とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2022年3月12日 中国自然歩道38日目 岡山県加賀郡吉備中央町神原~吉備中央町円城岩倉山 ライスバーガーと全粒粉のパン

 本日の中国自然歩道トレッキングは岡山県加賀郡吉備中央町からの再開。

 福岡から地下鉄、新幹線、伯備線と乗り継いで、岡山県備中高梁駅には10:39に到着。

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岡山からは伯備線の特急やくもに乗車

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車窓の風景がいい

 吉備中央町へのバスは、週末は2便しかない。12:05の始発バスまでたっぷり時間があるので、高梁ローカルで賑わうという駅前の富家食堂で早めの昼食とした。カウンターに置いてあるおかずを選んでテーブルに座ると、ご飯とみそ汁が自動的に付いてくる。家庭料理の味。お遍路に5、6回も行ったという元気の良いお母さんとの会話を楽しみながら、おなかいっぱいになるまでご飯を詰め込んだ。こういう食堂もいいなー。いつまでも元気に営業してもらいたい。

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居心地の良い食堂富家

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こういうのは絶滅危惧食堂かも

 乗客6名を乗せた備北バスに1時間弱揺られて吉備中央町湯山口に到着したのが12:45。ここでふたたび店に立ち寄る。顔を覗かせた店は安藤酒店。正式な店名は「きびちゅうおうのみんなのデパート安藤酒店」。前回、トレッキングを中断した際に3時間のバスの待ち時間を過ごさせていただいた店だが、居心地が良い。「タイミングが合ったらもう一回寄らせてもらいます」という約束を果たすべく、ここでライスバーガーをテイクアウトして、13:05に行動開始。でも、安藤酒店でライスバーガーをテイクアウトって、変な文脈だ。

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安藤酒店

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中は雰囲気の良い古民家カフェ

 神原集落から、県道31号線を宇甘川に沿って東に進む。葡萄棚が見事。葡萄畑には雑草は生えておらず、丁寧に生育されていることがよく分かる。

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宇甘川沿いの家もいい感じ

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葡萄は大切に育てられている

 13:41に加茂市場の交差点に到着。交差点の先の道標から左に曲がり、山道に進む。途中で真っ直ぐ行ったら人家の庭に入ってしまうところで、散歩中の女性が引き返して正しい道に案内してくれた。1日1万歩を歩くのを日課にしているそうだ。山道はほどよく整備されており、道標も十分に設置されている。

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加茂市場交差点

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少し先の道標から左に折れる

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山道への分岐が少し分かりにくい

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適度に道標が出てくる

 372mのピークを越えると自動車の轍のついた広い林道に変わる。非舗装だが非常に快適。いや、歩くのは舗装路よりも土の方がそもそも快適。

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小ピークを越えると幅の広い林道に変わる

 14:17に携帯電話のアンテナとおぼしき鉄塔の建てられた定の坊集落で舗装路に合流。道路脇には菜の花が咲き、ウグイスが鳴く。もう春だ。気温は20℃。Tシャツ1枚になって歩く。

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定の坊で舗装路に合流

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道路脇には菜の花。ウグイスも囀る。

 三納谷西は太陽光発電パネルで埋め尽くされている。集落の中を何度か右左折をするが、こまめに道標が出てきて迷うことはない。車の通らない美道をのんびりと進む。

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三納谷には太陽光パネルがいっぱい

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 14:45に三納谷を左折して幅の広い舗装路に進む。ライスセンターを経て、15:13に大畑から県道372号線に合流して、東に進む。

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県道372号線に合流

 15:27に松尾神社にお参りしてから、県道を歩いて円城の町中に進む。観光名所の看板を見て、このあたりに「歯いた地蔵」があるはずだと探すが、これだと特定できる地蔵がない。残念。

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松尾神社にお参り

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これが歯いた地蔵か?

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それともこれか?

 16:00に円城寺に到着。立派なお堂が並ぶ。そういえば今日乗ってきたバスの運転手さんは、ここの檀家だと行っていた。本堂の天井画が素晴らしい。首が痛くなるほど眺めてしまった。

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円城寺

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本堂の天井画が見事

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門前町にも風情がある

 円城寺からは南の岩倉山に向かって進む。途中で、焼き屋という国産小麦の全粒粉を売りにするパン屋に立ち寄る。一般民家そのもので、小さな看板が途中に掲げてあるだけ。家の中には巨大な窯がしつらえてある。かなり硬派のパン屋さんで、焼き上がりも硬い。よく噛むと粉の味がじんわり立ち上ってくる。

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岩倉山に向かって進む

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石窯がドーンと鎮座

 16:46に岩倉山(394m)に到着。低い山だが北には遮るものはなく、眺めが良い。山頂には岡山県の中央だとするモニュメントがある。

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岩倉山に到着

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山頂にモニュメント

 日没は18時を過ぎるようになったので、まだ明るい。芝生の広場があるので、今日はこのぐらいで行動をやめておこうか。

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2022年3月12日 中国自然歩道38日目 岡山県加賀郡吉備中央町神原〜吉備中央町円城寺 曇り時々晴れ 21/6℃ 行動距離12.8km 行動時間3:51 獲得高度487m 24434歩

往路交通: 西新 7:38福岡市営地下鉄-博多7:50/8:15山陽新幹線のぞみ12号-岡山9:57/10:05やくも7号-10:39備中高梁/12:05備北バス-湯山口12:45

2022年3月6日 中国自然歩道37日目 岡山県高梁市有漢町有漢市場~岡山県加賀郡吉備中央町総社宮 吉備高原穀倉地帯をのんびりと歩く

 本日は岡山県高梁市有漢町の山中で5:00に目を覚ました。冬用シュラフにホッカイロを使用してグッスリ眠ることができた。夜間は遠くからシカの声が聞こえたぐらいで、これといって何事も起こらなかった。静かで良いところだった。

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 6:15に撤収を開始し、7:00に行動開始。落ち葉が積もった快適な林道を北に向かって進む。標識が出てきたので、それに従って進むが、EADASのコースからはかなり西にずれている。

 

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 道を間違えたかと思い、一瞬引き返そうかと思ったが、昨日も同様な事象で引き返して痛い目に遭っている。今回は道標に従って進んでみようと覚悟を決めて進んだら、次の道標がほどなく現れた。どうもこの辺りはコースが付け替えられているようだ。

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落ち葉が厚く積もった林道を歩く。サクサクと音が心地よい。

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EADASのコースと外れるが、新しい道標が建っているので道標優先で進む。

 7:16に峠で二車線の舗装路と合流して、右折して進む。右折部分にも道標があり、コースが正しいことを確信した。いつコースの付け替えが行われたか確認しようと、道標の裏表を見てみたが、設置年度や番号などを示す情報は付けられていない。

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新しい道標が多く、設置数も多い。

 7:19に二車線舗装路を右折して細い道を南に進む。ここにも太陽光発電のパネルが設置してある。

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里山太陽光パネルだらけ

 ここから先も、道標と地図の不整合がところどころ発生するが、道標優先で進む。正面に権現山が見えてきた。ウグイスの声も聞こえる。7:56に茶堂集落を通過し、県道332号線に合流した。

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正面に権現山。ウグイスの声が聞こえる。

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岡山県は他県に比べて道標の出現頻度が高い

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備中の集落の家には独特な幾何学模様

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蔵と家紋も

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 しばらく交通量の多い道路を歩き、8:19に県道から右折して大平橋を渡って高速道路に向かう。高速道路の高架下を抜け、二車線の舗装路を進む。

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有漢川に沿って進む

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正面に高速道路

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有漢インターチェンジの高架下を通過

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豊かな土地なんだなと、しみじみ感じる。

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県道332号線を大平山に進む

 9:09に大平山登山口の大きな標識から右に折れて上り始める。登山道は舗装路で状態は良好。汗をかき始めたので、上着を脱いで朝食とした。朝食にはシリアルとミルク。常温保存のミルクがあるので助かる。

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県道から登山道に進む

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朝食にシリアル

 9:45に行動を再開し、分岐を左に折れて頂上に向かう。道路の左手に水の流れが見えたので、歯磨きと洗顔。テント泊の時は歯磨きがなかなかできない。

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快適な道を進む

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流れる水ならば

 その後も舗装路が続き、10:42に大平山山頂(698m)に到着。西方向に開けていて眺望がよいが、今日は風が強くて、霞がかかっている。

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大平山山頂

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 頂上からは舗装路を東に向かって降りていく。この辺りは針葉樹と広葉樹が混生している。手入れがいいのか悪いのか分からない状態。

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 11:08に天福寺に到着。鐘楼を兼ねた立派な山門を持ち、薬師如来堂がある。山門の前には大鴨脚樹がある。鴨脚樹とはイチョウのこと。イチョウには、銀杏、公孫樹と、いろいろな呼び名がある。

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天福寺の山門をくぐる

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正面には薬師如来

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本堂も豪華

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庭園の手入れも良い

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大鴨脚樹がシンボル

 11:40に県道369号線に合流して左に進む。1kmほどで県道から右に曲がり、立派な広域農道に進む。この先もEADASでは山中の道を示すが、いずれも旧道の痕跡はあるものの道標はないため直進。予想どおり新しい道標が出てきて、加茂川町和田で広域農道から右折して進む。

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穀倉地帯の中を進む

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 狭い道で交通がほとんどないため道端で昼食とした。昨日購入したおにぎりと味噌汁。食事を済ませて12:41に行動を再開。

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 12:52に二車線の舗装路に合流して右折して進む。この辺りは和田上組。棚田の中に家が点在している。次いで和田下組を通過して、13:36に土井集落で県道66号線に合流して右に進む。

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このあたりの丘陵は一面の圃場

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 県道66号線を真っ直ぐ進み、13:48に加茂市場の信号のある交差点に到着。ここが次の行程の円城に進む分岐点。今日はそのまま南に進み、近隣八社の大祭が毎年繰り広げられるという総社宮に立ち寄る。

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加茂市場から左折すると次の目標の円城寺

 宇甘川にかかる貫抜橋(かんのこばし)を渡り、見事な大杉に囲まれた総社宮に13:59に到着。お参りを済ませて、正面のお祭り会館を見学させてもらう。

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貫抜橋を渡って総社宮に

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ここは有漢川ではなく宇甘川

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大杉に囲まれた加茂総社宮

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総社宮の正面にはお祭り会館

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 14:14に行動を再開し、加茂市場交差点から県道31号を宇甘川に沿って西に進む。交通量は多いが歩道はある。14:49に田土交差点に到着し、神原バス停の時刻表を確認して14:55に行動終了。ウーム、バスの時間まで3時間ある。

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加茂市場で中国自然歩道を離脱し、バス停に向かって県道31号線を西に進む。

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2022年3月6日 中国自然歩道37日目 岡山県高梁市有漢町有漢市場~岡山県加賀郡吉備中央町総社宮 曇り 8/-1℃ 行動距離22.2km 行動時間7:54 獲得高度805m 34889歩

復路交通: 神原17:53備北バス-高梁バスセンター18:32/19:06伯備線特急やくも26号-岡山19:36/19:48山陽新幹線のぞみ49号-博多21:30

2022年3月5日 中国自然歩道36日目 岡山県高梁市津川町木野山~高梁市有漢町有漢市場 思えば遠くにきたもんだ

 本日の中国自然歩道トレッキングは岡山県高梁市から。ずいぶん遠くまで来てしまったものだ。

 福岡の自宅を6:15に出発して、博多駅から7:15ののぞみ6号に乗車。まだ乗車率は10%未満。8:57に岡山に到着し、伯備線に乗り換え。こちらも乗車率20%。10:18に木野山に到着して、10:25に行動開始。

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まずは博多から岡山まで新幹線

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岡山から伯備線に乗り換える

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車窓の風景を1時間楽しむ

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木野山駅に到着

 10年ほど前の基愛さんのレポートでは、本日の行程中に飲料水の補給なしとのことなので、木野山駅前の自販機で飲料水を1本購入。木野山の町を南の外れまで歩き、石段を登ってまずは木野山神社にお参り。

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木野山駅前の最後の自販機で飲料水を購入したが、本当に最後の自販機だった

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木野山神社の階段を登り

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お参りしてスタート

 階段を戻り、木野山奥宮への舗装路を歩き始める。天気は曇りだが、気温は11℃まで上がっている。

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木野山の町が下に

 舗装路からすぐに山道に入る。整備状態は良好で、踏み跡もよく付いている。11:13に木野山の市街地の見える四阿に到着。荷物を下ろしてTシャツ一枚になる。今日はこれで十分。

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すぐに山道に折れる

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快適な山道

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四阿でTシャツ1枚になる

 よく手入れされた木の階段が続く。標高322mの前峰を巻くような形で進み、11:39に標高517mの木野山神社奥宮に到着。歴史を感じさせる立派な神社で、山の上にもかかわらずよく手入れされている。神社に石段に腰掛けていると日が差し込んできて気持ちがいい。

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木野山神社奥宮まで整備状況良好

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ほどなく鳥居に到着

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小ぶりだけれどもよく手入れされた神社

 神社の左から北に続く道が伸びている。緩い下りの山道を快調に進む。

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神社からは向かって左の道に進む

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ほどよく道標が出てくる

 11:58に山道が左右に分かれている地点に到着。ここには道標はない。この辺りを最近トレランで通過しているkatsuhideさんの軌跡は左に進んでいるが、EADASデータも岡山県地図も右を示している。

 

nayutakun.hatenablog.com

 

 ただし、右はいかにも廃道感が漂っている。ここは迷い所だが、EADASデータが正しいかどうか検証しようと、右の藪に向かって突き進んだ。

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ここは左の道が圧倒的に優勢だが、県地図、EADASデータともに右の道を示す

 薮指数20~50ぐらいの藪だが、半袖Tシャツの腕に見る見るうちに傷ができてきた。藪の中をもがいて、12:12に木野山集落の舗装路にようやく合流できた。しかし、この道はEADASコースよりもかなり北まで来てしまっている。やむなくふたたび薮の中に再突入。山を越えたところでずいぶん下の方に道が付いているのが見えた。藪漕ぎして明るい林道に出たところで、EADASのコースと一致したことを確認してホッとした。

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案の定藪漕ぎ

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いったん集落に出たが方向が異なる

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ふたたび藪に突入

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最後は傾斜地を滑り降りるようにして

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道路に復帰

 12:38に大仁子集落を通過。ところがここでふたたびEADASのコースへの取り付きを見失う。やむなくコースよりも東の舗装路を進んで12:50に家地集落で中国自然歩道の標識に復帰することができた。どうもこのあたりはコースの変更が行われているよう。katsuhideさんのYAMAPの軌跡を忠実にたどればよかったと反省。

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快適に進んでいたが

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軌跡を確認するとこのあたりでコースを逸脱しはじめている

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どうにかコースに復帰

 13:00に長沢池を通過し、13:15に井才の四つ堂で昼食。四つ堂というのは、街道沿いに建てられた四本柱の四阿で、街道を行き交う人に休憩させていたというもの。備後・備中ではよく見かける。井才の集落はゆったりとした丘陵地の高みにあり、眺めが良い。

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長沢池

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このあたりは牧草地が広がる

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緩やかな丘陵地帯が続く

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四つ堂で昼食休憩

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このあたりは立派な家が多い

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白壁のパターン模様と蔵の家紋が特徴

 昼食後は13:40に行動再開。辻前、国時、桐山とゆったりとした丘陵地帯を進む。棚田が美しく整備されているが、残念ながらまだ水田に水は張られてない。田植えの頃はさぞかしきれいなことだろう。

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豊かな土地が続く

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見事な棚田

 14:12に才峠(さいだわ)を通過して、県道309号線に合流して右に進む。県道309号線は1車線ののんびりした道。すぐに仁神口から左の山の道に進む。

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才峠にはバス停があるが、、、

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県道309号線を進む

 このあたりは鬼つぶしという大きな花崗岩の岩塊が転がっていたところ。ここから左に曲がり山道に入るが、廃道化しており、少しの藪漕ぎ。

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すぐに県道を離れて山手に向かう

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ほんの少しの藪漕ぎあり

 藪はほどなく通過して圃場の道を進む。14:59に県道169号線を横切って祇園山の参道にとりつく。ここは参道とは言っても、標高差が200m近くある木の階段の登山道。整備状況はすこぶる良いが、急な山道で汗が噴き出る。

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すぐに快適な道に復帰

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祇園橋を渡って県道169号線を横切る

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祇園寺の参道(登山道)が始まる

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整備状況は極上

 最後に立派な石段を登って15:30に祇園寺に到着。ここの山門は鐘楼となっており、綱が垂れている。綱を思い切り引いてみたら、ゴーーーーンと、余韻の長い美しい鐘の音が鳴り響いた。半径1kmには誰もいないだろうから平気だ。

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最後の石段を登れば山門

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立派な山門

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祇園

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裏手のご神木の大杉も立派

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楼門の綱を引くと朗々とした音が鳴り響く

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山上からの眺めもある

 祇園寺の社殿も立派だったが、社殿の後方の神木の大杉が素晴らしかった。幹の周りが10mほどもあるのではないだろうか。何も解説がなかったのが残念。

 祇園寺からは東に向かって舗装路を下る。1kmほど進んだところで、EADASデータでは左に折れるところに標識がない。木野山の先ではEADASデータに従って痛い目に遭っているので、今回は標識が出るまで直進した。すると、すぐに直進を示す標識があるではないか。さらに1kmほど進み、EADASのコースとはまったく異なる安元で出てきた標識に従って左折して、畑集落に向かった。いずれの道標も比較的新しい。岡山県では最近、コースの見直しと道標の再設置が行われているようだ。

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祇園寺からは東に舗装路を進む

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県地図、EADASともに左(写真では右)を指すが、道標がないので直進を選択

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直進した先に道標が現れ、コースの変更があったことが確認された

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道標に従って安元で左折

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畑集落に進む

 畑集落からは舗装を下り、16:32に国道313号線に合流して左折して進む。ここはバス路線で、ところどころに備北バスのバス停が設置してある。

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その後も適時に道標が現れる

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国道313号線に合流して、北に進む

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この部分にはバス停もある

 16:45に大谷から国道を離れて山越えの道路に入る。ブドウ畑の山を越え、17:15に有漢の市街地を走る県道49号線を左折して進む。

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大谷バス停から右折して山中に進む

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ここでも道標が丁寧に案内してくれる

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大きな葡萄畑を抜ける

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坂を下ると有漢の町が見えてくる

 有漢(うかん)は落ち着いた街並みの素敵な町。道路から少し入ったところのお好み焼き屋で夕食をとる。夕食後は18:00に行動を再開したが、すでに日が落ちて暗くなってきた。どこかテントを設営できるところを探さないと。。。

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有漢も素敵な町だ

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有漢川に沿って家が並ぶ

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芳烈酒造

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ニコニコ亭

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おすすめは「ふわとろ」

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2022年3月5日 中国自然歩道36日目 岡山県高梁市津川町木野山高梁市有漢町有漢市場 曇り 15/0℃ 行動距離22.0km 行動時間8:07 獲得高度1410m 39157歩

往路交通: 西新6:35福岡市営地下鉄-博多6:49/7:15 山陽新幹線のぞみ6号-岡山8:57/9:18 伯備線木野山10:18

2022年2月27日 中国自然歩道35日目 岡山県高梁市栄町~高梁市津川町木野山 どこかに古民家ありませんか?

 本日は岡山県高梁市内のホテルから。チェックアウトを済ませて6:46に行動開始。備中高梁駅近くのアーケードをくぐって、落ち着いたたたずまいの街並みを歩く。いい町だ。

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高梁キリスト教

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 7:15に昨日、中国自然歩道を離脱した伯備線の踏切に戻り、中国自然歩道を歩き始める。

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明治時代から続く女学校 順正寮の記念館

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 踏切からは山に向かって住宅街を歩く。左手には吉備国際大学瀟洒な建物が見える。快調に登っていたつもりだったのだが、住宅街で右折のタイミングを誤って、正しい道はすでに50mほど斜面の上にある。迷ったが、法面を乗り越えてなんとか復帰した。地図はきちんと見ておかないといけない。

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吉備国際大学

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 ここからは間違えようのないような一本道の舗装路。車もほとんど通らず快調。夜半に雨が降ったようで、路面が濡れている。ところどころで路面が凍結しているので、それだけは注意する。

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路面は凍結

 グングンと高度を上げ、8:08に標高398mの楢井坂の峠に到着。ここからは右に折れて山中の道を愛宕山に向かう。道は舗装路で、これまた快適。

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楢井坂の峠から右に折れて愛宕山に進む

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道標は十分に設置してある

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 2kmほど歩いて愛宕神社に到着。ここは眺望がなかったので、先の展望台に向かう。テレビ塔の建った展望台だが、ここも眺望はほとんどなし。

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愛宕山頂上の愛宕神社

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アンテナの立った展望所にも眺望はほとんどなし

 愛宕山からは北に進み、8:53に国道484号線と合流して西に向かう。交通量はそこそこあるが、歩道がない。路側帯を歩いて楢井集落に到着。国道を離れて集落の中の道に進む。

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愛宕山から備中松山城に向かう

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国道484号線に合流

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景色は良いが

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交通量が多く、歩道がない

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楢井集落に続く道に左折

 集落のバス停の前の古くて大きな家の石垣に画廊の看板が出ている。家の前では若い男性がホウキをかけている。画廊を覗かせてもらおうかと声を掛けると、前のオーナーの看板だという。この家を借りて、週末にリフォームしてセカンドハウスにするつもりだという。いや、うらやましい。そんなことをしてみたかったんですよと言うと、嬉しそうにニコニコしていた。いい人そうだった。

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かつて画廊として使われていた古民家をリフォームするのだという

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こんなところで暮らしてみるのもいい

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 9:14に楢井集落の細い道は立派な道路に突き当たる。ここからは市道楢井松山城線を左折して北に進む。二車線の美道。車の通行はほとんどない。道路の右のサッカーグラウンドでは、30名ほどがサッカーに興じている。

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楢井集落の外れから市道楢井松山城線に進む

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 9:30に中国自然歩道の南下ルートへの分岐が現れた。さらに進むと目の前に大規模な伐採地が広がる。この辺りは高陣とよばれる戦国時代の陣地の跡らしい。

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ここから中国自然歩道の南への分岐

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伐採地が広がる

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このあたりが高陣

 10:12に備中松山城雲海展望台に到着わずかな距離の上りだったが、残雪が多く、滑りやすかった。手すりにつかまって、ようやく展望台にたどり着いた。

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備中松山城が米粒のように見える

 今日は雲海は現れず、米粒ぐらいの松山城が見えるだけ。景色が良く、誰もいないので、展望台の上で早めの昼食とした。

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 ラーメンで身体を温めて、10:33に行動再開。10分ほど進むと舗装路は終点となり、登山道が始まる。ほどよく整備された登山道を進むが、臥牛山の頂上とおぼしき辺りに来たが、何の標識もない。少し戻ってみると、かすかに踏み跡が付いている。10mほどの踏み跡をたどると、測量用のポールが三角点に添えてあった。山名標はなし。眺望もまったくなし。臥牛山(487m)の山頂はこれまででいちばんの塩対応山頂だった。

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市道はここで終点

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臥牛山への登山路

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臥牛山の頂上は塩

 臥牛山の山頂からはまっすぐ西に進んで、11:03に大松山吊り橋に到着。ここはコースからほんの少しだけ逸れているので、油断すると見逃してしまいそう。120mもある立派な吊り橋なので、ぜひ立ち寄るべき。

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臥牛山から松山城に進む

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大松山吊橋

 吊り橋から20分ほど歩くと備中松山城に到着。こういうロケーションの建造物を見るといつも思うのが、重機のない時代にどうやって作ったの?ということ。平地でもこんなに大きな石を一人で持ち上げられないのに、標高430mのここまで、どうやって石や材木を運んで組み立ててしまったの?しかも君たちはよくて草鞋、最悪裸足だよね?こっちはトレランシューズ履いていても足が痛いよ。まぢで感心します。

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松山城の大池は発掘中

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二番櫓

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土塀の先に進んで

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本丸

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本丸の奥には天守

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天守閣の内部も見学できる

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天守閣からの眺めは今ひとつ

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猫城主がお休み中

 そうこう考えながら、天守を見学。12:05に備中松山城から下山開始。登山路は人が多いため、しばらく舗装路を下る。12:21に鞴(ふいご)峠の駐車場に到着。ここからは人が通らないので、山道に復帰。12:40に備中松山城登城口に到着。

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大手門から下山

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鞴峠には休憩所

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さらに山道を下る

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高梁の町並みが見えてきた

 しばらくは小高下谷川に沿って下る。途中の石火矢町の武家屋敷に立ち寄る。電線は後方に配置して目に入らないように、駐車場も隠すようにして、生活感が出ないように工夫がしてある。きれいな街並みだ。

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小高下谷川に沿って下る

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高梁高校、雰囲気がいい

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武家屋敷が建ち並ぶ

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 武家屋敷の外れに小さな公園があったので、ベンチで一休み。ここは個人の宅地を公園として提供しているよう。元の持ち主が、この地で「男はつらいよ」の撮影をした山田洋二、渥美清と親交があったようで、二人の碑が建てられていた。ベンチの前を伯備線の特急が通り過ぎていく。気温は12℃。気持ちいい。

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小さな公園に山田洋次監督の石碑

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その隣には渥美清の石碑も

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この温かい日差しは、男はつらいよのオープニングみたいだなと思っていたら

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特急やくもが通過した

 落ち着いた市街地を抜けて、13:26に方谷橋を渡って高梁川右岸を歩く。

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この町、好きだ

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町家が休憩所に開放されている

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かつての醤油屋

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中庭も素晴らしい

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この町の保存の仕方は、あざとさがない

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方谷橋を渡って高梁川を越える

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 八長集落、大瀬集落と歩き、14:30に肉谷集落と対岸を結ぶ肉谷橋を渡り、国道313号線を右折して14:43に木野山駅に到着して行動終了とした。

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高梁川に沿って3kmほど進む

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肉谷橋を渡って左岸の木野山

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この川の美しさ

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左岸の国道180号線を1kmほど折り返す

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ホトケノザ

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伯備線普通列車で帰途につく

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岡山駅の吾妻寿司で購入

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美味し

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2022年2月27日 中国自然歩道35日目 岡山県高梁市栄町~高梁市津川町木野山 晴れ 12/-1℃ 行動距離22.5km 行動時間7:57 獲得高度1117m 37377歩

復路交通: 木野山15:20伯備線-岡山16:21/16:48山陽新幹線のぞみ37号-博多18:30

2022年2月26日 中国自然歩道34日目 岡山県高梁市成羽町成羽~高梁市栄町 この町に住んでみたい

 本日の中国自然歩道トレッキングは、岡山県高梁市成羽からの再開。博多駅から7:15の新幹線に乗って8:57に岡山に到着。岡山からは伯備線の特急やくも5号に乗る。高梁川沿いに進む車窓風景がいい。前回の復路も同じ線路を走っていたが、外が暗くてこんなにきれいな風景だとは気がつかなかった。

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今回は岡山-備中高梁間は特急やくもに乗車

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車窓の風景がいいー

 特急やくもは定刻どおりの9:41に備中高梁駅に到着し、駅の1階にある高梁バスセンターから9:50の備北バスに乗って、10:07に成羽バス停に到着。

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備中高梁駅の1Fにバスセンター

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成羽まで20分ほど乗車

 今日は歩行予定の距離は20kmにも満たないので、急ぐ必要はない。前回、バスの時間がなくて立ち寄れなかった成羽美術館をじっくり見学してから行動を開始することとした。

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大手門の石垣の向こうにコンクリート打ち放しの物件が

 石垣の上に登るとコンクリート打ち放しの建物が目の前に聳える。人工的なイメージの強いコンクリートだが、周囲を水に囲まれているせいか、山の緑とも調和している。設計は安藤忠雄。いいね。

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高梁市成羽美術館 安藤忠雄設計

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 現代美術の特別展示が無料で見学できた。内部への採光もよく、安藤忠雄の作品らしい。ここはトイレもユニークで、見学に行ったらちょうど清掃中。清掃中の女性が気を遣ってくれて、掃除道具を片付けて撮影させてくれた。ついでに誰もいないからこちらもどうぞと、女性用にも案内してくれた。ここのトイレはインパクトがある。安藤忠雄もコメントを寄せている。

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このトイレには痺れた

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 安藤忠雄ワールドを堪能してから、10:39に行動開始。美術館前の国道313号線を横切り、総門橋を渡って、10:47に前回のトレッキング離脱地点に到着。日差しが強くて、暑くなってきた。上着を脱いで、Tシャツ1枚になって歩き始める。

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総門橋を渡る

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成羽古町から中国自然歩道に復帰

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 成羽川に沿った心地の良い道を進む。1kmほど歩いて、東町から山に向かって進む。

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川沿いの道が心地よい

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東町から山に向かう

 しばらくは勾配のある坂道を上り、11:31に鍋坂集落を通過したところから山道に進む。落ち葉は積もっているが、周囲の草刈りはしてあり、整備状態は良好。気温は11℃。汗が噴き出してきた。

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鍋坂集落

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鍋坂集落の外れから左折して山道に入る

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整備状態は良好

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道標も適度に出てくる

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もうすぐ、春

 2kmほど山道を進み、12:03に舗装路に合流した。舗装路を北に進み、12:09に原田集落を通過。その先を右に曲がって新城池に進む。

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2kmほどで舗装路に合流

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美しい原田集落

 トラクターで田んぼの代掻きをしているおじさんがトラクターを停めて声をかけてきた。農業談義に話が弾む。美味しいピーネの選び方や、米作りのハイテク化のことなどなど、いろいろ最近の話題を教えてもらった。

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ラクターのおじさんと農業談義

 30分ほども話し込んだだろうか。ようやく12:48に原田の先の三叉路を右折して高梁自然公園の看板を見て進む。この先で山中に再び入るようにEADASの地図は示しているが、取り付きが見つからず、舗装路を直進して13:00に高梁自然公園に到着。ここに中国自然歩道の説明板が建てられているので、舗装路直進で間違いはないようだ。

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日陰には雪が残る

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高梁自然公園にはキャンプ場もあり

 新城池では、子供連れが池でコイに餌やりをしている。よく餌付けされているようで、手で掴めそうなところまで近づいてくる。

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池の畔の鐘を鳴らすと鯉が集まってくる

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 新城池を眺めながら、カップラーメンとおにぎりの昼食とした。公園整備のおじさんがやってきて、キャンプ場は5〜11月だけが営業だよと教えてくれる。

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新城池

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 昼食後のコーヒーを終えて、13:40に行動再開。新城池からは砂利道を進む。快適な道だったが突き当たりとなる。標識を探して13:58に深山八丈岩に到着。岩の上に立つと、下の集落の眺めが良い。

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よく整備された自然公園だ

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八丈岩

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 ここから石段の道を下り始める。奇岩がところどころにあるいい道だ、しばらく下ったところでGPSを確認すると、本来の道から50mほど東を進んでいる。しかし、石段の道の具合があまりに良く、方向は問題ないためそのまま下ることにした。14:21に舗装路と合流したところに中国自然歩道の説明板が立っていたことから、今回の道で正解のようだ。

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地図のコースから外れるが、ここで正解

 ここからは自動車の頻繁に通る舗装路を下り始める。14:31に深法山金毘羅院に立ち寄るが門が閉ざされている。そのまま先に進み、井谷川沿いの散策路を下る。この道は心地よい。

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井谷集落に向かって下る

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交通量が多く、歩道がないのが難点

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途中からは井谷川に沿った散策路に進む

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 14:41に井谷集落から舗装路を横切って左の散策路に進む。舗装路を外れれば自動車の通行は少なくなり快適。山中鹿介の胴塚を経て、15:03に国道313号線に合流。

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井谷川の右岸から左岸に、さらに山手に進む

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道路脇には赤羽根古墳群

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山中鹿助の胴墓

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国道313号線に合流

 国道は自動車の通行量が多く、うるさい。また歩道がない部分もあり、早く終わらせたい。15:17に山中鹿介の墓に手を合わせて先に進む。

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国道沿いに鹿之助のバス停

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山中鹿助の墓。「願わくば、我に七難八苦を与えたまえ」だったか。講談で聴いたような。

 15:21に落合橋から国道313号線を離れて直進して県道302号線に進む。交通量はぐっと減り、快適になる。右手には高梁川が流れ、眺めも快適。落合橋からは成羽川から高梁川に変わり、川の流れも逆向きで、今度は川の上流に向かって進むことになる。

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落合橋からは県道302号線に進み、グッと快適になる

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稲荷神社を通過

 川の向こうにループ橋が見えてきた。15:47に高梁大橋を渡って、高梁市街地に入る。静かな町中を進み、15:57に伯備線の踏切を越える。

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川向こうには高梁市の市街地。愛宕山の中腹にはループ橋。

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高梁大橋を渡って中心地に進む

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 この先は市街地の山の手を進むが、次々に寺院が現れる。まずは松連寺。次に薬師院、道源寺とお参りしながら先に進む。

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市街地の南端の愛宕山山麓を歩く。赤いワイヤーは葡萄の樹の支柱。

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まずは松連寺

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高台にある松連寺境内からの眺めも良い

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次に薬師院

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ここでは寅さんの撮影が行われている

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道源寺

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寿覚院

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龍徳院

 この先の踏切で中国自然歩道を離れて庭園で有名な頼久寺に立ち寄る。16:48に到着したが受付の女性が快く庭園に迎え入れてくれた。こぢんまりとした整った庭園で、小堀遠州の初期の作品。縁側に腰を下ろして解説のテープを聴く。あの岩が鶴だといわれれば、そんな風に見えてきて、あのツツジが波だといわれれば、そうかなと頷いてしまう。

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ここでいったん中国自然歩道を離脱

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頼久寺に参拝

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小堀遠州枯山水の庭園が有名

 頼久寺を出てからは、日本の道百選に選ばれた高梁の市街地を歩く。かつて河川交通に使われていた高瀬舟が展示してあったが、意外と大きい。これで浅瀬が通過できたのか不思議に感じる。

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日本の道100選に納得

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こんなデカい船が川を行き来していたのか

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 落ち着いた街並みから、アーケードを通って17:29にホテルに到着して行動終了。まだ明るい。今日は晩ご飯に何を食べようか。

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アーケードを通ってホテルにチェックイン

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夕食はローカルB級グルメの五万石で

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一押しの「インディアントマト焼きそば」

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もう一つは「ゆずこんにゃくたこ焼き」と粉もんNight

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夕食後は備中高梁駅に併設された図書館でくつろぐ

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2022年2月26日 中国自然歩道34日目 岡山県高梁市成羽町成羽~高梁市栄町 晴れ 13/-5℃ 行動距離18.1km 行動時間6:49 獲得高度632m 36540歩

往路交通: 西新6:35福岡市営地下鉄-博多6:49/7:15山陽新幹線のぞみ6号-岡山8:57/9:05伯備線特急やくも5号-備中高梁9:41/9:50備北バス-成羽10:07

2022年2月13日 中国自然歩道33日目 岡山県高梁市成羽町吹屋~高梁市成羽町成羽 岩が、迫る

 本日の中国自然歩道トレッキングは連続して3日目。泊まりでトレッキングすると移動時間がなくて本当に楽だ。本日で中国自然歩道を歩き始めてから通算では33日目。今朝は高梁市吹屋という備中の誇る一大観光地のバンガローで目を覚ました。

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吹屋ふれあいの森ヴィラ

 昨日チェックインした際に、寒いかもしれませんよと心配されたが、電気ヒーターが備えてあり、それほどでもなかった。そもそも雪中のテントに比べれば、屋根があるだけで不満のあろうはずがない。枕元のiPhoneを見るとちょうど6時。しかも、充電が100%と表示される。そう、バンガローには電源があるのだ。朝から文明のありがたさを思い知る。

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寝袋いらずで快適

 朝食のシリアルを食べながら、ヒーターの前で写真整理などして過ごす。天気予報は雪90%。まだ降り出してはいないが、覚悟のうえで歩き出さなければならない。食後のコーヒーを飲んでから、パッキングを開始。ダラダラと時間だけが過ぎ、ようやく8:40にバンガローを後にした。

 旧吹屋中学校、旧吹屋中学校という吹屋を代表する建築を見た後で、吹屋市街地を見学。昔ながらの家が状態良く保存された魅力的な街並みだ。一通り見終えて、9:00から中国自然歩道を歩き始める。

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吹屋中学校の跡地に建てられたホテル・ラフォーレ吹屋

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旧吹屋小学校

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吹屋ふるさと村

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吹屋郵便局

 吹屋の市街地の北の山手から坂を下って進む。この辺りは銅山の坑夫の住宅が立ち並んでいたところと説明板がある。すでにかつての住宅は取り壊されているようで、現在は一般民家のみ。突き当たりを右折して、合流した県道85号線をさらに右に曲がって進む。

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中国自然歩道を歩き始める

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白石地区の坑夫住宅跡地

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県道85号線を進む

 吹屋を出た頃から雪がパラついていたが、県道85号線を歩き始めた頃からさらに強く降ってきた。雪の中を吹屋から1kmほど南に進んで、9:33にベンガラ館という観光施設に到着。案内を見ると10時開館なので、軒下を借りて雨具を装着して先に進もうかと思っていたら、受付のおじさんが出てきて見て行ってくださいと開館前に入れてくれた。こうなったら断るわけにはいかない。入場料を支払って、顔料などとして使われていたベンガラを酸化鉄の鉱石から精製するまでのステップをじっくり勉強させてもらった。克明なメモをとっておいたので、今度トレッキング中に酸化鉄の鉱石を見つけたら自力で精製してみようかと思う。冗談だけど。

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ベンガラ館

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ベンガラ精製のステップごとの小屋

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 ベンガラ館の休憩室で、受付のおじさんとしばらく世間話。おじさんから、この先の笹畝(ささうね)銅山に立ち寄るように勧められた。上下の雨具を装着して、財布や充電器などはビニール袋に入れて、雪の降る中を次の目標に向かって進み始めた。

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ほんの少しだけ山道を歩いて、県道85号線に復帰

 15分ほど歩いて、10:14に笹畝銅山に到着。入場料を支払って、坑道の中に進んでいく。当時の坑道そのままなのだろう。坑道の天井は低く、腰を折り曲げて進まないと頭をぶつけてしまう。しばらく坑道を進むと、岩盤が露出し、リアルな坑道を味わうことができた。坑道の中には自分一人だけ。320m先の行き止まりまで進んで引き返すと、どこからともなくザクザクと音が聞こえる。さては生き埋めになった抗夫が出たかと身構えたら、正面から入場者が現れた。ホッとして道を譲った。鉱山を堪能できた。

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笹畝銅山の受付

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坑内に進む

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天井は低く、腰をかがめないと頭を打つ

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 10:30にふたたび雪の中を歩き始め、金精神社を経由して、11:07に広兼邸に到着した。金精神社は、なんというか、下ネタ系の神社。放送コードに引っかかりそうなので、鳥居付近の写真のみ掲示しておこう。

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雪が冷たい

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金精神社

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 広兼邸は、山村に突然現れる城郭。一般民家には到底見えない。とにかく石垣が立派。大手門とでも名付けたくなるような門を潜り、入場料を支払う。受付の女性が、この石垣は広兼家が2代をかけて築いたもので、地中にも同じぐらいの石垣の礎石が埋まっていると説明してくれる。残念ながら、靴を脱いで上がることはできない。映画の「八つ墓村」で使われたという迫力のある造り。

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お城かと思った広兼邸

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石垣は壮大だが、住居は意外と質素

 11:22に広兼邸から行動を再開。このあたりは道標の数が少なく、地図を見ながら慎重に進む。舗装された農道を歩いて、12:06に県道85号線にふたたび合流し、右折して南に進む。宇治中組あたりを通過中に、朝から降っていた雪はとうとう雨に変わった。

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県道85号線に再合流

 ときおり自動車が通過する県道85号線を進み、12:23に宇治の街並みに入る。元仲田邸という旧家を改造した郷土料理の店が目に入ったが、残念ながら休業中。県道300号線を横切って先に進んだ。

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宇治茶だ!

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県道85号線を南下

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宇治の町並みを進む

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元仲田邸は休業中

 右手に宇治高校が見え、その近くに飲食店らしきのぼりが見えたため立ち寄ってみた。普段は高校生相手に弁当を売っているようだが、本日の用意はないよう。かわりに近くの営業している食堂を教えてもらった。教えられて行った先が島木川という割烹で、なんと先ほど立ち寄った元仲田邸の真ん前だった。看板が小さくて気がつかなかった。

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割烹 島木川

 雨具を脱いで、昼食とした。日替わり定食を頂いたが、野菜の炊き合わせがとても美味しい。野菜の味をしっかり感じる薄味で、きれいな色合いで仕上げてあり、そのわりには出汁が効いている。いい店を教えてもらった。

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美味しかった

 お腹がくちくなったところで、13:15に行動再開。雨具を着けていると、お店の女性が「バイクですか」と尋ねてきた。「歩きです」と答えたら、「こんな日に」とあきれられた。

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 宇治の家並みを進んで、13:29に町外れで県道300号線に合流。左折してふたたび南に進む。道路は細くなり、自動車はほとんど通らなくなる。13:46に吹屋に向かうかぐら街道を横切る。右手に島木川を越える島木川大橋が架かっていたため、橋の真ん中から川を覗いてみた。川は50mほど下を流れており、水量はそれほど多くない。

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県道300号線に合流して南に進む

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県道300号線は狭く、自動車は少ない

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島木川大橋

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ずいぶん下を島木川が流れる

 さらに県道300号線を島木川沿いに進む。このあたりは、自動車の通らない心地よい道が続く。羽山渓に入ったようだ。右手からかすかに川の音が聞こえる。左手には岩壁。頭上に覆い被さるようなオーバーハングに岩を削った道路を過ぎる。右手にはトロッコの通るような幅の狭い赤い橋と、その隣には自動車の通ることのできる天竜橋。橋の向こう側に四阿が見えたので、トロッコの橋を渡ってコーヒー休憩とした。対岸から眺めてもすごい道路だ。川の水の色も美しい。

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羽山渓の核心部分に入る

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天竜橋の袂に休憩所

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コーヒータイム

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 オーバーハングを眺めながらコーヒーを楽しんで、14:23に行動再開。この先は素掘り感のある羽山第1トンネル。100mほどのトンネルで、照明はない。20mほども進むと、自分の足音が反響して聞こえ、後ろを振り向くと出そうで心配になる。正面の開口部だけを見て進み、無事に何も出ないまま通過。夜はここを通過できるか自信がない。

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羽山第1トンネル

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 トンネル出口には天然記念物の「羽根の地層の逆転構造」があると看板に書いてあるのだが、どこがそれなのか皆目分からない。ここはタモリさんの出番だ。

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羽山第1トンネルを出ると

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ここか?

 トンネルの先のゆったりとした右カーブを下ると、道路脇に3台の車が停めてある。紅葉も桜も見られず、山菜もきのこも採れないようなこんな時期に、こんなに山深いところに車を停めてすることといえば、ヤマメの密漁か、死体を捨てに来ることの2つしか思いつかない。どちらにしても関わりたくはないなと考えながら先に進む。

 すると、前方にふたたび素掘りのトンネルが見え、今度は女性が手を振っている。ここで思いついたのが3つめの可能性。車で山中に拉致された女性が逃げ出して、助けを求めているのだ。

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 しかたがない。相手は誰だと、ポケットの中の右手をぐっと握りしめた。近づいてよく見てみると、女性はトンネルのずいぶん上の岩場でロッククライミングしている二人組の男性に手を振って指示を出しているのだった。早まらなくて良かった。こぶしの力を抜いた。

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 後で調べて分かったが、ここは羽山第2トンネルという素掘りの有名なトンネル。自動車の屋根をこすりそうなスリリングなスポット。ロッククライミングでも、穴小屋という難易度の高いコースとして知られている。

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羽山第2トンネル

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 15:06に羽山集落を通過。その先の明治橋を渡ると、左手に水力発電所が見えてきた。ずいぶん上からパイプが配置されている。

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明治橋

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水力発電所を通過

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 さらに30分ほど歩くと、道ばたに「枝の不整合」という看板がある。枝地区にある地殻変動でできた、中生代のめずらしい地層のようで、矢印の示す方に行ってみたが、どこがそれか分からない。タモリさん、いつか解説をお願いします。

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このあたりか?

 この先の県道沿いは人家が増えてきて、道路もきれいになっていく。どこからともなく自動車も増えてきた。

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 3日ぶりの信号を通過して、16:07に成羽の成羽川に架かる総門橋に到着して、ここで中国自然歩道を離脱。総門橋を渡って、対岸を走る国道313号線に進む。

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総門橋の手前で中国自然歩道を離脱

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総門橋

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成羽川

 本日2つめの信号が青に変わるのを待って国道313号線を渡る。正面に白い気になる建物がある。成羽美術館だった。バスの時間を考えると、美術館に入館して見学するのは困難。入口まで行って、受付の女性に誰の設計かと尋ねると、「安藤忠雄さんです」と返ってきた。バスの時間まで30分ほどしかないのが残念。

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国道313号線

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高梁市成羽美術館 安藤忠雄設計

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トイレも必見

 16:30に美術館の隣のたいこまるプラザのロータリーのバス停に到着して行動終了。プラザの女性が、「寒いから中でお待ちください」と声をかけてくれる。

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たいこまるプラザ

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2022年2月13日 中国自然歩道33日目 岡山県高梁市成羽町吹屋~高梁市成羽町成羽 雪 3/-3℃ 行動距離21.9km 行動時間7:07 獲得高度707m 32573歩

復路交通: 成羽16:54備北バス-高梁17:10/17:31伯備線-岡山18:27/18:36のぞみ273号-博多20:19

2022年2月12日 中国自然歩道32日目 岡山県高梁市備中町布瀬~天神山~高梁市成羽町吹屋 成羽川は流れる、たおやかに流れる

 本日は昨日に引き続き中国自然歩道トレッキングで、32日目になる。岡山県高梁市備中町布瀬の旅館で目を覚ました。なかなか快適な宿で、料理が美味く、量もたっぷりあった。10以上ある部屋は満室だった。こんな山奥の民宿にどんな人が泊まるのだろうと、食事の際にそれとなく会話を聞いていると、すべてクライマーだった。それもロッククライミング。民宿の東1kmほどの川沿いに有名な岩場があるよう。みんな山系の服を着ているが、トレッキングで見かける人たちとは、どことなく雰囲気が異なる。

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旅館の朝食はいいな

 今朝は6:30に朝食を済ませて、7:15に行動開始。民宿から成羽川に沿って少し下り、志藤橋を越えて左岸のトロッコ道の跡を上流に向かって歩き始める。

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成羽川に沿って少し下る

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志藤橋で成羽川を越える

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左岸を上流に向かって進む

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ロッコ道を歩く

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 いつ歩いても、トロッコ道というのは快適だ。たいてい川沿いに設置してあり、眺めが良い。傾斜は緩く、歩いていて疲れることがない。幅は2mほどで、狭すぎず広すぎず、自動車の通行はできない。ときには素掘りのトンネルや切り通しなど、ちょっとした変化も楽しめる。トレッキングには最高の条件だ。でも同時に、ここにレールが敷設してあって、鉱石や木材を積んだトロッコが小さな機関車にひかれているところを見てみたかったなと、つねづね思う。

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ロッコ道最高!!!

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 3kmほどトロッコ道を歩いて、8:18に黒鳥ダムに到着した。ダムの横の畑で農作業をしている男性と挨拶を交わすと、かつてこの黒鳥ダムで中国電力の発電の仕事をしていたという。こんな小さな、落差の少ないダムで発電していたとは意外だが、下流域の数百軒の家の電気はまかなえるほどの発電量はあったとのこと。

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黒鳥ダム

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 ついでに黒鳥の山の上の方にあるトンネルのような穴について尋ねてみた。それは大理石の採掘のための穴だとピンポイントで教えてくれる。いや、勉強になった。

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ダムの上の山の穴は大理石の採掘のため

 8:45には阿部山集落の山手にある浄福寺に参拝し、安部山橋を渡って右岸の県道33号線を上流に向かって進む。県道33号線は、交通量が比較的多いにもかかわらず、歩道がなく危険。中国自然歩道は対岸のトロッコ道をそのまま進むように設定すればいいのではないかと思いながら、川戸、下長谷、井川の集落を通過する。

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阿部山集落の浄福寺

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庭園も良かった

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阿部山橋を渡って右岸の県道33号線に戻る

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県道33号線には歩道のない部分が多い

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沈下橋を発見

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 県道33号線が備中トンネルを通過するところで、自然歩道は川沿いの旧道に向いて進む。旧道は切り通しや岩をオーバーハングにくりぬいた部分があってそれなりなのだが、対岸には岩をくりぬいた道が見えるだけに恨めしい。

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備中トンネル

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中国自然歩道はトンネルではなく、旧道に進む

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対岸の岩をくりぬいた道を歩きたかった

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旧道もそれなりに景色は良いのだけれども

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オーバーハングの岩もあって

 ところが旧道を100mほど進んで、こちらに誘導した理由が分かった。全通橋という橋を見せたかったのだ。大正8年に完成しているこの橋は、切り立った断崖の上に作られており、当時は難工事だっただろう。当時の機材で、どんな手法で作ったのか想像できない。

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旧道の全通橋

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何のことはない短い橋に見えるが

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数十メートルの高さの崖の上

 旧道を通過した後はふたたび県道33号線を500mほど歩く。県道が真っ直ぐ坂本方面に向かう惣田集落から、県道を離れて左折して田原ダムに進む。田原ダムは放水中で、水の音が心地よく響く。

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惣田集落から県道437号線に進む

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坂を上ると田原ダム

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本日放水中

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発電用のタービンの回る音が聞こえる

 10:00から田原ダムのダム湖に沿って、右岸を上流に向かって進む。いちおう県道437号線となっている。かなり荒れた状態だが、歩くのには問題はない。対岸には県道107号線が走っているが、こちら側の眺めの方がよさそう。田原ダムの水は濃い碧色。

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県道437号線を北上

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 上流に新成羽川ダムが見えてきた。重力アーチ式のダムとしては日本最大とのことである。11:06にダム近くの休憩所のベンチで昼食とした。旅館で用意してもらった弁当は、美味しく、量も多い。いい宿に当たったものだ。

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成羽川ダム

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休憩所のベンチで昼食

 昼食を終えて、11:45に行動再開。12:00に新成羽川ダムを渡り、県道107号線の走る左岸を遡って上流の佐原目集落に向かう。昭和43年のダム建設時には、300戸近くの家が水没したとのこと。この集落は、移転してできた集落なんだろうか、それとももともと谷を100m以上も上ったこの場所にあったのだろうか、などと考えながら進む。

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 集落の入口で県道から右折して岩谷川に沿って舗装された林道を上り始める。日当たりの良い、心地の良い林道。

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集落の手前から右折して山に進む

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快適な林道をグングン上る

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 13:09に林道を上りきったところで、奥郷の三叉路を右折。20分ほど歩き、本郷集落で観音寺にお参りする。ちょうどここの店舗前に自販機があったため、飲料水を購入して小休止。

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高台に集落が見えてきた

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観音寺に参拝

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本郷集落の唯一の店舗

 本郷集落からは広い田んぼや畑の続く北方集落を過ぎ、565mの峠を越えたところで2車線の林道に合流する。中国自然歩道の表示はそのまま舗装路を天神山の頂上近くまで歩くのだが、昨日今日とほとんど舗装路歩きで、いささか食傷気味。今回は北方集落の先の天神山登山口から自然歩道を外れて、ここは登山道を歩くこととした。

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北方集落を進む

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標識はあるが、ところどころで地図と一致しない

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天神山林道に出る

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天神山林道から登山道に進む

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 14:22から南にある天神山登山口から上り始めた。人気のある山のようで、手入れの状態は非常に良く、しっかりとした踏み跡が着いている。16丁が頂上の天満宮とのことで、ほどほどの傾斜の山道が続く。12丁で左の山頂に向かって進み、14:58に天神山山頂(777m)に到着。残念ながら眺望はなく、三角点の撮影だけ済ませて先に進む。

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素晴らしく手入れの良い登山道

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頂上には眺望なし

 今度は先ほどの分岐点から天満宮に向かい、天神様にお参りを済ませた。それから、すぐ下の天神林道に出たが、舗装された天神林道はここで行き止まり。地図を見ると、中国自然歩道はこの先は雪に埋もれた階段を下っていくよう。

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頂上近くの天満神社

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 南登山道とは異なり、東に進む登山道は急勾配の階段。しかも登山道はかなり傷んでおり、雪が積もっているうえに、石がゴロゴロ転がっている。5合目ぐらいまでは荒れた状態の道が続いていたが、そこから下の状態はやや改善。16:06に天神山登山口に到着した。

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5合目ぐらいまでは少し苦労した

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5合目から下はスムーズに進む

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東の登山口に到着

 ここからは県道33号線に合流して左折して坂元集落に向かって進む。500mほど進んで、集落の中に入る前に右折して下組橋で坂本川を越えて林道に入る。

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県道33号線に合流して北上

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集落に入る前に右折して山中に進む

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こんな案内も

 スイッチバックしながら高度を上げて林道を進むと、吉岡銅山の遺構が残っていた。これはガイドにはない拾いもの。精錬所や入坑口の跡を堪能してから林道に戻る。

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快適な林道を進む

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少し勾配のきついところもある

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水路が設置してある

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坂本の町が下に見える

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この汚れた看板をみて躊躇したが、

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分け入ってみたら、、、ペトラ遺跡を発見した気分

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おいおい、ここはもっと大々的に宣伝すべきだろう

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 この辺りはEADASの地図とコースは若干異なるが、現地に出てくる標識に従えば間違いはない。16:57に林道は県道85号線に合流して、吹屋に向かって右折して進む。ゆっくりした上りが続く。

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坂を登り切ると県道85号線に合流

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そのまま進むと

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吹屋集落への道が見えてくる

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 17:15に吹屋の中心街のベンガラ色の保存家屋の並ぶ街並みの中程から左に曲がり、吹屋小学校の跡を過ぎた先が今回お世話になる吹屋ふるさと村のバンガロー。ネパールカレーの弁当を手にしたオーナーさんが、にこやかにお出迎えしてくれた。

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吹屋には昔からの家並みが保存されている

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2012年に閉校するまで日本最古の小学校校舎として使われていた旧吹屋小学校

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本日の宿 吹屋ふれあいの森ヴィラ

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カレー弁当の夕食を用意してもらっていた

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2022年2月12日 中国自然歩道32日目 岡山県高梁市備中町布瀬~天神山~高梁市成羽町吹屋 晴れ 13/-2℃ 行動距離30.4km 行動時間10:14 獲得高度1708m 48988歩