とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

九州オルレ 武雄 佐賀

 本日は九州オルレ武雄。もう福岡県内のオルレのコースは歩き尽くし、今回は佐賀県に入る。佐賀県西部の武雄温泉のあるところだが、2022年9月23日に開業した西九州新幹線の東の起点。そう、長崎新幹線は長崎と武雄温泉駅とを結ぶ不規則な経路の新幹線。九州新幹線鹿児島ルートと長崎が直接結ばれると、長崎本線の在来線の便数が減少したり、第3セクター化を余儀なくされたり、あるいはストロー現象佐賀県への訪問客が減ったり、さらには新幹線の敷設費用の負担を危惧して、武雄温泉駅以東は西九州新幹線の路線は整備されていない。それどころか、その経路も未定で、現在の佐賀駅を通過する在来線のずっと南の佐賀空港を経由する路線すら検討されている状況。それはさておき、武雄温泉は「千と千尋の神隠し」にもその楼門のイメージが出てくるほど有名。

 出発地の福岡は雨だが、佐賀は9時ぐらいには雨が止むという天気予報を信じて博多駅7:16発のリレーかもめ5号に乗車する。

リレーかもめ5号に乗車

787系だった

 雨の打ち付ける車窓を眺める。武雄温泉が近づくにつれてだんだん空が明るくなってきたような気が心なしかする。

車内ではコーヒーと新聞

 8:26に武雄温泉に到着。リレーかもめ5号の乗客のほとんどは、向かい側の11番ホームにすでに入線している長崎行のかもめ5号に乗車した。西九州新幹線の出発を見送ってから改札を出た。

ホームの反対側には西九州新幹線のかもめ5号が入線していた

武雄温泉駅は新幹線およびリレーかもめの改札と在来線の改札が分かれる

 昼ご飯用に駅構内にあるカイロ堂の佐賀牛を使った駅弁を購入予定だったが、開店は10:00だった。残念。

 しかたがないとオルレのスタート地点を探すがなかなか見つからない。さんざん探して、駅構内の観光案内所にスタート地点のカンセ(オルレで用いられる済州島馬を模した青い馬の方向指示板)をようやく発見。

このスタート地点がなかなか見つからなかった

 武雄温泉駅から8:58に行動開始。ミゾレまじりの雨が降る。住宅地を進み、9:13に武雄川沿いの歩道に出た。武雄のシンボル、御船山が正面に見える。振り返ると天山の頂には雪。

武雄温泉駅前をスタート

武雄川の河畔に出ると武雄市のシンボルの御船山

振り返ると天山(1046m)の頂上付近には雪

 9:22に白岩運動公園に到着。この先が工事中で少し迷ったが、すぐにコースに復帰し、佐賀県では珍しい前方後円墳の矢ノ浦古墳を経て、9:40に白岩運動公園展望所から武雄の市街地を一望。

白岩運動公園は工事中だった

ほどなくコースに復帰

矢ノ浦古墳

白岩運動公園展望所

武雄市街地が眼下に

 展望所からは、山を下って9:50に貴明寺にお参り。お寺を出たところで、さつまいもを収穫していた男性から「お茶と飴玉ば用意しとったけんが」と丁寧に挨拶された。お寺にあった御接待のお茶はこの男性が用意してくれていたよう。360°純朴な男性だった。

貴明寺

 この先は永島の住宅地の中を抜けて、池の内池の西岸を歩く。10:20に佐賀県立宇宙科学館に到着して、しばし見学。11:00から佐賀名物のシシリアンライスのランチ。

しばし住宅地を歩く

池の内池

佐賀県立宇宙科学館

錯視を利用した見続ける顔

カメラで撮ると横を向く

初体験のシシリアンライス

 11:24に佐賀県立宇宙科学館を出て歩き始める。保養村山岳遊歩道を歩くが、晴れ間が出てきて暖かくなってきた。ホタル池にも青い空が映える。

保養村山岳遊歩道

ホタル池

 快適な遊歩道を進み、12:00に保養村山岳遊歩道展望台、次いで150mのピーク。眺めは良好。御船山が正面に見え、登りたくなった。

よく整備された遊歩道

御船山に登りたくなった

 この先は永島に下り、武雄市文化会館、武雄市図書館と立ち寄って、13:20に武雄神社にお参り。

武雄川まで下りてきた

武雄市市民文化会館

武雄市市民文化会館

武雄市立図書館

武雄神社

武雄神社

武雄の大楠

 さて、ここからはオルレのコースを大きく外れて、御船山を目指してみた。登山道が分からず、YAMAPに標示される破線を頼りにあちらこちらと迷ってしまった。頂上の岩壁の直下までなんとかたどり着いたオーバーハングの岩に行く手を阻まれる。グルリと回りこんだが、いずれも岩が覆い被さり、自分の技量ではとても登れない。やむなく14:40に御船山を断念した。あとでYAMAPを見てみると、同時間帯に頂上にたどり着いた方がいた。事前に下調べをしておけばよかったと反省。たかだか200mのピークだとなめてかかったのが敗因。

強引に進んだ

登山道らしき道を見つけた

上り詰めたらオーバーハング

周囲を探したが登れそうなところはないのでギブアップ

 ここまできたので、さらに御船山楽園の紅葉まつりを楽しんだ。こちらは紅葉が見事。御船山を借景とした庭園がこの世のものとは思えないほどの美しさ。

御船山楽園

御船山楽園から眺める御船山

御船山楽園の大もみじ

いやー、きれいでした

御船山楽園を出るときに梅ヶ枝餅を一つ

御船山を南から

 ようやく16:08にオルレに復帰し、武雄市役所、温泉街を抜けて、武雄温泉展望岩から武雄市街地を眺める。

武雄市役所

温泉街を抜ける

温泉の裏山が展望台

 回り道をしたが、17:00に武雄温泉に到着。いろいろな温泉の選択肢がある。今回はすこし贅沢な鷺乃湯を試してみる。無色だが、トロトロの肌触りの上質な温泉に1時間近く浸かる。

武雄温泉楼門。設計は東京駅を設計した唐津出身の辰野金吾

武雄温泉新館も辰野金吾設計

ここが九州オルレ 武雄のゴール

温泉の選択肢多数

今回は鷺ノ湯でゆったりと過ごす

 温まった身体にダウンジャケットを纏い、武雄温泉駅に戻って行動終了。18:15発のリレーかもめ48号で博多への帰途についた。

2023年11月18日 九州オルレ 武雄 佐賀 雨のち曇り 11/5℃ 行動距離20.4km 行動時間9:10 獲得高度778m 40780歩 行動中飲水量250ml

往路交通: 博多7:16リレーかもめ5号-武雄温泉8:26

復路交通: 武雄温泉18:15リレーかもめ48号-博多19:14