とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2021年10月24日 中国自然歩道2日目 山口県下関市深坂自然の森~下関市豊浦町川棚 川棚名物は瓦そば

 今朝は山口県下関市の深坂自然の森キャンプ場で6:00に目を覚ました。明け方は少し冷え込んだが、シュラフがあれば大丈夫なほどだった。日の出は6:30で、谷間のキャンプサイトにはまだ日が差してこない。

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深坂自然の森キャンプ場

 ガスコンロでお湯を沸かし、まずはコーヒー。キリッと目が覚めた。周囲の家族連れのテントはまだ就寝中のよう。静かに撤収作業を行い、7:00に行動を開始した。

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深坂溜池

 まずは昨日歩いてきた深坂ため池まで戻り、7:22から竜王山登山口に取り付く。EADASのデータで中国自然歩道のコースとなっている池に沿ったルートは、崩落のため通行止めと表示が書かれている。

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ダム体の鳥居が登山口

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狛犬も送り出してくれる

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池に沿った道が通行止め

 後ろから来たペアの方が、迂回路はこちらと教えてくれた。次の分岐点では、中国自然歩道ならばきっとロングコースだと、稜線に出る登山道を教えてくれた。結果的にはこの道は誤りで、ほんの少しだけ遠回りとなったが、まったく気にならないほど快適な登山道。

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竜王山登山道の整備状況は最上級

 登山道の整備状況は非常に良い。踏み跡もしっかりついており、人気の山だとわかる。稜線に出てから、50mほど南に寄り道して下木場山(239m)のピークに7:49に到着。眺望はまったくなし。

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下木場山には眺望なし

 快適な稜線の道を北に進む。8:36に雌鋤先山(493m)のピークに到着。少し眺望が開けてきた。

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雌鋤先山

 9:00に雄鋤先山(583m)の頂上に着いた。ここの眺望は良好。あと20分で竜王山と書いた看板が目に入った。

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雄鋤先山

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北浦(日本海)が見えてきた

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深坂溜池も遙か下に

 9:21に竜王山(613m)の頂上に到着。ほぼ360°の視界が気持ちいい。壇ノ浦も皿倉山もしっかりと見える。ここまでの登山道の整備状況は完璧。傾斜地にはほとんど木道が設置してある。

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山頂まで快適な登山道が続く

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西には北九州市皿倉山

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南には関門海峡

 竜王山で小休止の後、9:30から赤田代への下り道にとりかかる。ここまでの登山道から一変して、このコースは急斜面で荒れている。平らなところには落ち葉が積み重なり、傾斜地は崩れたところが多く、踏み跡が見当たらないが、登山道の流されたところにはところどころにロープがあるので、完全に見捨てられた登山道というわけではなさそう。1.7kmの下りに1時間近くかかり、10:24に赤田代の舗装路に合流した。

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竜王山山頂から北向きに進む

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赤田代への道は荒れていた

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ところどころに中国自然歩道の標識は立てられている

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赤田代で舗装路に合流

 ここからは、舗装路を水道水源池に沿って南に進む。10:50に池の南端に到着し、反対側をグルリと周回した。

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赤田代からは南に進む

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水道水源池をグルリと周回

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 池から北に少し進んだところに、軽トラが多数集まり、手に猟銃を携えた数名の男性が無線で何やらやり取りしている。軽トラの荷台を見ると、立派なツノを持ったシカが横たわっている。断って写真を撮らせてもらうと、男性がシカの鳴き声、ツノの成長、農産物の被害など、いろいろ教えてくれた。このシカは、ジビエに卸すとのこと。新鮮な肉は刺身が美味いらしい。

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立派な角のシカ

 山から降りてきた猟犬を目で追っていたら、中国自然歩道の標識を見落として、200mほど戻って草に隠れた標識から左折した。ここから先は大変だった。間違えたまま、舗装路を進んだ方が幸せだったかもしれない。薮、廃棄竹林、沼地などのハザードに1時間近く格闘し、12:00にようやく江後集落にたどりついた。

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草に隠れた標識を見落とした

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でも、すごい藪だった

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荒れ放題で方向がつかめず

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ところが、とつぜん標識が立っている

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江後集落に抜けてホッとした

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ここにはバスもある

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これも、中国自然歩道の標識と思われる

 集落を抜けて、12:25に県道40号線に合流した。ここからしばらくは歩道のない県道歩き。交通量が多いうえ、スピードを出している自動車が多くて危険。

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県道40号線に合流

 12:34に内日(うつい)ダムに到着。ロックフィル型ののんびりとしたダム。ベンチに腰掛けて、パンとミカンの昼食とした。ダムカードでも収集しているのか、1台の自動車が駐車場に停まり、男女がダム管理室の方に歩いて行った。

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内日ダムに到着

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 12:54に行動を再開したが、コースマップでは中国自然歩道となっている交通量が多い県道40号線を避けて、内日ダムの東を歩くことにした。こちらも舗装路だが、ほとんど通行する自動車はないようで、落ち葉が厚く積もり、荒れ放題だった。残念ながら、ダム湖の眺望もほとんどない。

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ダム湖の東岸を歩く

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景色はいま一歩

 ダム湖の北端から県道に復帰。13:38に石畑峠を通過して、コースマップに従って廃道に向かって右折した。入口は廃道というのも褒めすぎなぐらいの、道がある雰囲気を一切感じさせない激藪だった。藪の向こうからはケモノの物音も聞こえる。県道に戻ろうかと0.5秒ほど頭をよぎったが、俺は男だ、とつい前に進んでしまった。

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県道40号線に再合流

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石原峠を過ぎた先で旧道への標識発見

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旧道入口は激しい藪

 今日は長袖、長ズボンでよかった。顔の前で腕をクロスさせて、呪いの言葉を吐きながら30mほど藪をかき分けたら、その先に奇跡的に山道が現れた。ただし荒れ放題。

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30mほど突き進んだら視界が開けた

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旧道は荒れ放題

 人が通った痕跡はあるので、中国自然歩道ハイカーがいるのだろうか。もしいたらお目にかかってみたいものだ。数カ所で山道が崩落していたが、踏み跡を見つけてトレースしたら通過できた。

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旧道の崩落か所もあるがドンマイ

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ときどき標識が出てホッとする

 14:30に川棚温泉に到着し、川棚温泉交流センターを見学の後、青妙寺に参拝。山頭火の句碑と雪舟庭を見学した。「沸いてあふれる中にねている」。こんな言葉はとても出てこない。

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川棚温泉は静かな温泉町

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2009年竣工の川棚温泉交流センターは隈研吾設計

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町外れの妙青寺の山門をくぐる

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入ってすぐに山頭火の句碑

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本堂の裏手には雪舟

 14:51に青竜泉の暖簾をくぐって行動終了。温泉にゆっくり浸かったあとは、名物のたかせの瓦そばを食べて、福岡への帰途についた。

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青竜泉で筋肉をほぐす

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温泉のあとは瓦そばのたかせに

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川棚温泉から駅まで2kmはブルーライン・バス

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たまたま停車した企画列車「○○のはなし」は指定券がなくて乗れず

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山陰本線普通列車で帰途に着く

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2021年10月24日 中国自然歩道2日目 山口県下関市深坂自然の森~下関市豊浦町川棚温泉 曇り時々晴れ 19/10℃ 距離19.1km 行動時間7:55 35114歩

復路交通 川棚温泉16:50ブルーラインバス-川棚温泉駅/17:21山陰本線-下関17:58/18:05山陽本線日豊本線-小倉18:18/18:30鹿児島本線-博多19:39