本日は美郷町北郷の宇納間(うなま)地蔵尊の町外れにある西野々農村公園に設置したテントの中で目を覚ました。もう5月だから暖かいかと思ったら大間違いだった。明け方は4℃まで気温が下がり、1年中使用している夏用の寝袋の中でブルブル震えて寝ていた。夏用の寝袋でも-3℃ぐらいまでなら寝られることは検証済みだが、そんな状況のときは寝る前に耐寒用のアンダーレイヤーを着ける。今日は半袖、半ズボンだから、想定外の寒さ。
5:00に周囲が明るくなるのを待って寝袋から抜け出し、まずはお湯を沸かして熱いコーヒーを飲んで身体を温めた。5:40の日の出を待って撤収作業を行い、6:00から行動を開始した。
6:10に県道210号線宇納間日の影線を通って宇納間の市街地を通過。6:14に町道633号線鹿猪谷線に右折し、鹿猪谷の集落を北東の山に向かって進む。
6:18には森林基幹林道中山線となり、快適な林道を進む。しかし、林道が快適すぎてまたもや曲がるべきところを行き過ぎてしまった。右に折れて山中に進むべきところの目印を見落とし、200mほど戻った。
6:40から鉄板でできた橋を渡って谷川を越えて、山道を登り始めた。山道はところどころ藪と化しているが、それほど悪くはない。20分ほど歩いて7:00に舗装路に合流した。
7:05には九州自然歩道の標識が現れ、舗装路から非舗装の林道に右折する。この林道はちょうど大型重機が路盤を整備している最中で、オペレーターの方が重機の整備をしていた。路盤に砂利を入れる準備をしているとのこと。重機で固められた歩きやすい林道を進み、赤いテープの目印の付けられたところから再び山道に入る。
7:18に林道を左折して山道に入ったが、この山道が思いのほか快適。現在はほとんど人が歩いていないようで、枯れ葉が堆積しているのだが、道幅が広く、路盤がしっかりしている。以前は多くの人が通った幹線に近い連絡路だったのではないかと思うぐらいの快適さ。山道の両側に植えられたスギの植林も、ほどよく日差しを遮って心地よい。山道の最後は、いまにも崩れ落ちそうな丸木の橋を怖々渡って7:40に舗装路に出た。
大きな鶏舎の横を歩いて、7:53から再び山道を進む。この山道も路盤の状態が良好。踏み跡がほとんどないにもかかわらず、歩きやすい。
8:11に入下秋元集落を通過。このあたりはかつて炭焼きが盛んだったところのよう。今でも樫材を使った備長炭を生産しているとのこと。集落を過ぎ、8:15に宇納間からつながる国道388号線との合流地点に着いた。ここで本日最初の小休止。朝に沸かしたお湯でカフェ・オ・レを淹れ、行動食のクラッカーで朝食とした。
8:33には朝食を終えて行動再開。3kmほど国道388号線をのんびりと進む。
9:06にヤキウ集落に到着。ここから国道は北に向かって曲がるが、九州自然歩道はまっすぐ町道718号線谷久線に進む。ヤキウから先はヤキウ谷の舗装路を進む。深い谷で、自動車は通らない。鳥の声以外は聞こえない静寂に満ちた谷。
2kmぐらい進み、9:35に深田の原で広い舗装路と合流して左折する。さらに2kmほど歩き、9:55にヤキウで分かれたばかりの国道388号線に小黒木集落で合流。国道沿いに農家レストランの看板があるので、朝食でも摂れないかと周囲を探したが、レストランが見つからない。この集落では、自販機で飲料水を補給して先に進んだ。
国道388号線を北上し、10:24に真竹集落を通過。猟犬を軽トラの荷台に積んだ男性たちが道端で何やら作戦会議をしている。また1台、猟犬を積んだ軽トラが集まってきた。イノシシ狩りにでも行くのだろうか。作戦会議の男性たちは活き活きとした顔をしている。
10:36にイウゴ(ユウゴ)集落を通過。また、猟犬を積んだ軽トラが通り過ぎた。猟犬は賢く、静かだ。人を見ても吠えることはない。
10:43にイウゴ集落の人家の途切れるあたりに「癒しの里一心」という施設があった。きれいな庭が整備されている。男性が出てきて、庭で休んで行ってくれと誘ってくれる。以前は宿泊施設として使われていたとのこと。
さらに舗装された林道を進む。11:35から道路脇の赤テープを目印に、山道に入る。ここからは標高差200mほどの直登の山道。山道は重機で造成中の林道で分断されており、ときどき方向を見失う。軽い藪漕ぎが2か所ほど、重機の押し出した残土で崖と化した部分が1か所あった以外はさほどの問題はなく通過した。
12:04に舗装路に合流し、12:14にポケットパークを通過。速日の峰(はやひのみね、868m)の山頂に近くなり、目の前が開けてきた。このあたりから山頂近くにあるテーマパークのETOランドの案内板が出てくる。12:28にETOランドと九州自然歩道の分岐を通過し、今回はせっかくなのでETOランドに立ち寄ってみることにした。
1kmほどのゆっくりとした傾斜の舗装路を進み、12:40にETOランドに到着。食堂が開いているかと期待していたが、売店のみが営業していた。アイスクリームを食べて小休止。失礼な言い方かもしれないが、ETOランドはこれ以上寂れることはないだろうと思えるぐらい寂れたテーマパークだった。
小休止の後、12:58に行動再開。舗装路を下り、13:09に九州自然歩道の分岐点に戻った。ここからは山道に左折。最初の200mほどは廃道と化しており、藪漕ぎを強いられたが、13:29に路盤のしっかりした山道に合流した後は快適な道だった。
しばらくは木立の中を歩き、次いで眺めの良い植林地の中に造成された林道森林管理道清水線を歩く。斜面は植林の収穫を終えた後で、眺めは最高に良い。北の正面には次の目標の行縢山(むかばきやま)。行縢とは武士が乗馬の際に使用した革製の足の装具のことだとのことだが、教養がないため読めない。東には延岡の市街地の向こうに日向灘が見えてきた、
林道は14:09に舗装路と合流し、さらに高度を下げていく。舗装路に入ってからは自動車がときおり通過する。ETOランドからの帰りの家族連れの乗った車のようだ。この舗装路は六峰街道と命名されていた。
14:27に高畑集落の地点で地図に従って舗装路から外れて山道に入った。ここは完全な廃道で、ひどい藪だった。200mほどで元の舗装路と合流するが、無駄に廃道歩きをしただけだった。
15:28に六峰街道の終点の山口原集落に到着した。ここで給水して小休止。ここからは県道49号線の立派な舗装路になるが、交通量も多い。
15:46に県道49号線から左折して、黒原集落、笠下集落を経て、16:12に五ヶ瀬川に架かる笠下橋のたもとに到着した。ここで選択肢が2つ。笠下橋を渡れば角田のバス停がすぐ近く。近くには商店もあり、冷たいものを手に入れることもできる。もう一つは、橋を渡らずに5kmほど下流に歩いて、細見橋まで進んでから橋を渡って細見バス停から帰途に着く方法。バスの時間は17:14。走れば間に合う。
ということで、今回も走ることにした。5kmだからたいしたことはない。しかも、五ヶ瀬川の下流に向かうので、緩やかな下り。五ヶ瀬川を左手に眺めながら、早足程度にゆっくりと走り、17:10に細見バス停に到着して本日の行動終了。
3分ほど遅れた宮崎交通のバスに乗り、17:34に早日渡(はやひと)バス停に到着。食べ物が手に入らないかと、100mほど離れた道の駅まで走ったが、残念ながらすでに営業を終えていた。17:55に定刻どおりに早日渡バス停に到着した福岡行きの高速バスごかせ号に乗車して福岡への帰途に着いた。お腹が空いた。ペコペコだ。
2021年5月3日 九州自然歩道 101日目 宮崎県東臼杵郡美郷町北郷宇納間~延岡市北方細見 晴れ 21/4℃ 行動時間11:08 行動距離35.5km 56752歩
復路交通: