とうとう東海自然歩道、中国自然歩道ともに、3連休以上ないと先に進めないステージに突入してしまった。飛行機も前もって予約しないといけないし。仕方がない。たまには福岡からの近場で、清く正しく美しい登山をしてみよう。
ということで福岡の自宅で4:00に起床。シャワーを浴びて、荷物のチェック。テント泊1泊分の装備に水1000mlを加えて9.0kg。合格。
4:30に自動車で自宅を出発。6:20に大分自動車道九重ICで高速道路を降りて、7:10にくじゅう連山の入口になる牧ノ戸峠に到着。駐車場はすでにほぼ満車状態で、なんとか隅の方に空きロットを見つけて駐車。今回はいつものローカットのトレッキングシューズではなく、山登りらしいビムラムソールのハイカットを履いて7:30に行動開始。
牧ノ戸峠からは登山道に進まず、県道11号線を北に2kmほど戻った大曲登山口から7:55に登り始める。これは同じ道を歩くのを極力回避したくなる習性のため。
下草がササの登山道を上っていく。黒い火山土が滑りやすい。ときおり開花したミヤマキリシマが現れ、期待を抱かせてくれる。
この先で舗装路と合流。道路にはところどころに大きな石が転がっている。長者原への分岐点を経て、枯れた砂防ダムを越える。その先は急なガレ場の直登路。ガレ場は大きな石の急斜面で、ザレ場のほうが小石の方だったかなと考えながら上る。
斜面の真ん中に男性が立っていて、白い虹が出ていると教えてくれる。振り返るとたしかに白い虹。虹だけれどもレインボーカラーではないなと思いながら、8:50に諏蛾守(すがもり)越に到着した。
休憩所で皆がするように備え付けの鐘を鳴らす。正しい登山をしている気分になる。しばし休憩の後、急斜面の道をぐんぐん登って9:23に三俣山西峰(1678m)に到着。次いで、9:49に三俣山本峰(1744m)へと順調に進む。
ところがここから三俣山北峰への取り付きが見つからない。宮崎からやってきたくじゅう17サミット制覇を目指すという若者といっしょに下降路を探すが、入口が分からないためやむなく北峰は諦めて、三俣山南峰(1743m)、三俣山Ⅳ峰(1734m)と若者と一緒に進む。
北千里ヶ浜に下るという若者と別れて、ふたたび南峰に戻り、真っ直ぐな下山路を進んで11:51に坊ガツルに降り立った。この道はかなり傾斜が厳しく、滑る。
坊ガツルキャンプ場に到着し、12:30にテント設営終了。カップヌードルとおにぎりの昼食を済ませてコーヒーを終えた後、必要なものだけをザブザックに詰め込んで13:20に行動再開。まずはミヤマキリシマの開花を期待して平治(ひいじ)岳に向かう。
キャンプ場のすぐ裏手から登山道に入り、14:05に大戸越(うとごし)の分岐から直登路を登って14:34に平治岳(1643m)に到着、正面には三俣山。ミヤマキリシマは残念ながら0.01分咲き。ほとんど咲いていない。
大戸越に引き返し、15:05から今度は大船山(たいせんざん)に向かう直登路に取り付く。15:49に北大船山(1706m)を経て、段原の分岐点を通過。左には米窪のひろいくぼみが見える。
ここからは最後の快適な登りを経て16:13に大船山(1786m)に到着。くじゅう連山を一望できる眺望が素晴らしい。さらに南に少し降って、御池を覗いてから16:38に段原に戻った。まだ下から登ってくる人が4、5人いる。皆さん青息吐息。
ここからは長い下り。足元の湿った道をひたすら下って、17:32にようやく坊ガツルキャンプ場に到着。上りも下りも長かった。
先にテントを設営しておいて正解だった。テントのマットの上に横になって、一息ついたら法華院温泉に入りに行こうと思いながら、1日目の行動を終了した。
2日目は坊ガツルキャンプ場で3:30に起床した。少し寒い。今回は軽量化のためにシュラフは携行せず、シュラフカバーのみで寝ていたため、寒さもあって目が覚めたようだ。
まずはカフェオレとクラッカーの朝食。テントの外が少しずつ明るくなってきた。キャンプ場には50張ほどのテント。すでに撤収を始めているところもチラホラ。4:10ぐらいから撤収を開始して、5:08に行動を開始した。
湿原の木道を渡って法華院山荘の前を通過。南に進路をとり、鉾立峠に5:50に到着した。
一昨年、九州自然歩道トレッキングでここを通過した時には、白口岳への山道は崩落のため通行禁止だった。今回はこの険しいルートをぜひ通ってみたかった。
崩落の傷痕がいまだに残る急坂を登り始めた。周囲に日が差し込んできた。崩落部を避けるように新しい道が付けられている。大変な作業だったろう。頭の下がる思い。
汗をたっぷりとかきながら、7:01に白口岳(1720m)に到着。ここからは低木の中を進んで、7:29に稲星越を通過。
グルッと南に迂回して、7:46に稲星山(1774m)に到着。南方向の阿蘇、祖母山の眺めが最高。
稲星山からは一気に下り、再び20分ほどかけて上ると、最高峰の中岳(1791m)。今朝までテントを張っていた坊ガツルが小さく見える。
さらに、天狗ケ城(1780m)を経て、御池の澄んだ水面に触れてから、さらに上って9:24に山系の名前を冠した久住山(1786m)に到着した。山頂には登山客がたくさん集まっている。
北に向かって下り、久住別れを通過して10:00に避難小屋に到着して小休止。
ここからは小屋の裏手の岩稜帯に取り付き、尾根伝いに10:45に星生山(1762m)に到着。さらに尾根を歩いて高度を下げていく。
分岐点からは牧ノ戸峠に向かい、沓掛山(1503m)で小休止。阿蘇の山並みを眺めながらコーヒーを一服。さらに20分ほど下って12:40に牧ノ戸峠に到着して行動終了。
牧ノ戸峠レストハウスのブルーベリーソフトクリームを食べてから帰途につく。帰りすがら、筋湯温泉で汗を流して、九酔渓の鶏の炭火焼きの昼食。美味し。
2023年5月20~21日 くじゅう連山ハイキング
牧ノ戸峠~大曲登山口~諏蛾守越~三俣山西峰~三俣山本峰~三俣山南峰~三俣山Ⅳ峰~三俣山南峰~坊ガツル~平治岳~北大船山~大船山~坊ガツル~鉾立峠~白口岳~稲星山〜中岳〜天狗ケ城〜久住山〜星生山〜沓掛山〜牧ノ戸峠
晴れ 20/10℃ 行動距離14.5+10.4km 行動時間10:02+7:28 獲得高度1460+1061m 35877+24314歩 行動中飲水量2000+1000ml