とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2021年10月2日 九州自然歩道123日目 福岡県築上郡みやこ町新町~北九州市小倉南区石原町 青い空、白い羊、黄金色のススキ

 本日は築上郡みやこ町の住宅地からのトレッキング再開。九州自然歩道は、エリアにもよるが舗装路が半分以上の日もある。今日もまさにそんな日になりそう。

 前々回のレポートだが、読者の方からGoogle Mapのストリートビューで掲載されているのと同じ場面を見ることができるとコメントを頂いた。記載してあったGoogle MapのURLを開いてみると、まさに写真のままの油木ダムのストリートビューを見ることができた。私の歩いた軌跡をストリートビューで辿って、一緒に歩いているかのように風景を眺めてもらっているようだ。そういう楽しみ方もあるんだなと感心した。山登りとは異なり、ストリートビューにも出てくるような一般の道も歩くことの多い九州自然歩道ならではのコメントだなと感じた。

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読者さんが見ていたGoogle Mapのストリートビュー

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九州自然歩道121日目で歩いた油木ダムから眺めた日岳

 一人が好きなわけではなく、また安全を考えるとグループの方が望ましいことは分かってはいるが、九州自然歩道をとおして歩こうなんていう酔狂なことをする人間を身近に見つけることができないため、2019年8月31日からすべてソロで歩いているが、遠く離れて見守ってくれている同行者がいるような気がしてきた。読者さん、ありがとう。

 本日は7:05に自宅を出発し、福岡市営地下鉄、JR福北ゆたか線、JR後藤寺線、JR日田彦山線と乗り継いで9:30に香春に到着。ここからコミュニティバスの太陽バスに揺られて、10:32に新町入口に到着して行動開始。

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新町入口から行動開始

 注意が必要なのが田川後藤寺駅での後藤寺線から日田彦山への乗り換え。田川後藤寺駅はかつての炭鉱線の中核駅で、ホームが多数ある。それでいて、後藤寺線日田彦山線ともにキハ147型の骨董車両が走っているので、どれが何線で、どれが上りなのか区別が難しい。この日は同時刻に3編成のキハ147型が入線していたため、危うく乗り間違えるところだった。

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田川後藤寺駅はホームが多いので乗り換え注意

 国道201号線沿いにある新町入口バス停をスタートして、10:40に前回九州自然歩道を離脱した新町を通過。折口橋、勝山神社とのどかな田畑の中の舗装路を進む。

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新町で九州自然歩道に復帰

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標識はていねいに設置してある

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のどかな風景の中を進む

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折口橋で長峡川を越える

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勝山神社を通過

  11:15に綾塚古墳に到着。綾塚古墳には2回目の訪問となるが、じっくり見直してみても巨大な石を組み合わせた立派な古墳。重機のない時代にどうやって作り上げたかのか、大変な作業だと感心しきり。

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綾塚古墳

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こんな巨石をどうやって積み上げたのか?

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玄室近くまで入れます

  ここから九州自然歩道を300mほど離れたところにさらに大きな橘塚古墳があるとの解説の標記で、訪れてみることにした。これも大きな古墳だが、学校の敷地内となっているため見学しにくい。また、周囲が木々に囲まれているため、大きさがわかりにくいのも残念。

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橘塚古墳

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ここも巨石が組み上げられている

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玄室の中は涼しい

 11:42に九州自然歩道に復帰し、中黒田集落を通過し、11:50から黒田神社で小休止。本堂の石段に腰掛けて、昼食のおにぎりをいただく。

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黒田神社に参拝

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石段で昼休み

 12:10から行動再開。太陽が真上から照りつける。県道250号線長尾稗田平島線を進み、12:27に行橋市との境界を越えた。山の中腹に気になる家が見えるが、真相は不明のまま。どんな人が住んでいるのか気に掛かる。

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県道250号線を進む

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山の中腹の家が気になる

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行橋市に入る

 12:29に御清水ヶ池に到着。2年前にも感じたが、深い緑の池の水の色と背後の山の深い緑の色のコンビネーションが絶妙。バス釣りだろうか。電動ボートの男性が、一人竿を振っている。この池には妖精が住んでいるような気がする。

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御清水ヶ池

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 この先は、入覚集落、高来集落と過ぎ、13:18に小波瀬川を越えて、県道28号線を左折して福丸集落の自販機で小休止。平尾台から県道を下ってきた女性と挨拶を交わす。平尾台にはしばしば歩きに行かれているよう。今回、彼女は県道を下ってきたが、山道の状況が懸念された千仏鍾乳洞までの山道の状況について尋ねると、たぶん通れるのではないかと情報をいただく。

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美しい稲穂を眺めながら歩く

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イチジク泥棒はいないか?

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小波瀬川を越えて福丸集落に

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県道28号線の自販機で小休止

 13:33から行動再開し、13:37に大行事から右折して千仏鍾乳洞への山道に取り付く。道の状況はそれほど悪くない。路肩の崩落が2箇所あったが通行には問題ない。やや荒れている程度で藪漕ぎもない。

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県道28号線のここから右折

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舗装路の切り通しを抜けて山道に入る

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路肩の崩落があるが通行には問題なし

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もう1か所の崩落か所

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セメントのベルトコンベアをくぐる

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千仏谷の冷たい水で顔を洗う

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千仏鍾乳洞の手前300mぐらいで迂回の指示

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迂回路は九州自然歩道ではデフォルト状態なぐらいの荒れ方

 14:25に千仏鍾乳洞に到着。2年前にはなぜか気が急いてしまって、鍾乳洞には入っていない。今回は入場料を支払い、靴を脱いでサンダルに履き替えて、鍾乳洞の中に進む。中は涼しくて快適。外は30℃近いので天国だ。

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千仏鍾乳洞に立ち寄る

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入口には巨大な鍾乳石が垂れ下がる

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内部は広い

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さらに進む

 洞窟の中を進み、480m先から水の中を歩く。水が冷たくて気持ちいいと思ったのは最初だけ。そのうち、あまりの冷たさに指先から痺れてきた。

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480mから先は水の中を進む

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膝下まで水が迫る

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最後は膝上まで冷たい水に浸水

 最後は膝上まで浸水した。全長1200mのうち910mまで行ける鍾乳洞とは凄い。閉所が苦手な自分には精一杯だった。ちょっとした探検だった。

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千仏鍾乳洞にはぜひ立ち寄りたい

 15:05に鍾乳洞を出て小休止。その後は、舗装路を離れてススキの原の山道に進む。ずいぶん下草が伸びているが、歩く人が多いためか、路盤はしっかりしており歩きやすい。

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千仏鍾乳洞から茶が床園地までススキの原を歩く

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 15:46に茶が床園地に到着。ススキの原に吹くそよ風が心地よい。16:00に中峠を通過。青い空、白い羊、黄金色のススキ。カルスト地形はこれだ!というような風景だ。

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茶が床園地

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中峠を通過 正面には貫山

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大平山に向かって歩く

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 16:28に大平山山頂(586m)に到着。目の前にはススキの原が広がり、右手には採石場インカ帝国のピラミッドのように立ち並ぶ。このままずーっと眺めていたい風景だった。

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大平山の頂上から平尾台全体を眺める

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人類が滅亡した1億年後に西の採石場を見た宇宙人は、アステカ帝国の祭壇と思うのではないだろうか?

 日が傾いてきた。やむなく大平山からススキの原を下る。17:00に吹上峠から県道28号線を下り始める。この道路は爆音系の車両が多く危険。早々に下るに限る。ここから、列車の時間に合わせて走り始める。

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大平山から下りはじめる

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日が落ちてきた

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県道28号線は爆音系のメッカ

 18:05に日田彦山線石原町駅に到着して、本日は行動終了。

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石原町駅

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日田彦山線の入線2分前に到着

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今回は小倉のホテルに宿泊

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2021年10月2日 九州自然歩道123日目 福岡県築上郡みやこ町新町~北九州市小倉南区石原町 晴れ 28/20℃ 距離23.3km 行動時間7:31 38444歩

往路:西新7:22-博多7:36/8:04福北ゆたか線新飯塚8:49/8:53後藤寺線田川後藤寺9:16/9:19日田彦山線-香春9:30/香春町役場10:13太陽バス-新町入口10:32