とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2019年10月26日 九州自然歩道 8日目 秋月~柚須原 

 金曜日中に仕上げなければならない仕事を速攻で終え、土曜の仕事を早々に終わらせて、西鉄、甘鉄を経由して秋月に急ぐ。

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お馴染みになってしまった甘木鉄道 略称甘鉄 第3セクターの中では優秀な成績のようだ

 甘鉄甘木駅から甘木観光バスで秋月まで来たが、バスの料金箱の両替機が故障していて1000円札の両替えができない。運転手さんから小銭をあるだけ入れてと言われ、390円の運賃のところを180円の小銭を運賃箱に投入したが、たった二人の乗客のために運行してくれた甘木観光に申し訳ない気がする。運賃は払う気満々だったが、すまぬ。すまぬ。

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九州自然歩道の秋月の出発点となる郵便局前 秋月らしい風情

 先週に引き続き秋月だ。小さくてよい町なのだが、観光化が進み、味気ない。秋月からの九州自然歩道は舗装路。ただし車両の通行はほとんどなく、気持ちよく歩くことができる。4km地点に20リットル200円の無人の水くみ場があった。おいしそうな水で気になったが、試飲はやめておいた。さらに300mほど進むと左にあぜみちという豆腐屋を発見。ここでくみ上げる美味しい水で作った豆腐とのこと。

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秋月山中の豆腐店あぜみち こんなところに豆腐店!って感じのところにある豆腐店

 サービスでめんつゆを頂けるとのことで、汲み出し豆腐(380円)を購入し、スプーンもお借りして直径18cmほどもあるホール1個を平らげた。大豆の味が濃い豆腐であった。ただし、一人で食べるには大きすぎる。この先10km以上、店舗がないという覚悟がなければ、決して完食できる量ではなかった。さらに先に進み、白坂峠を越え、6km地点の夜須高原記念の森に11:00に到着。

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夜須高原記念の森

 ここは良く整備された公園であるが、食事施設はなく、自販機のみ設置してある。ここからのコースには注意が要る。九州自然歩道の標識に従って歩くと、夜須高原記念の森からは南西に三箇山、五玉神社を経由した後に、国立青少年自然の家の南を通過して、夜須高原カントリークラブの北に至るコースを通ることになるが、環境庁九州自然歩道ポータルサイトでは、それよりもずいぶん北寄りのコースを示している。今回見つけた標識と地図のどちらが正しいのか不明ではあるが、地図から外れて行動するのは気持ちが悪い。

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夜須高原カントリークラブ 九州自然歩道のコース上にクラブハウスがある

 交通量のほとんどない舗装路を心地よく歩き、12:30に12km地点の夜須高原カントリークラブに到着。フロントで食事だけできるか尋ねてみると気持ちよくOKされた。ゴルフ客でにぎわうレストランで、トロトロ卵のオムライスを頂いた。舌の肥えているであろうゴルフ客を相手にしたレストランだけあって、なかなかの味だ。

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トロトロ卵のオムレツ 1200円+サービス料+消費税

 昼食を終え、13:20に行動を再開し、1km弱で冷水峠に到着。冷水峠では国道200号線をまたぎ、大根地山への登山道に入るようになっているはずであるが、登山口のとりつきが見当たらない。地図では東に50mも進めば登山口があるはずなのだが。もしやと思い西に100mほど進むと大根地神社の大きな看板が見え、登山口がある。ここも地図が怪しい。ひょっとしたら、長崎街道の痕跡が東にあるはずなので、そこから登れるのかもしれないが、国道200号線からは見えないようだ。この国道200号線は交通量が多いので、あまりうろうろしたくはない。 

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心地よく歩ける大根地山登山道

 大根地山の登山道はほとんどが簡易舗装の心地よい道。大根地神社の管理のために車両が通行できるように整備されているが、交通はまったくなく、歩きやすい。杉木立の中の登山道を気持ちよく歩く。14:55に16km地点、標高651mの大根地山山頂に到着。

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大根地山の頂上近くの大根地神社

 山頂には神社があり、神主さんは常駐されてはいないようであるが、清掃もしっかりされており、定期的に管理されているよう。境内には赤い鳥居が立ち並び、氏子さんたちの名前が記名されている。ずいぶん遠いところの名前もある。古くからよく知られた古刹のようだ。ここからは北の香園に向かって下りの道になる。こちらは未舗装の山道。途中に扇滝という、おそらく修行に使われていた滝があり、水が入手できる。2kmほど下ると大根地山道は終わりとなり、再び簡易舗装の林道となる。 

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筑紫野市竜岩自然の家キャンプ場 持ち込みテントの設営不可なのが残念

 のんびり下ると16:00に香園の筑紫野市竜岩自然の家キャンプ場に到着。すでに多くの人がテントを張り、バーベキューの準備をしている。このキャンプ場の片隅にでもテントを張らせてもらおうと管理事務所に電話をするが、持ち込みテントの設営は不可とのこと。また、キャンプ場の使用自体、1週間以上前の申し込みが必要とのことで、あきらめて柚須原に向かう。キャンプ場には自販機程度はありそうだったが、未確認。地元の人に確認したが、この辺りは商店はなく、柚須原にも商店、食堂はないとのこと。交通量の多い県道65号線を北上し、柚須原の集落に入る。グーグルマップで確認できたこの辺りで唯一の食堂レストランシャンドフルールが見えたが、明かりはついておらず営業はしていない模様。柚須原の集落には自販機はなく、最後の望みをかけて福岡県立総合射撃場に向かうが、17:00に閉門となり、諦めて三郡山への登山道を登り始める。

 

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17:00で閉門となった福岡県立総合射撃場 自販機があったら飲料水を入手したかったのだが、施設の性格上、警備は厳重ですね。

 ここは三郡山の頂上にあるレーダーサイトのための補給路で、舗装がしてあるものの交通はまったくない。眺望も道路状況も良好。ただし、離合スペースなどがほとんどないため、テントの設営場所が見つからない。17:43に2kmほど登山道を登った白糸の滝への分岐点に平坦地を見つけ野営することとした。夜須高原から先、自販機や商店、飲食店がなかったため、手持ちの飲料水と非常食のみの夕食となる。非常食は1600kcalほど携行しているので、しばらくは生き延びることができる。テントを設営し、夜間の冷え込みを覚悟してモンベルの保温アンダーウェアを始めて着込む。温かい。18:00現在の気温は15℃ほど。明け方は10℃を下回りそうだ。スマホもPCも冷え込みのために電圧が下がり、昼前には両方とも残量が80%ほどあったのに、一気に残りの電源がわずかな量に変わっている。スマホの電源が切れるとまずいので、PCからスマホに充電しながら、今日は早めに就寝することとする。外ではイノシシと思われる、藪をかき分ける動物の音が聞こえる。

 

九州自然歩道#5 1日目 2019年10月26日 曇りのち晴れ 気温21/11 出発地 秋月13:50~到着地 柚須原白糸の滝 17:45 距離25.88km 行動時間6:56 平均速度3.73km/h