とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2023年2月24日 東海自然歩道23日目(通算234日) 岐阜県揖斐川町横蔵寺〜本巣市神海駅 まさなうも敵にうしろを見せさせ給ふものかな

 本日は滞在中の岐阜のホテルで5:00に起床。シャワーをあびて簡単に朝食を済ませる。岐阜駅から6:50の東海道線に乗り、大垣で養老鉄道に乗り換え、7:30に揖斐に到着。

養老鉄道の車窓で見かけたヤドリギの群生

 7:30に予約した揖斐川町はなももバスに乗って現場に向かう。運転手さんいわく、今年は雪が少ないから運転も楽だという。揖斐川町のはなももバスは、定期運行のふれあいバスとは別に運行されている、オンデマンドのタクシーのようなバス。電話予約をして、希望のバス停からバス停まで指定時間に乗せてくれる。それで300円は安い。地域住民でなくても利用できる素晴らしい仕組みだが、運行は平日のみというところが旅行者にはネックとなる。基本は地域住民に向けたシステムなのだろう。

はなももバス

 11人乗りのマイクロバスに自分一人を乗せて、バスは7:58に横蔵寺に到着。優しい運転手さんと挨拶を交わし、すぐに行動開始。

横蔵寺に到着

今日は門前を通過

 山王橋を左に曲がり、舎利殿の横から山道にとりつく。概ね道標に従えば良いのだが、林道を横切った先で下りにかかる。先行するジョンさんはこの辺りで北に直登しているのだが、その取り付きが見えない。何度か行きつ戻りつするがわからないまま強引に藪を漕いで登ったら道が出てきた。たぶんここは道なりに下ってから上るのが正解。ジョンさんは国土地理院の地図にある破線に従って強引に藪を突破したのかもしれない。

舎利殿の脇から東海自然歩道に続く

わずかに倒木がある程度

新しい道標も建つ

ここから直登する?

いこいの森散歩道も交錯して間違えやすい

最後はGPSを頼りに藪を直登

道にたどり着いた

 その後はスイッチバックを重ねて高度を上げる。8:49に旧横蔵寺跡に到着。ここは標高438mとすでに200m以上高度を獲得している。

かつての横蔵寺は山の上

 ここからは山頂を北に巻くように進む。馬場跡を通過し、熊谷直実の墓に手を合わせる。9:05に山頂をぐるっと回って横蔵寺旧蹟に到着。ここまでの様子を見ると、かつての横蔵寺は山全体をカバーする要塞のようなものだったかもしれない。横蔵寺舎利殿で頂いたパンフレットを見ると、織田信長の元亀の時代に法難に遭っているようなことが書かれている。比叡山のように焼き討ちに遭ったのだろうか。

馬場跡は僧兵のためか?

熊谷直実の墓。他所でもみたことがあるような。。。

 この先は標高500m前後の稜線の道。562mピークを通過し、シャクナゲ群生地を過ぎる。ところどころ雪が残り、涼しく気持ちよい。ただ、残念ながら眺望はない。

よく整備された稜線の道へと進む

シャクナゲ群生地

 9:29に舗装林道に合流したが、50mほどですぐに山道に戻る。さらに稜線を進み、606mピークを通過。アップダウンはあるが心地よい道。踏み跡もしっかり着いている。10:07に637mピークを通過。ここにもシャクナゲの群生が見られる。

舗装路をわずかに歩く

すぐに山道に

2つほど小ピークを越える

ときおり木々の切れ目から眺望

基本は広葉樹を中心とした植生に囲まれた稜線の道

シャクナゲは多い

 10:56に妙法ケ岳(667m)に到着。頂上には雪が残る。ここで小休止。ベンチなどはないので、立ったまま水分補給。眺望がないのが残念。

 11:06に行動再開し、華厳寺に向かってひたすら下る。整備状況は良好。11:34に奥の院に到着。このあたりで、小雨だった空が木々に当たる雨粒の音が聞こえるほどの雨と変わった。

華厳寺への下りも快適

こんなところもあるが

華厳寺奥の院を過ぎる

 下り詰めて11:54に華厳寺と神海との分岐に到着。線香のような匂いが漂ってきた。予定よりも2時間近く進んでいるので、華厳寺に立ち寄ることにした。

華厳寺と神海との分岐点

 自動車の轍の着いた林道を300mほど下り、12:09に寺の背後に下る。境内は広く、多くの建物が並ぶ。せっかくなので石段の下まで下りて、山門から本堂に改めて上るところからはじめて、本堂にお参りする。その後に満願堂にお参りし、軒下を借りて昼食。

華厳寺の山門まで下ってからお参り開始

鐘楼

本堂は金色の屋根に葺き替え中

笈摺堂(おいずるどう)

満願堂の軒先で昼食

 12:45に行動再開し、分岐まで戻る。今度は東の神海に向かって進む。途中に倒木があるが、通行には問題はない。

分岐から神海に進む

少し倒木がある程度

 13:13に峠に到着。先行するジョンさんのログではこのまま正面の谷を下っているが、現在のところ谷は伐採作業のまっただ中。木材を運搬するケーブルが谷を跨いで架線され、材木が吊るされて行き来している。東海自然歩道の道標も撤去され、傍に寄せられている。

峠から先は様相が変わる

東海自然歩道の道標は撤去して隅にまとめてある

谷にはケーブルが架線され、材木を吊り下げて運搬している

 こんな状態の谷を通過するのは無理だと判断し、踏み跡を探し、谷に沿って右に進む。しばらく進むと林道が現れ、自動車が停まっている。林業作業の方達の自動車のようだ。

人の歩いた跡がある

林道がある

 ぬかるむ林道をそのまま進み、谷をぐるっと迂回して伐採された木材の集荷場所に到着。ここで東海自然歩道の道標を見つけてホッと一息。

重機の痕跡のあるぬかるんだ林道

谷では木材の集積作業をしていた

伐採されたところには苗木が植林されている

 少し下ると舗装路に変わり、淀谷川に沿って快適に歩を進める。ため池の脇を通過して、14:15に谷汲岐礼(たにくみきれ)で県道255号線に合流。

淀谷川に沿って下っていく

県道に合流

 根尾川の清流を左手に見ながら県道を進む。本来の東海自然歩道は県道と並行した法面の上にあるようなのだが、取り付きを見逃してしまった。やむなく交通量のそこそこある県道をそのまま進む。14:27に沖野集落を通過し、神海橋で根尾川を渡って本巣市に入る。

根尾川

沖野集落

神海橋を渡ると本巣市

魚の遡行用の水中階段が設置してある

 圃場の中の道を通り、樽見鉄道の踏切を越えて、住宅地を進む。14:51に東海自然歩道の分岐点を見つける。今日はここで本線を離脱して、国道157号線を経て15:00ちょうどに神海駅に到着。

神海の中心地に向かう

樽見鉄道の踏切

神海の市街地

ここで東海自然歩道は神海駅と鹿穴峠へと分かれる

 神海駅は無人駅なのだが、待合室に古びたオーディオの設置してある不思議な空間。カフェが併設してあるようなのだが、本日は営業していない。本日はこれにて行動終了。人生初の樽見鉄道で帰途に着く。

神海駅

ポップな色使いの樽見鉄道

2023年2月24日 東海自然歩道23日目(通算234日) 岐阜県揖斐郡揖斐川町谷汲横蔵寺〜本巣市神海駅 曇りのち雨 9/3℃ 行動距離15.4km 行動時間7:00 獲得高度1083m 34645歩 行動中飲水量400ml

往路交通:岐阜6:50東海道線-大垣7:02/7:06養老鉄道-揖斐7:30/7:30揖斐川町はなももバス-横蔵寺7:58

復路交通:神海15:22樽見鉄道-大垣16:06/16:11東海道線-岐阜16:23