この日曜日は月に1回の草月流の華道教室。今月も福岡市の松風園にお稽古に行ってきた。今年一番の寒気のやってきた日ではあったが、松風園の玄関には、もうひな壇が飾られていて、春の訪れを感じさせてくれた。
今月の花材は春の花物を集めていただいていた。
チューリップ Tulipa gesneriana
スイートピー Lathyrus odoratus
キンギョソウ Antirrhinum majus
ドラセナ・ゴッドセフィアナ Dracaena godseffiana
レンギョウ Forsythia suspensa
今月の私の作品は、あいもかわらず凡庸。先生から直しを入れてもらっても、どうしてもこうなってしまう。
ベテランのマダムの作品はこう。較べると、自分のセンスのなさが際立つ。
今月の花材の枝物はレンギョウ(連翹、Forsythia suspensa)。モクセイ科レンギョウ属の落葉性低木広葉樹。英名はゴールデンベル(golden bells)。まだ葉が芽吹く前の早春に黄色い4弁の花が細い枝に多数開花する春を告げる花である。中国原産であるが、日本への渡来は古く、いまでは日本に広く分布しており、公園や生け垣などにも使われている。
2013年の4月に仕事でソウルに行った際、お世話になった女性がいる。とても穏やかな、賢く、気遣いのできる女性で、仕事の休みの日には「冬のソナタ」のロケ地として有名なソウル郊外の春川(チュンチョン)に連れて行ったりしてくれた。
ソウルから離れる日に、ソウル郊外の仁川国際空港まで彼女の運転する車で送ってくれた時に、高速道路の路肩に連なるように黄色い花をつけて咲いているのが見えたのがレンギョウ。韓国語で何と呼ぶのか聞いたら、ケナリ(개나리)と教えてくれた。おそらくこれはチョウセンレンギョウ(Forsythia koreana)。以来、レンギョウを見るたびに心の優しい彼女のことを思い出す。