上の巡回点(ターミナル駅)が存在するため、人力や私のPCでは容易には計算不能である。 

 

   日本オペレーションズ・リサーチ学会

 そんなこんなで、現在のJRの最長片道切符の正解はどれだろうかと探していたら、日本オペレーションズ・リサーチ学会の論文に遭遇した。オペレーションズ・リサーチとは、経営や工業生産の管理技術として、数学や統計学を駆使して、最適な運営法を探索したりする比較的新しい学問である。身近な例では、渋滞の緩和策を提言したり、デパートの購買パターンの分析などをしているのだが、なんとこの学会の発行するオペレーションズ・リサーチという雑誌の2004年1月号には「最長片道切符」という論文が掲載されていた。(宮代隆平、葛西隆也:最長片道切符、オペレーションズ・リサーチ、49、1、15-20、2004.)

 この論文では、オペレーションズ・リサーチの手法を用いて、最長片道切符の最適解を求める手法から、経路図、それから実際に旅をした紀行文まで紹介されていた。この論文はとても勉強になった。論文著者の彼らはテツ学者の鏡である。

 これによると、2000年1月1日現在の最長片道切符は、稚内から肥前山口までの11614.9kmの経路で、運賃は91450円、有効期間は58日となっていた。

 また、自力で計算するためのプログラムの紹介も参考文献ではなされていたが、これは自分の手に余る内容だった。

 

   最新の最長片道切符は?

 オペレーションズ・リサーチ論文を参考にして、エクセルに経路を入力して、それぞれの区間について乗り換え案内のソフトを使用して距離を計算してみたところ、いくつかの区間で問題が発生し、計算不能となった。たとえば三江線である。2018年に廃止となり、ここは経路変更を余儀なくされる。ところが変更した経路が本当に最長になるかどうかの検算が必要になるが、これが簡単ではない。廃止路線を迂回するために、他の路線を使用することになるが、その選択には複数の方法があり、また他の路線まで含めた新たな経路がより長くなる可能性もあるからだ。

 今後も廃止・転換のある路線が出てくるであろうし、新駅の設置によって距離が変わる場合や、新たな経路が発生する可能性もあるだろう。それに加えて、新幹線区間をどう取り扱うかとか、JRにはさまざまな例外や細則があるため、その筋の人でないと分からないことが多々ある。

 さらには、その筋の人の間でも問題となっているのが、IGRとBRT問題。現在はJRの他社線であるいわて銀河鉄道線(IGR)には片道切符に組み入れられた履歴があるが、今後も組み入れ可能かどうかとか、大船渡線気仙沼線のBRT(バス高速輸送システム)はどう扱うか、といったことは悩ましいところであるが、非テツ系一般人の理解を超えている。 

 

   九州から稚内に向かうほぼ最長片道切符

 IGRやBRTといった、その筋の方々が激論を戦わせている問題はさておき、一般人としてエクセルに実際に経路を入力して、実施可能かどうかの検証をしつつ、距離を計算しているときに本来の目的を思い出した。私は最長片道切符の旅のためではなく、福岡から稚内に行くために片道切符を探していたのであった。

 現在の最長片道切符は、肥前山口から早岐諫早を環状に回って最後に再び肥前山口に到着して片道の旅を終えるループを形成しているため、稚内から肥前山口への片方向のみが有効となる。もし九州からスタートしたら、肥前山口を2回通過した時点でその先が無効になってしまうからだ。

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九州はループがあるため必ず終端でなければならない

 ということで、いつか福岡から稚内に行くために、肥前山口から佐世保線を一つ先に進んだ大町駅を起点として稚内に向かう、ほぼ最長の片道切符の経路を検証してみた。参考にさせてもらった経路は、おそらく業界では有名人なのであろう683系N03編成しらさぎ氏の最長片道切符(2018-04-01ルートIGR版・10960.5キロ)。自力で計算するのは無理だ。その筋の人の情報に頼るしかなさそうだというのが本音である。 

 

   九州から北海道に向かうほぼ最長片道切符はこんなものだろうか?

 下に示すのは、某月某日に実際に決行した場合、現在の時刻表ならばどんな旅になりそうか検証したものである。ローカル線での乗り継ぎにどのぐらいの時間が必要そうか、災害等による不通区間代行バスが現時点で利用可能か、できれば途中で名勝地を楽しみながら進んだらどのくらいの期間が必要そうか、試算してみた。ただし、土日休日ダイヤは配慮していないため、実際には乗り継ぎはもう少し困難になるかと思われる。

 誤りがあったらぜひお教え頂きたい。また、呉線函館本線砂川支線問題といった、その筋の方々の問題の解決策についても、ご存じの方がいたらご教示頂きたい。せっかくならば、旅を終えてから、もっと正しい方法があったのにと思いたくはないからである。

 実際に決行する際には、決行予定日の2か月ほど前から経路の再検討を行い、4週間前には博多駅の窓口に発券の手続きに行く予定である。いつになるかは分からないが、実行の際には乗車記録をこのブログで紹介できたら良いなと思っている。

# 区間   路線 営業キロ 運賃キロ 経路 特急料金 特記事項
1 大町 早岐 佐世保線 39.9 39.9 大町11:50-早岐12:33   昼食
2 早岐 諫早 大村線 47.6 52.4 早岐13:25-諫早14:27    
3 諫早 新鳥栖 長崎本線 97.5 97.5 諫早14:38特急かもめ24号-新鳥栖15:48 1480  
4 新鳥栖 博多 九州新幹線 28.6 28.6 新鳥栖16:18九州新幹線つばめ328号-博多16:31 1590  
5 博多 原田 鹿児島本線 19.7 19.7 博多16:43-原田17:02    
6 原田 桂川 筑豊本線原田線 20.8 22.9 原田17:18-原田17:46    
7 桂川 吉塚 篠栗線福北ゆたか線 25.1 25.1 桂川17:50-吉塚18:18   1泊目
8 吉塚 折尾 鹿児島本線 46.3 46.3 吉塚8:54-折尾9:39    
9 折尾 新飯塚 筑豊本線原田線福北ゆたか線 26.8 29.5 折尾9:53-直方10:13/10:16-新飯塚10:31    
10 新飯塚 田川後藤寺 後藤寺線 13.3 14.6 新飯塚10:49-田川後藤寺11:10    昼食
11 田川後藤寺 夜明 日田彦山線 38.7 42.6 田川後藤寺12:30-添田12:44/代行バス14:37-夜明15:52    
12 夜明 久留米 久大本線 39.1 43 夜明16:31-久留米17:18   2泊目
13 久留米 新八代 鹿児島本線 115.6 115.6 久留米7:09-荒尾7:43/7:57-新八代9:22    
14 新八代 川内 九州新幹線 91.5 91.5 新八代9:30九州新幹線さくら407号-川内10:02 2090  
15 川内 鹿児島 鹿児島本線 49.3 49.3 川内10:26-鹿児島11:22(乗り換えなし)    
16 鹿児島 隼人 日豊線 27.9 27.9 鹿児島11:23-隼人11:52   昼食
17 隼人 吉松 肥薩線 37.4 41.1 隼人12:46-吉松13:47、隼人14:36-吉松15:38    
18 吉松 都城 吉都線 61.6 67.8 吉松15:58-都城17:24   3泊目
19 都城 西小倉 日豊線 399.1 399.1 都城7:24特急きりしま2号-宮崎8:23/9:36特急にちりん8号-大分12:38/15:04-中津16:42/16:49-西小倉17:54 1160+2210 大分昼食
20 西小倉 門司 鹿児島本線 6.3 6.3 西小倉18:12-門司18:21   4泊目
21 門司 下関 山陽本線 6.3 6.3 門司7:44-下関7:51    
22 下関 幡生 山陽本線 3.5 3.5 下関7:53-幡生7:57   しらさぎデータではキロ0となっているが理由不明
23 幡生 長門市 山陰本線 77.7 77.7 幡生8:11-小串8:47/10:01-長門市11:26   小串 カフェあり
24 長門市 厚狭 美祢線 46 46 長門市11:40-厚狭12:44   昼食
25 厚狭 小野田 山陽本線 6.3 6.3 厚狭13:45-小野田13:50    
26 小野田 居能 小野田線 11.6 12.8 小野田13:54-居能14:19   居能・コメダ珈琲
27 居能 宇部 宇部線 4.3 4.3 居能15:37-宇部15:45    
28 宇部 新山口 山陽本線 25.3 25.3 宇部15:52-新山口16:15   5泊目 湯田温泉泊もあり
29 新山口 益田 山口線 93.9 103.3 新山口8:52特急スーパーおき2号-益田10:29(乗り換えなし) 1730  
30 益田 伯耆大山 山陰本線 196.3 196.3 益田10:31スーパーおき2号-米子13:03/13:41伯備線-伯耆大山13:48 2730 6泊目 米子泊もあり
31 伯耆大山 備中神代 伯備線 67.6 67.6 伯耆大山11:14-備中神代12:52   昼食補給不能・弁当持参
32 備中神代 広島 芸備線 160.1 175 備中神代13:12-備後落合14:25/14:43-三次16:03/16:09快速みよしライナー-広島17:34 芸備線1日3便のみ注意、7泊目広島
33 広島 倉敷 山陽本線 145.4 145.4 広島7:45-糸崎9:05/9:17-倉敷10:26    
34 倉敷 新見 伯備線 64.4 64.4 倉敷10:32-新見11:49   昼食 新見・店舗多数
35 新見 津山 姫新線 71.8 79 新見12:50-津山14:27    
36 津山 岡山 津山線 58.7 64.6 津山14:35-岡山16:02    
37 岡山 姫路 山陽本線 88.6 88.6 岡山16:13-相生17:18/17:19-姫路17:38   7泊目
38 姫路 東津山 姫新線 83.7 92.1 姫路8:16-播磨新宮8:48/8:50-佐用9:19/11:04-東津山11:57 昼食 東津山佐用にも店舗あり、姫新線は通しが4便程度
39 東津山 鳥取 因美線 70.8 77.9 東津山14:42-智頭15:46/15:54-鳥取16:44   8泊目
40 鳥取 福智山 山陰本線 141.8 141.8 鳥取9:30-城崎温泉11:29/11:40-福知山13:19   昼食
41 福智山 尼崎 福知山線 106.5 106.5 福知山14:42特急こうのとり18号-尼崎16:16 1750  
42 尼崎 神戸 東海道本線 25.4 25.4 尼崎16:21-神戸16:41   9泊目
43 神戸 西明石 山陽本線 22.8 22.8 神戸8:17-西明石8:41    
44 西明石 新大阪 山陽新幹線 59.7 59.7 西明石8:54こだま838号-新大阪9:18 2090  
45 新大阪 京都 東海道本線 39 39 新大阪9:35-京都9:58   10泊目
46 京都 綾部 山陰本線 76.2 76.2 京都7:35-綾部9:31    
47 綾部 舞鶴 舞鶴線 26.4 29 綾部10:33-東舞鶴11:04    
48 舞鶴 敦賀 小浜線 84.3 92.7 舞鶴11:06-敦賀13:04    
49 敦賀 金沢 北陸本線 130.7 130.7 敦賀13:26特急しらさぎ7号-金沢14:48 2190 11泊目
50 金沢 富山 北陸新幹線 58.6 58.6 金沢8:23北陸新幹線はくたか556号-富山8:46 2200  
51 富山 猪谷 高山線 36.6 40.3 富山9:52特急ひだ8号-猪谷10:28(乗り換えなし) 1090  
52 猪谷 岐阜 高山線 189.2 208.1 猪谷10:30特急ひだ8号-岐阜13:40 2530 12泊目
53 岐阜 米原 東海道本線 49.6 49.6 岐阜7:55-大垣8:07/8:11-米原8:46    
54 米原 近江塩津 北陸本線 31.4 31.4 米原9:00-近江塩津9:23    
55 近江塩津 山科 湖西線 74.1 74.1 近江塩津9:40-山科10:53    
56 山科 草津 東海道本線 16.7 16.7 山科10:57-草津11:15   昼食
57 草津 柘植 草津線 36.7 36.7 草津12:57-柘植13:40    
58 柘植 木津 関西本線 47 47 柘植13:42-加茂14:35/14:43-木津14:49    
59 木津 京橋 片町線 44.8 44.8 木津14:59-京橋15:51   13泊目
60 京橋 新今宮 大阪環状線 14.2 14.2 京橋8:17-新今宮8:35    
61 新今宮 奈良 関西本線 38.5 38.5 新今宮8:42-奈良9:24   桜井線1時間に1便
62 奈良 高田 桜井線 29.4 32.3 奈良9:41-高田10:23   和歌山線1時間に1便
63 高田 和歌山 和歌山線 76 93.6 高田10:28-和歌山12:26   昼食
64 和歌山 新宮 紀勢本線 200.7 200.7 和歌山13:17特急くろしお11号-新宮16:38 2310 14泊目
65 新宮 亀山 紀勢本線 180.2 180.2 新宮9:13特急南紀4号-多気11:16/11:28-亀山12:53 2190 昼食
66 亀山 名古屋 関西本線 59.9 59.9 亀山14:24-名古屋15:34   15泊目
67 名古屋 塩尻 中央線 174.8 174.8 名古屋8:00特急しなの3号-塩尻9:54 2530  
68 塩尻 岡谷 中央線 11.7 11.7 塩尻9:58-岡谷10:09    
69 岡谷 辰野 中央線 9.5 9.5 岡谷10:46-辰野10:57   昼食
70 辰野 豊橋 飯田線 195.7 215.3 辰野12:43-飯田14:40/15:58特急伊那路4号-豊橋18:31 2190 16泊目、伊那路は午前午後の2択のみ
71 豊橋 静岡 東海道本線 113.4 113.4 豊橋7:48-浜松8:26/8:37-静岡9:50    
72 静岡 三島 東海道新幹線 59.5 59.5 静岡9:57東海道新幹線こだま706号-三島10:22 2090  
73 三島 熱海 東海道本線 16.1 16.1 三島10:29-熱海10:43    
74 熱海 小田原 東海道本線 20.7 20.7 熱海10:53-小田原11:15    
75 小田原 新横浜 東海道新幹線 55.1 55.1 小田原11:44東海道新幹線こだま710号-新横浜11:59 2090 昼食
76 新横浜 八王子 横浜線 36.5 36.5 新横浜13:16-八王子13:55    
77 八王子 甲府 中央線 86.7 86.7 八王子14:01特急かいじ27号-甲府15:03 1020 17泊目
78 甲府 富士 身延線 88.4 97.2 甲府8:45特急ふじかわ4号-富士10:34 1530  
79 富士 沼津 東海道本線 20 20 富士10:49-沼津11:08    
80 沼津 国府津 御殿場線 60.2 60.2 沼津11:49-国府津13:22   昼食
81 国府津 大船 東海道線 31.2 31.2 国府津13:42-大船14:06    
82 大船 横浜 根岸線 22.1 22.1 大船14:12根岸線快速-横浜14:42   根岸線注意
83 横浜 鶴見 東海道線 7.1 7.1 横浜14:48-鶴見14:58    
84 鶴見 浜川崎 鶴見線 5.7 5.7 鶴見15:10-浜川崎15:23    
85 浜川崎 尻手 南武線 4.1 4.1 浜川崎15:37-尻手15:45    
86 尻手 川崎 南武線 1.7 1.7 尻手15:48-川崎15:50    
87 川崎 品川 東海道本線 11.4 11.4 川崎16:00-品川16:09   18泊目
88 品川 武蔵小杉 東海道本線 10 10 品川8:21-武蔵小杉8:31    
89 武蔵小杉 立川 南武線 28 28 武蔵小杉8:40-立川9:28    
90 立川 拝島 青梅線 6.9 6.9 立川9:44-拝島9:56    
91 拝島 倉賀野 八高線 82.1 90.3 拝島10:00-高麗川10:27/11:32-倉賀野12:53   途中 高麗川・昼食
92 倉賀野 大宮 高崎線 70.3 70.3 倉賀野13:19-大宮14:26    
93 大宮 武蔵浦和 東北本線 7.4 7.4 大宮14:40-武蔵浦和14:52    
94 武蔵浦和 西国分寺 武蔵野線 25.9 25.9 武蔵浦和15:13-西国分寺15:38    
95 西国分寺 新宿 中央線 22.5 22.5 西国分寺15:49-新宿16:23    
96 新宿 代々木 山手線 0.7 0.7 新宿16:45-代々木16:46    
97 代々木 神田 中央線 8.3 8.3 代々木16:51-神田17:13   19泊目
98 神田 東京 東北本線 1.3 1.3 神田7:47-東京7:49    
99 東京 蘇我 京葉線 43 43 東京8:12-蘇我9:02    
100 蘇我 安房鴨川 内房線 119.4 119.4 蘇我9:13-君津10:01/1036-館山11:31/11:39-安房鴨川12:23 昼食
101 安房鴨川 大網 外房線 70.4 70.4 安房鴨川14:06特急わかしお14号-大網15:15 1280  
102 大網 成東 東金線 13.8 152 大網15:41-成東15:59    
103 成東 松岸 総武線 40.4 40.4 成東16:29-松岸17:16    
104 松岸 佐倉 成田線 75.4 75.4 松岸18:37-佐倉20:16(成田線乗車に注意)   20泊目
105 佐倉 秋葉原 総武線 53.9 53.9 佐倉8:16-千葉8:34/8:39-秋葉原9:37    
106 秋葉原 田端 東北本線 5.1 5.1 秋葉原9:44-田端9:56(乗り換えなし)    
107 田端 池袋 山手線 5.2 5.2 田端9:56-池袋10:06    
108 池袋 赤羽 赤羽線 5.5 5.5 池袋10:12-赤羽10:22    
109 赤羽 南浦和 東北本線 9.3 9.3 赤羽10:26-南浦和10:38    
110 南浦和 新松戸 武蔵野線 25.8 25.8 南浦和10:44-新松戸11:12    
111 新松戸 水戸 常磐線 94.6 94.6 新松戸11:17-柏11:24/11:41-水戸13:25   21日目、水郡線通し運転少ない、郡山泊もあり
112 水戸 安積永盛 水郡線 137.5 151.3 水戸7:28-上小川8:36/代行バス8:40-常陸大子9:00/9:04-安積永盛10:43
113 安積永盛 小山 東北本線 141.2 141.2 安積永盛10:50-新白河11:24/11:59-黒磯12:22/12:48-宇都宮13:40/13:48-小山14:19 途中 どこかで昼食
114 小山 新前橋 両毛線 84.4 84.4 小山14:02-新前橋15:36   22泊目
115 新前橋 越後湯沢 上越本線 86.9 86.9 新前橋7:24-水上8:17/8:28-越後湯沢9:00    
116 越後湯沢 高崎 上越新幹線 94.2 94.2 越後湯沢9:28上越新幹線たにがわ406号-高崎10:02 2200  
117 高崎 長野 北陸新幹線 117.4 117.4 高崎10:42北陸新幹線あさま607号-長野11:33 2970 昼食
118 長野 篠ノ井 信越本線 9.3 9.3 長野13:10-篠ノ井13:23    
119 篠ノ井 松本 篠ノ井線 53.4 53.4 篠ノ井14:20-松本15:20   23泊目
120 松本 南小谷 大糸線 70.1 77.1 松本9:20-信濃大町10:18/10:26-南小谷11:25   大糸線通し運行少ない
121 南小谷 糸魚川 大糸線 35.3 38.8 南小谷12:07-糸魚川13:05   2時間に1本
122 糸魚川 飯山 北陸新幹線 66.6 66.6 糸魚川13:46北陸新幹線はくたか564号-飯山14:11 2870  
123 飯山 越後川口 飯山線 77.5 85.3 飯山15:52-越後川口17:59   24泊目 ホテル1軒のみ
124 越後川口 宮内 上越線 19.8 19.8 越後川口7:30-宮内7:48    
125 宮内 柏崎 信越本線 33.7 33.7 宮内8:11-柏崎8:50   越後線通し運転少ない
126 柏崎 新潟 越後線 83.8 92.2 柏崎10:46-吉田11:53/12:02-新潟12:53    
127 新潟 長岡 上越新幹線 63.3 63.3 新潟14:13上越新幹線とき324号-長岡14:31 2200 25泊目
128 長岡 新津 信越本線 48.1 48.1 長岡7:49-新津8:44    
129 新津 郡山 磐越西線 175.6 175.6 新津9:34-会津若松11:55/16:21-郡山17:34   26泊目
130 郡山 いわき 磐越東線 85.6 94.2 郡山8:00-いわき9:38    
131 いわき 岩沼 常磐線 134.3 134.3 いわき10:25特急ひたち3号-原ノ町11:32/11:51-岩沼12:47 1020 昼食
132 岩沼 福島 東北本線 61.4 61.4 岩沼13:51-福島14:55    
133 福島 仙台 東北新幹線 79 79 福島15:17東北新幹線やまびこ63号-仙台15:37 2200 27泊目
134 仙台 石巻 仙石線 48.5 48.5 仙台8:20-石巻9:21    
135 石巻 小牛田 石巻線 27.9 30.7 石巻10:36-小牛田10:36    
136 小牛田 古川 陸羽東線 9.4 10.3 小牛田10:40-古川10:51    
137 古川 北上 東北新幹線 92.5 92.5 古川11:03東北新幹線やまびこ53号-北上11:46 2200  
138 北上 横手 北上線 61.1 67.2 北上13:40-横手14:51    
139 横手 米沢 奥羽本線 188.2 188.2 横手15:01-新庄16:28/17:22-山形18:35/18:38-米沢19:31   28泊目 山形泊もあり
140 米沢 坂町 米坂線 90.7 99.8 米沢10:29-坂町12:25   米坂線本数少ない
141 坂町 秋田 羽越線 223.7 223.7 坂町13:11特急いなほ5号-秋田16:04 2310 29泊目
142 秋田 東能代 奥羽線 56.7 56.7 秋田8:20リゾートしらかみ1号-東能代9:12(乗り換えなし) 330  
143 東能代 川部 五能線 147.2 161.9 東能代9:19-リゾートしらかみ1号-川部12:35   昼食
144 川部 大館 奥羽線 50.5 50.5 川部14:12-弘前14:20/14:50-大館15:33   30泊目
145 大館 好摩 花輪線 106.9 117.6 大館10:22-好摩12:58   昼食
146 好摩 盛岡 いわて銀河鉄道 21.3 21.3 好摩13:57-盛岡14:21    
147 盛岡 新青森 東北新幹線 178.4 178.4 盛岡15:37東北新幹線はやぶさ25号-新青森16:43 2970 31泊目
148 新青森 新函館北斗 北海道新幹線 148.8 148.8 新青森7:56北海道新幹線はやて93号-新函館北斗8:58 4330  
149 新函館 白石 函館本線 274.2 274.2 新函館北斗7:57特急北斗3号-長万部9:05/13:18-倶知安14:58/15:18-小樽16:28/16:33-札幌17:07/17:14-白石17:20 1680+530 32泊目、経路要検討、札幌泊あり
150 白石 沼ノ端 千歳線 56.6 56.6 白石7:57-沼ノ端9:03    
151 沼ノ端 岩見沢 室蘭本線 67 67 沼ノ端代行バス9:04-追分9:57/10:08-岩見沢10:54    
152 岩見沢 旭川 函館本線 96.2 96.2 岩見沢11:25特急ライラック13号-旭川12:25 1680 昼食
153 旭川 富良野 富良野線 54.8 60.3 旭川13:45-富良野14:55   33泊目
154 富良野 東釧路 根室本線 256.7 256.7 富良野7:17-東鹿越8:01/代行バス8:06-新得9:14/9:25-帯広10:23/10:28-釧路13:14/13:26-東釧路13:30 34泊目、釧路泊あり
155 東釧路 網走 釧網線 166.2 182.8 東釧路9:01-網走11:53   35泊目
156 網走 新旭川 石北線 234 257.4 網走12:35特急大雪4号-上川15:40/15:57-新旭川17:00 2730 36泊目
157 新旭川 稚内 宗谷本線 255.7 281.2 新旭川7:58-和寒8:47/9:29特急宗谷-稚内12:40 2950  
        10939.2 11415.2      

2020年11月15日 九州自然歩道 62日目 鹿児島県薩摩郡さつま町鶴田ダム~さつま町宮之城 川内川の清流に沿って進む

 鶴田ダムふれあい公園の広い駐車場の真ん中に設営したテントの中で5:30ぐらいに目が覚めた。日の出の時刻は6:17で、まだ外は真っ暗。下がアスファルトで、ペグを打ち込んでフライシートにテンションをかけることができなかったため、テントの内面は結露している。しかし、それほど寒くはない。

 6:30にシュラフを抜けだし、撤収作業を開始した。谷間の公園にも、ようやく日が差してきた。昨夜は真っ暗でよく見えなかったが、100台ほども停められる駐車場で、その真ん中にぽつんとテントが鎮座するのはちょっとシュール。

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 テントをひっくり返して、パッキングの前に水気をできるだけ乾かすようにしていると、昨夜から初めての自動車であるパトカーが公園の横を通過していった。10分ほどして茶色の普通車が近づいてきて、20代後半ぐらいの2人の男性が降りて近づいてきた。手のひらの中の手帳サイズのものをペラリとフリップさせて中を見せる。職務質問のようだ。どこから来たかと尋ねられ、福岡から歩いて旅行中と答えたら絶句された。名前も聞かずに、何でそんなことをしているのかとか、1日何キロぐらい歩くかとか、食事はどうしているかとか、この徒歩旅行に興味津々のよう。話がなかなか尽きず、コーヒーでもどうですかと誘うと、一人は飲む気満々だったが、もう一人から促されて仕事に戻っていった。今日から狩猟の解禁で、見回りに行くとのこと。駐車場の真ん中にテントを張るような不審者からは名前ぐらい聞いたらどうだろうかと思いながら片付けを再開した。

 撤収作業を終えて7:36に行動を開始した。500mほど坂道を上り、鶴田ダムのダム体まで戻る。昨夜、自販機で飲料水を購入したふれあい館はまだ始業前だった。

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 鶴田ダムによって川内川が堰き止められてできた大鶴ダムは、10kmほどの奥行きのある巨大なダム湖だが、その水面のほとんどがボタンウキクサホテイアオイで埋め尽くされている。かなり不思議な光景だ。忍者の有資格者ならば、頑張れば上を歩いて向こう岸に渡れそうな気もする。

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 鶴田ダムのダム体を渡り、九州自然歩道のルートに復帰する。県道404号線の舗装路を歩くが、ほとんど通行する自動車はなく快適。しばらく歩くと右手に川内川が見えてきた。鶴田ダム下流にもダムがあるようで、川の流れは淀んでいる。山の向こうから太陽が昇ってきた。たちまち暑くなり、上着を脱いでTシャツ一枚で歩き始める。

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 川内川の水面にはカモと思われる水鳥が何羽も浮いている。流れがないわりには水が澄んでいて、水面近くを泳ぐ魚の黒い背中が見える。カモがときおり水の中に頭を入れるのは、魚を捕らえているのだろうか。

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 しばらく進むと山の斜面から水が流れているところがあった。洗面タイムだ。この水で歯を磨き、顔を洗う。冷たくて気持ちが良い。

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 9:30ごろ、さらに進んだところにもう一つのダムが現れた。川内川第2ダムだ。このダムのために、鶴田ダムの下の流れが淀んでいたのだ。このダム湖には水草は浮いておらず安心した。ダム湖に映る山を眺めながら、ここでしばらく休憩した

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 川内川第2ダムの下流は、本来の川内川のきれいな水の流れがみられる。しばらくは川に近い道を歩き、その後は山手の道に上がっていく。鶴田小学校の交差点を右折し、川内川に架けられた神子橋を渡って神子の集落に入る。ここには小さな商店が1か所ある。数人の地域の高齢者の方たちが集まって、何やら苗をみながら相談しているようだ。

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 10分ほど歩くと、アビール館という公共の温泉施設が道路脇に現れた。玄関先から中を覗くと、従業員の女性が出てきて、いまは空いているからゆっくり入れますよと教えてくれた。それならばと温泉に浸かることにした。先客は1名のみ。とろりと肌の上に薄い皮膜を形成するような滑らかなお湯をゆっくり楽しむことができた。

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 温泉の後は、11:26に行動を再開した。このあたりまでくると、完全に集落をつなぐ県道の様相を呈しており、道路の舗装状態は良く、交通量も少しだけ増えた。11:50に湯田橋を渡って対岸の湯之元温泉に到着した。湯之元温泉には評判の良いうなぎ屋がある。今日はここでお昼ご飯を食べようと、朝から何も食べずにお腹を空かしていたのだ。

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川内川を渡ると宮之城(湯之元)温泉

 目標の湯之元食堂はメインストリートに面しており、すぐに見つかった。予約のお客さんで忙しいようだが、カウンターが空いており、すぐに座ることができた。うな重とうな丼の2択のみ。カウンターの前で、ご主人が注文を受けてからウナギを捌きはじめる。見事な手さばきで身体をよじらせるウナギを捌き、串を打つ。関東風の先端の尖った包丁で背開きにする。蒸しはない。15分ほどで注文したうな重と山太郎ガニのみそ汁が目の前に並べられた。山太郎ガニは九州北部ではツガニと呼ばれる淡水のカニで、濃厚な味がする。マイルドな鹿児島弁で気さくに話しをするご主人と会話を楽しみながら、香ばしく焼かれたうな重を堪能した。

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 昼食を終えて12:43に行動再開。西には北薩地方の最高峰の紫尾山(しびさん)が見えてきた。11月とは思えないような陽気で、汗が出てきた。

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正面が紫尾山

 13:09に柏原橋の交差点で国道267号線と合流し、一気に交通量が増えた。しかし、この道は歩道が設置してあるため安全には問題はない。15分ほど歩いたところで宮之城の市街地に入った。ここで宮都大橋を渡りしばらく進むと、道路の真ん中に駅舎のような建物が見えてきた。近寄ってみるとまさにここは国鉄宮之城線の宮之城駅の跡であった。

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宮都大橋を渡る

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国鉄宮之城駅跡

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 ここからは九州自然歩道を離れて市内を横断し、宮之城橋を渡って出水行きのバスの出る虎居町まで進んだ。14:45に本日の行動を終え、バスが来るのを待つことにした。

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宮之城橋を渡る

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2020年11月15日 九州自然歩道 62日目 鹿児島県薩摩郡さつま町鶴田ダム~さつま町宮之城 晴れ 気温24/12 距離19.7km 行動時間7:00 30531歩

復路交通:虎居町 南国交通鹿児島空港線バス15:02-出水15:40/15:50九州新幹線さくら406号-博多17:03

2020年11月14日 九州自然歩道 61日目 鹿児島県伊佐市大口里~薩摩郡さつま町鶴田ダム 紅葉の映える曽木の滝

 土曜日の本日は、3週間ぶりの九州自然歩道。10:44に南国交通バスを鹿児島県伊佐市大口里の八坂神社前で降りてトレッキングを開始した。少しスタートが遅いが、これが最速の交通手段。

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南国交通バスで大口市内に到着

 大口里から市内の中央を流れる羽月川を越えて、対岸に渡る。街路に植えられたカエデは赤く発色し始めている。2kmぐらい歩いて、前回、九州自然歩道を離脱した鳥巣集落に11:07に到着した。

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羽月川を渡る

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大口でも紅葉が始まっている

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前回の離脱地点に到着

 大口の中心の市街地の対岸の集落はほとんどが農地で、のんびりとした雰囲気。稲わらロールがこの地には本当に似合う。しばらくポツリポツリと家のある集落に沿った舗装路を歩く。

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稲わらロールが映える

 県立北薩病院を過ぎたところで、畑の中でコンバインを操作してなにやら収穫をしているところに出くわした。先端がカラカラに乾燥した赤茶けた作物を刈り取っている。この作物が何なのか分からない。思い切って畑の中に進み、トラクターを運転しているおじさんに声を掛けたら、「ソバだよ」と教えてくれた。「あれが花」、と指さす先には、見慣れた白い花が咲いていた。収穫期のソバは初めて見た。畑に落ちていた実を指先でつぶしてみたら、白い蕎麦粉のようなものが出てきた。ここの蕎麦を食べてみたい。

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コンバインで収穫中

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これが作物

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蕎麦だった

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これがそば粉

 舗装路を何回か曲がり広い道路に出ると、このあたりには珍しい自動車の渋滞が現れた。大口郊外にある名勝地として知られる曽木の滝に続く車列のようだ。渋滞している車の横を通り抜けて12:45に曽木の滝に到着した。ここは東洋のナイアガラと呼ばれる名勝地。ちょうど紅葉の時期と重なり、駐車場には車があふれていた。

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曽木の滝に到着

 曽木の滝は川内川の川幅の広い部分に形成された滝で、10mほどの落差で落ち込んで盛んに水しぶきを発している。真ん中で2つに分かれているところなど、たしかにナイアガラの滝と形態は似ている。

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東洋のナイアガラ

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曽木の滝公園の紅葉・黄葉も見事

 ここには食堂が数軒あったため、ちょっと気になる古民家風の店に入ったところ、1時間ほどかかるという。空席ができたら電話で呼び出してもらうようにお願いして、曽木の滝公園内にある野草薬草館を見学させてもらった。

 ここは無料で見学できる不思議な施設で、館内の案内の女性の植物の知識がとても豊富だった。薬草茶を頂き、また、たっぷりと薬草の知識を仕入れることができた。

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しばらく野草薬草館の見学

 そうこうするうちに、古民家風の食堂の野草庵から電話で呼び出しがあった。急いで食堂に向かい、薬草膳の昼食とした。この店は飛騨高山から移築した古民家を使っているそうで、とても雰囲気が良い。客足が絶えないのもよく分かる。

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薬草庵

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薬草膳

 昼食を終えて14:50に行動再開したときには、曽木の滝に到着してから2時間以上が経過していた。15:12に曽木の滝を見渡せる位置に架けられた新曽木大橋を渡り、先を急ぐ。

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新曽木大橋

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橋上から眺める曽木の滝

 曽木の滝までは透き通った水が流れていたのだが、ダム湖の部分に入ると水面は一面の水草に覆われており、異様な光景。調べてみると、この水草ボタンウキクサホテイアオイとのこと。隙間なく湖面を埋めている。とても湖面とは思えないほど。

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ボタンウキクサホテイアオイに埋め尽くされた大鶴

 大鶴湖の湖畔に沿って1kmほど進むと、1909年から発電に使われていた曽木発電所が、1967年に完成した鶴田ダムによって湖底に沈んだ遺構が見える地点に着いた。しかし残念なことに、現在はダムの水位が高い時期で、遺構のほんの先端のみが湖面から見える状態だった。

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残念ながら発電所遺構はほんの先端のみ

 曽木発電所遺構を通過したところですでに15:30。目標としていた鶴田ダムまで12kmほどあるが、日が暮れそうなので先を急ぐ。ときおり木々の間から見える緑色の湖面を眺めながら、ほとんど自動車の通らない県道404号線の舗装路を下流に向かって進む。

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日が暮れてきた

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夕暮れの照明のないトンネルを通過

 ようやく鶴田ダムに到着したのが18:00。すでに日没を過ぎ、辺りは暗くなっている。ダムの畔にはふれあい館という展示施設兼食堂があったが、食堂の営業は11:00~14:00と昼のみ。さいわい自動販売機が入口にあったため、飲料水の補給を行った。

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ダムに到着したときには日没過ぎ

 ダムから1kmほど下った鶴田ダムふれあいパークの広い駐車場で野営をすることとして、明かりの全くないところでテントの設営作業を開始した。夜空から星が落ちてきそうなほど美しく輝いている。近くの山では、シカがよそ者に対して警戒音をしきりに鳴らしていた。

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2020年11月14日 九州自然歩道 61日目 鹿児島県伊佐市大口里~薩摩郡さつま町鶴田ダム 晴れ 気温23/8 距離24.3km 行動時間7:36 平均速度3.9km/h 39347歩

往路交通:

博多8:39九州新幹線さくら407号-新水俣9:43/南国交通鹿児島空港線バス10:00-八坂神社前10:47