とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

すきま散歩 ローマの泉

 本日もローマに滞在。午後は用事があるが午前中は空いているため、ローマの市街地をジョギングしよう。コースのテーマはローマの泉。ローマ中心部の西に位置するヴァチカン近くまで地下鉄で行って、東に向かって有名どころの泉を見ながらホテルに戻るように走ってみよう。

 ホテルを6:10にスタートして、最寄りのCastro Pretorio駅から地下鉄B線に乗車。地下鉄の表示はマクドナルドのよう。

ローマ地下鉄B線のCastro Pretorio駅から乗車。マクドナルドのよう。

 Termini駅でA線に乗り換えて、ヴァチカンへの最寄り駅のOttaviano駅で6:38に下車。地下鉄は便利だが、どの車両にもGraffitiが描かれていて、ちょっと危険な感じがする。

Termini駅で地下鉄A線に乗り換え

地下鉄はちょっと怪しい感じ

ヴァチカン最寄りのOttaviano駅で下車

門前市は開店準備中

 すぐにヴァチカンの城壁が見えてくる。城壁の内部はヴァチカン市国なのだが、ヴァチカン城といった方がピッタリな感じ。城壁のトンガリ具合が五稜郭のよう。

すぐにヴァチカンが見えてくる

難攻不落のお城だ

 城壁を反時計回りに進む。200mほど進むとヴァチカン美術館の入口。時間があったら中も見てみたい。

ヴァチカンの壁伝いにジョギング

ヴァチカン美術館への入口

 さらに城壁を伝って進む。周辺は住宅地。東京でいったら内堀周辺を歩いているようなものかな、などと考えながら進む。

城壁がずーっと続く。周囲は普通の住宅地なのが不思議な感じ。

 途中で橋のような構造物がヴァチカンに向かって延びている現場に出た。気になって階段を上って見に行ってみた。そこにはヴァチカンに続く鉄道の引き込み線が敷設されていた。法王がお出ましになるときにでも使われるのだろうか。

橋がある

ヴァチカン内に続く鉄道の橋梁だった

 この先は柱廊を抜けるとどこかで見たような光景。そう、トム・ハンクス主演の映画「ダ・ヴィンチ・コード」三部作の第2弾「天使と悪魔」に出てきたサン・ピエトロ広場だ。カトリックの総本山サン・ピエトロ大聖堂前のこの広場で、反物質の爆発が起こったんだっけ。

城壁が途切れたところで柱廊になる

ここに出た

 広場には2つの噴水。まずサン・ピエトロ大聖堂に向かって左側の噴水が1667年に製作されたベルニーニの噴水。右の噴水は1400年代に作られたマデルノの噴水。対になっているように見えるので、同時代の同製作者のものかと思ったが、意外なほど時代が異なる。

左にベルニーニの噴水

真ん中にはサン・ピエトロ大聖堂

右にはマデルノの噴水

 広場の中央に聳えるオベリスク(記念碑)は高さ25m。紀元前1世紀にアレクサンドリアで建てたものを、紀元前40年頃にローマ皇帝カリグラがエジプトから運び、16世紀後半にサン・ピエトロ広場に移されたとされている。

広場の中央にはオベリスク

 バチカンとイタリアの国境とされる天使の門をくぐって南に進むと、テベレ川沿いに見えてくるのがサンタンジェロ城。イタリア語ではCastel Sant'Angeloで、聖天使城とも呼ばれる。135年にハドリアヌス帝によって建設が開始している。

サンタンジェロ城

 五芒星の形の公園内に5角形の通路で囲まれた敷地があり、その中に四角い城壁で囲まれた円形の城。到着したのは7:25で開門は9:00のため中には入れず。公園内にはハドリアヌス帝のブロンズ像が建てられている。

ハドリアヌス

 サンタンジェロ橋を渡って、路地を縫うように南に進む。ほどなく7:45に着いた広場がナヴォナ広場(Piazza Navona)。左手に教会(Sant’Agnese in Agone)を見て、手前がムーア人の噴水(Fontana del Moro)、中央のオベリスクを抱いた噴水が四大河の噴水(Fontana del Fiumi)、北にあるのがネプチューンの噴水(Fontana del Nettuno)。いずれも意匠が素晴らしい。

ローマの路地は複雑

ナヴォナ広場

ムーア人の噴水

四大河の噴水

ネプチューンの噴水

 さらに東に150mほど路地を進むと現れるのがパンテオン(Pantheon)。ローマ神を祀る万神殿で、初代パンテオンは紀元前25年に建造されたが火事で焼失し、現在のものは2代目。それでも現在のパンテオンは皇帝ハドリアヌスによって118~128年にかけて再建されたものだから、日本のどの古墳よりも古い。

パンテオン

 古墳つながりでいうと、アウグストゥスはこれを自分のための神殿にしようと考えていたようだが、市民の反発を避けて万神殿に変更したとも考えられている。

 パンテオンは正面から見ると柱廊を持った方形の建物のように見えるが、実際は43mの円形の建物で、上部に半球状のドームを載せている。これを古墳時代よりも前に造ったって、まぢスゴすぎ。

これが古墳時代の建造物とは

 パンテオンの前にはこれまた恐ろしげな意匠の噴水(ロトンダ広場の噴水、Fontana del Pantheon)。噴水前には飲料水が常時流れていて、観光客がPETボトルに汲んで飲んでいた。一口飲んでみたが美味しい水だった。

ロトンダ広場の噴水

観光客が飲んでいた

 パンテオンから東に200mほど進むとスックとそびえる塔が見える。これがマルクス・アウレリウスの記念柱(Colonna di Marco Aurelio)。首相官邸のキージ宮の前のコロンナ広場((Piazza Colonna)に建っている。記念柱は193年に完成したとされているが、それ以前の可能性もある。ここにある噴水がFontana in Piazza Colonna。記念柱広場の噴水。隣のショッピングアーケード(Galleria Alberto Sordi)ではユニクロが開店準備中。

マルクス・アウレリウスの記念柱と記念柱広場の噴水

 ユニクロのそばを通り抜けて狭い路地を進むと、あの噴水に到着。そう、ここがトレビの泉(Fontana di Trevi)。まだ朝の8時なのにすでに多くの観光客が集まる。

開店準備中のユニクロ

トレビの泉には早朝にもかかわらず多くの人

世界で一番有名な泉だろう

 トレビの泉からは北に向かって500mほど進む。まず、ミニニャネッリ広場の真ん中に高い塔(Column of the Immaculate Conception、無原罪の御宿りの柱)が現れ、その向こうにはスペイン広場。「ローマの休日」でオードリー・ヘプバーンが腰を下ろしてジェラートを食べるあの階段の広場。階段の前にある噴水がバルカッチャの噴水(Fontana della Barcaccia)。

無原罪の御宿りの柱

バルカッチャの噴水とスペイン広場の階段

ここに腰掛けてジェラートを食べるんだね

 スペイン広場の階段を駆け上がると、そこにはメディチ家のお屋敷(Villa Medici)。見学ツアーもあるようだ。ヴァチカンが向こうに見える最高のロケーションだな。

メディチ家のお屋敷への門

一部は美術館となる

メディチ家のお屋敷はヴァチカン・ビュー

庭も素晴らしい

 今日はお屋敷の横を素通りして、陸橋を渡って、ボルゲーゼ公園(Villa Borghese)の中を走る。公園にも噴水がある。壁の水を汲んで飲んでいるランナーもいる。

橋を渡って公園に進む

ときどきランナーが走る

この水を飲んでいる人もいた

公園にも噴水

 しばらく公園の中を走り、ボルゲーゼ美術館(Museo e Galleria Borghese)の角を曲がって公園の外に出る。

ボルゲーゼ美術館

 公園を出るとローマの城壁の外だった。城壁の外を走ってピア門(Porta Pia)からローマ市街に戻る。

城壁に沿って走る

堅牢そうな城壁だ

ピア門から市内に戻る

 ピア門近くの果物屋で朝食のフルーツを購入。ホテルに戻って、シャワーを浴びてから、フルーツを食べて仕事に行こうか。

ホテル近くで果物屋を見つけた

2024年3月16日 ローマ市街地ジョギング 曇りときどき晴れ 18/9℃ 行動距離11.3km 行動時間2:42 獲得高度217m 24771歩 行動中飲水量0ml