とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2022年4月24日 近畿自然歩道6日目(通算178日) 兵庫県小野市鴨池キャンプ場~三木市恵比須 憎きもの、其奴の名前は

 本日は兵庫県小野市の市営鴨池公園キャンプ場で起床。水道、炊事場、トイレのあるキャンプ場で、先客は1組5名だけ。地元の若者が、BBQ & Beerという感じのグループだった。夜遅くまで大騒ぎするかなと心配だったが、昨晩は21:00過ぎには静かになっていた。意外と真面目な青年たちだった。

小野市鴨池公園キャンプ場は無料だが快適だった

 外が明るくなった5:30に起床。日の出は5:20だったが、厚い雲がずいぶん下まで降りてきている。日の出前かと思うほど薄暗い。今にも雨が降りそうなので、コーヒーを淹れながら、早々に撤収作業を開始した。

炊事場と水道もあった

 案の定、6:00から雨がパラつき始めた。隣のテントの若者たちも、眠そうな目を擦りながらBBQの網を洗い始めた。そのうち本格的に降り始めたため、炊事場の屋根の下に機材を移動させ、パッキングを行う。天気予報を見て、ほどなく雨は小降りになると判断して、雨具のジャケットのみ装着して6:45に行動を開始した。

歩き始めたときには雨はパラついていた

 はじめは田園地帯のんびり歩く。来住町の集落で右に曲がる。予想に反して雨は本格的に降り始めた。集落の中に大きな木造の建物が目立つ。お祭りの屋台の収納庫と書いてある。どんなお祭りなのか、どんな屋台なのか気になる。

来住祭屋台倉

 県道118号線を横切り、県道374号線に進む。意外と交通量はあるが、1車線で歩道はない。南に向かって、山中に進んでいく。途中で気になるカフェがあったが、まだ開店前。

このあたりの圃場には麦が多い

県道374号線はきれいな道なのだが、歩道がない

 アザメ峠を越える。この辺りには小野アルプスの登山口がある。自称、日本一低山のアルプスと自虐的な案内。YAMAPにも活動記録をいくつか見るので、人気のありそうな山。

小野アルプスの標識

アザメ峠を越える

 ほどなく山陽自動車を越える。越えたすぐ先が加古川リサイクルセンター。両側に溜池を見ながら進み、県道375号線を横断して加古川ウォーキングセンターに向かってあぜ道を真っ直ぐ進む。100mほども進んだところで、加古川ウォーキングセンターへの道は近畿自然歩道の支線だったことを思い出す。すぐに引き返して県道375号線を東に進み直した。

峠の先で山陽自動車道を越える

その先で加古川リサイクルセンターを通過

ため池を見ながら道なりに進む

県道375号線を横切って、農道を真っ直ぐ進む

農道の突き当たりのため池で、加古川ウォーキングセンターは支線だったことを思い出して引き返す。

 県道375線も良い道なのだが、二車線で歩道がない。隣を通過する自動車の水しぶきが容赦なく降りかかる。8:09に山陽自動車道の高架をくぐり、8:16に白沢集落に着いたところで、雨が強くなってきたため、公民館の軒先を借りて雨宿りしながら雨具のパンツを装着した。

改めて県道375号線を東に進む

歩道はなく、通過する自動車は容赦なく水しぶきをかける

 ゆぴか温泉という、雨の日には吸引力の強い施設の看板を振り切って、8:46にJR加古川線市場駅を通過。踏切の先の万歳橋で一級河川加古川を越えた。地図では、万歳橋からは右折して県道18号線を南下するようになっているが、ここにも歩道がない。こんな交通量の多いところを歩くのは危険すぎる。やむなく並行する加古川の堤防を進む。堤防の道は兵庫県から国交省に管轄が変わった地点でみごとにアスファルト舗装に変わる。冷たいものである。

雨の日にこんな標識を見てしまうと、歩くのがつらくなる

市場駅のすぐ北でJR加古川線を越える

万歳橋で加古川を渡る

万歳橋から南に進む県道18号線は猛烈に交通量が多く、歩道なしのこの道路はとても歩けないので、加古川の堤防を歩き始めた

堤防の管理区分の標識

県の管理

国交省の管理

 自動車が通らず、高見から河川や町並みを眺めることができる堤防の方が、県道よりも数段心地よい。9:02に堤防から下りて、樫山町西交差点から左折して東に進む。ここにも雰囲気の良いカフェが1軒。開店前だ。残念。

樫山町西交差点で県道18号線を横切って東に進む

開店していたら、このカフェで一息つきたかった

 9:26に樫山中交差点で県道23号線に合流。交通量は格段に多くなる。その先の国道175号線の高架下をくぐり、続いて山陽自動車の高架下をくぐる。ここで三木市に入るが、県道23号線のこの先には歩道がなくきわめて危険。地図で並行路がないか探すが、すぐ左には神戸電鉄栗生線が走っており、逃げ道はない。

県道23号線に合流

国道175号線の高架下をくぐり抜ける

三木市の境界を過ぎる

歩道がなく、交通量が多く、大型車も多い

 1kmほどヒヤヒヤしながら県道23号線を歩き、ようやく9:48に市街地に入る道に左折。繁華街は県道23号線の先にあるようで、近畿自然歩道は街の周辺部を歩かせるコース取り。9:52に神戸電鉄の踏切を渡る。右に大村駅が見える。

先に店舗が見えてくるあたりで、県道23号線から左に曲がる

大村駅の手前で神戸電鉄の踏切を渡る

標識は丁寧に幾度となく現れる

 この先も集落の中をのんびりと進み、10:19に三木高校前の溜池を通過する。道標には弁慶の足跡というのが幾度となく出てきて、どんなものかと期待が高まる。

三木高校前を通過

 10:33に圃場の真ん中にポツリと立つ弁慶の足跡に到着。ウーーム。これが弁慶の足跡ですかー。さんざん期待して、雨が降りしきる中を歩いてきたんですけど、、、。本日のガッカリに認定。

弁慶の足跡に到着

これ?

おいっ!これ???

 右手に加古川支流の美嚢川を見ながら進む。10:50に日本中央標準子午線の石碑に到着。これはなかなか立派で満足。明石と経度が一緒だということね。明石では標準「時」子午線と書いてあったけど、ちょっと遠慮したのかな。

美嚢川

大日本中央標準子午線

 ここからは畑の中の道を通って、川縁まで下って11:05に潜水橋を渡る。潜水橋とか沈下橋というのは、増水時に川に沈んでしまう代わりに、低コストで建造される簡易的な橋。幅の広―い川に、遠回りしなくても人が渡れるように細くて長い橋が架けてあって、風情があるのが常なのだが、、、、これですか?頑張れば対岸まで飛び越えられそうなんですけど。本日のガッカリ2つめ。

美しい川縁に降りていく

ポットホールもある

で?これが、潜水橋ですか?勢いを付ければ飛び越えられそうですけど。

 潜水橋を渡り終えて11:10。まだずいぶんと時間は早いのだが、ここから先に進むと20kmほど公共交通機関のある離脱可能地点がない。それとこの20kmを歩いてしまうと、来週末の3連休が半端な距離になってしまう。3連休のために70kmほどを残しておこうと、本日は近畿自然歩道をここで離脱することとした。

潜水橋を渡り終えたここで、本日は近畿自然歩道を離脱

 Google Mapで検索すると、最寄りの神戸電鉄恵比須駅まで1.4km。神姫交通のエビスバス停も同じ距離。乗り継ぎを見ると、神姫交通の新神戸駅行きの高速バスが40分後に出る。狙い澄ましたようにピッタリだ。県道513号線を南下して、11:30にエビスバス停に到着。

畑の中を進む

県道513号線をさらに南下

エビスバス停で高速バスの時間を確認

 ここで行動終了として、バス停で雨具を脱ぎ始めたその瞬間、小雨になっていたはずなのに、なぜかバラっと大粒の雨が一瞬降り注いだ。不思議なことにこの雨、臭いもする。よく見ると、ザックや自分の周囲に白とグレーの混じった雨粒、いや鳥の糞がまき散らされている。雨具にもベッタリと糞。上を見上げると、2羽の黒い鳥が電柱の上でしてやったりとばかり、ホッピングしている。表情は窺えないものの、心なしか嬉しそうにさえ見える。おのれ鴉め。憎っくきものは此奴なり。

糞が直撃

此奴が電柱の上でホッピングしていた

2022年4月24日 近畿自然歩道6日目(通算178日) 兵庫県小野市鴨池キャンプ場~三木市恵比須 雨 21/15℃ 行動距離17.1km 4:48 獲得高度269m 26149歩

復路交通: 恵比須11:49神姫バス新神戸12:32/12:51のぞみ23号-博多15:06