とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

九州自然歩道128日目(通算275日) 佐賀県有田町山谷〜長崎県佐世保市潜竜ケ滝 九州自然歩道未踏の支線を歩く

 今回の自然歩道トレッキングは、九州自然歩道の未踏部分。2020年2月29日に佐賀県長崎県の県境の国見山に進んだ際には、頂上から南の隠居岳の方向に向かったが、北の平戸に向かう支線のようなコースもあった。今回はこの未踏部分を歩いてみよう。

まずは、福岡市営地下鉄/筑肥線唐津まで

唐津からは唐津線/筑肥線/唐津線伊万里まで

伊万里駅唐津線から松浦鉄道に乗り換え

 福岡からは地下鉄とJR筑肥線を乗り継いで唐津まで。ここで唐津線に乗り換え、筑肥線を経由して伊万里に到着。伊万里からはさらに松浦鉄道に乗り換える。九州自然歩道の再開地点となる山谷駅には10:41に到着してさっそく行動開始。

松浦鉄道

山谷駅から九州自然歩道トレッキングの再開

 駅からはまっすぐ北に国見山を目標に進む。途中の棚田では田植え前の田おこしの最中。このあたりは日本一の棚田と言われる岳の棚田。残念ながらまだ水が張られていないが、棚田が山の上の方まで続く。田植えを終えた頃は、さぞやきれいなことだろう。

山谷からは国見山に向かって進む

棚田はまだ田おこしの最中のよう

 11:45に国見山の中腹を走る国道498号線を横断したところで、前回歩いた九州自然歩道のコースに合流。ここで九州自然歩道の説明版を確認。前回と異なり、今回は国見山の山頂には向かわず、山裾を歩く周遊コースに進む。

国見山の中腹で前回歩いた道に合流

山裾の道を進む

 国見大橋を通過したあたりの道端に車が停められている。このあたりが岳の棚田のビューポイントのよう。鯉のぼりも泳いでいる。

このあたりが岳の棚田のビューポイントのよう

 12:32に国見湖畔公園に到着。この池は桑々田池。農業用の溜池のようだ。池のほとりでおにぎりの昼食とした。

国見湖畔公園で昼食

 15分ほどで行動再開。舗装林道を進む。この道はかつての主要道路で、国道498号線だったのかもしれない。現在は国道498号線は国見トンネルで北に向かい、ぜいたくな舗装林道は自動車用としては廃道となっている。

廃道となった旧道を進む

山谷の集落がずいぶん下に見える

 自動車の通らない快適な道を進み、13:23に栗の木峠に到着。ここで前回歩いた国見山から下ったコースと交差する。今回は八天岳、隠居岳と南には進まず、国見山の山裾を北に向かう烏帽子林道に進む。

栗ノ木峠は佐賀県長崎県の県境

 アスファルト舗装の林道をしばらく進み、13:45に国見山林道との分岐を左に曲がり、烏帽子林道のまま進む。

舗装された快適な林道

 13:57には槍巻林道に入る。標高は500m近くで、ときおり伐採された木々の間から平戸方面が見えてきた。

槍巻林道からの眺めは良好。遠くに平戸島が見える。

冷たい水が流れている

 14:50に世知原地区が眼下に見えてきた。道路はアスファルト舗装路に変わった。集落が近そうだ。15:00に槍巻集落に入ったようだ。庭先のツツジが美しい。

世知原地区が見えてきた

九州自然歩道の指導標も出てきた

ツリーハウスだ!

 15:20には標高100mぐらいまで下り、県道54号線に合流した。西肥バスのバス停の名も槍巻。

県道54号線に合流

 ここからはしばらく県道54号線で世知原のメインストリートを歩く。製茶工場が多い。総理大臣賞の受賞銘柄もあるようだ。

世知原のメインストリートを進む

 世知原の中心エリアの小学校を通過したところで左折して、15:40に世知原地区炭鉱資料館に到着。ここは旧松浦炭鉱の事務所を保存して再利用したもので、とても美しい煉瓦建の建造物。資料館には国鉄世知原線の資料も保存してある。

世知原地区炭鉱資料館

 資料館から100mほど西に進んだところが世知原駅跡。列車の車輪が飾ってある。駅の跡地は現在は躍進の泉公園となっている。

世知原駅

駅跡は現在は公園となる

 15:53に駅跡をスタートして、世知原線廃線跡を歩き始める。ところがいきなり病院の中に入っていく。進むのを躊躇っていたが、前を見ると自転車道の標識が見えた。廃線跡は自転車専用道に転用されているところは少なくない。こっちで間違いはないようだ。

国鉄世知原線廃線跡巡りのスタート

病院の中に進むので、ちょっとためらってしまった。

自転車歩行者専用道の標識が出て納得

 この先は県道54号線沿いの自転車道を進む。県道よりも盛土で高くなっており、路盤がそのまま自転車道に転用されているようだ。勾配がなく歩きやすい。

世知原線跡は自転車道に再利用

 16:10に道路沿いのデイリーヤマザキで小休止。ソフトクリームで身体を冷やし、栄養補給。

 16:40には祝橋。ここは石造りの橋があるが、世知原線祝橋駅跡もあるはず。少し進んだところにホームの跡が残っていた。

祝橋

同名のバス停もある

ホームの跡だ

 さらにしばらく進んだ自転車道の脇には広場があり、石のテーブルが据えられている。このあたりが御橋観音駅の駅跡かなと思いながら通過する。この駅は1944年とずいぶん前に廃止されているので、痕跡を見つけるのは難しそうだ。

さらに世知原線跡を進む

ファミマが見えたそのあたり

自転車道脇に広場。ここが駅跡ではないか?

 ちょうどそこで男性2名と自転車道路上で遭遇。私のことを廃線テツだと勘違いしたようで、「観音駅はこのあたりですか?」と聞かれた。たぶん向こうのほうがそうとう上級の本職だろう。GPS機器を出して座標を取っているからかなり本格的だ。自動車で次の駅跡に向かうようだ。色々なテツの方たちがいる。

 17:26にはポットホール公園に立ち寄る。九州自然歩道はここから川沿いに進むのだが、今回は世知原線廃線跡歩きを優先。残りの線路跡をたどって世知原線の起点となる吉井駅に直進する。

ポットホール公園

吉井川橋梁

 踏切の先で世知原線が現在の松浦線に合流していた痕跡を確認して、17:45に吉井駅に到着した。かつての国鉄世知原線はここが吉井駅と世知原駅を結んでいた。無事に全部歩き切ることができた。

手前の世知原線築堤跡が、この先で松浦鉄道とつながっていたようだ

吉井駅に到着

 吉井駅からは石造りの樋口橋を渡って、九州自然歩道に復帰した。19:00に潜竜ケ滝駅に着いたところであたりが暗くなって時間切れ。今回は行動終了とした。

吉井市街地中心にある樋口橋

松浦鉄道福井川橋梁

市民文化センター

2024年4月28日 九州自然歩道128日目(通算275日)佐賀県西松浦郡有田町山谷〜長崎県佐世保市潜竜ケ滝 曇りときどき晴れ 26/15℃ 行動距離32.1km 行動時間8:05 獲得高度1098m 47927歩 行動中飲水量1100ml ¥7164

往路交通: 西新7:05福岡市営地下鉄/筑肥線唐津8:25/8:38唐津線伊万里9:31/10:30松浦鉄道-山谷10:41

復路交通: 潜竜ヶ滝6:19-伊万里7:56/8:20高速バスいまり号-天神10:01