今週の土日の天気予報は晴れ。福岡の自宅を6時過ぎに出て、地下鉄、高速バス、列車と乗り継いで9:53に熊本県阿蘇市の宮地駅に到着した。
前回ここを通過したのは2020年9月。九州自然歩道を歩き始めて48日目だった。そのときは、雄大な阿蘇山に向かって進みながら、雨のために全容を充分に眺めることのできないままだったので、今回はそのリベンジ。
仙酔峡入り口の交差点を左折して、豊肥線を渡って真っ直ぐ進む。道路脇にはソバが白い花を咲かせている。前回もソバの花が咲いていたなと思い出す。今回のソバは夏ソバで、前回のソバは秋ソバかななどと考えながら歩く。
進むにつれて山が近づいてきた。周囲に家はなくなり、放牧場の草地から心地よい風が吹いてくる。
10:54に小堀牧を通過。阿蘇高岳が目の前に迫ってくる。振り向けば2週間前に登った久住連山が見える。外輪山の中を走る列車の音が聞こえてくる。
道路脇の改修中か解体中と思われるパゴタの横を通過して、11:31に仙酔峡ビジターセンターに到着。ここで小休止。
仙酔峡登山口からは尾根道の直登コースを選択。見上げるとすごい角度だ。
歩いてみてもすごい角度だが、溶岩の中に大きな石が凝結したような状態で、意外と歩いやすい。一見するとガレ場だが、ほとんどの石があたかもセメントで固められているかのようで、浮石がない。コースには丁寧に黄色いマーキングがしてあり、意外と優しいコースだった。
しかし、登山口からの標高差は1000m近く、たっぷりと汗をかいて13:21に高岳のテーブルの上にたどり着いた。
主峰の高岳にまず行こうかと思ったが、東峰にミヤマキリシマの群生が色付いているのが見えた。こちらから行ってみることにした。
東峰に近づくと女性のはしゃいだ声が響き渡る。ミヤマキリシマが咲き誇っていた。標高の低いところはすでに花は終わっていたが、高岳東峰あたりだけが盛りを迎えていた。美しい。間に合ってよかった。
13:36に高岳東峰に到着して昼ごはん。テーブルマウンテンに腰掛けて、満開のミヤマキリシマを眺めながらのランチだった。
行動再開後は、高岳のクレーターをぐるっと回り、月見小屋を経由して、14:22に阿蘇高岳(1592m)にようやく到着。
東峰で時間を使いすぎたので、すぐに次に折り返す。尾根を辿って、14:41に中岳(1506m)に到着。ここから火口にまっすぐ下る道があるが、誰も降りて行かない。気になって少し進んで、火口からの煙が届くところまで来て引き返した。
次は細い尾根筋をまっすぐ進む。平らな道で歩きやすい。ときどき強い硫黄の臭いが流れてくる。ほどなく南岳(1496m)に到着。
ここからは大きな岩が転がる急斜面をまっすぐ下る。次いで砂千里を歩く。ここは地球上ではないような感じ。ちょっと古いが、猿の惑星のよう。
火口から吹き出る噴煙を右手に眺めながら、舗装された歩道をしばらく歩き、16:00に阿蘇山上ターミナルに到着して行動終了。
ソフトクリームを食べてから、16:30のバスに乗ってキャンプ場にチェックイン。キャンプ場では自転車で九州一周をしているというイギリスから来た女性、百名山踏破を目指して屋久島から北上中というニューヨーク州出身の男性と楽しく情報交換。みんなスパルタンで恐れを知らない。
2023年6月3日 阿蘇散歩 1日目 宮地駅〜仙酔峡〜高岳〜中岳〜南岳〜山上ターミナル 晴れ 24/14℃ 行動距離15.5km 行動時間6:09 獲得高度1292m 行動中飲水量1200ml 31481歩