本日は三朝(みささ)温泉の旅館で5:00に起床した。ラジウム含有量日本一という温泉で朝風呂につかる。ラジウムのせいかどうかはわからないが、気持ちが良い。
7:30からたっぷりと朝食を摂って8:00に行動開始。温泉街を通り、三朝温泉の中心の三朝橋を通過し、恋谷(こいたに)橋で三徳(みとく)川を越えて南に進む。
三朝交差点を直進し、県道273号線をクネクネと上る前方に赤いザックの男性が歩いている。中国自然歩道の説明板が立つ山道取り付きで挨拶を交わすと、神戸から遠征中の自然歩道歩きの方だった。自然歩道ウォーカーに巡り会った希有な機会に、お互いに感激を隠せない。10年以上前から自然歩道を歩き、すでに東海自然歩道を丹沢ぐらいまで歩いたベテランだった。
神戸の男性と自然歩道談義をしながら、道沿いに小さな石仏の立った九十九折りの道を上る。昨日は薮漕ぎで散々な目にあったが、今日の山道は石段が整備されているところもあり、歩きやすい。
9:02に山頂の展望台に到着。双眼鏡まで据えつけてあるが、周囲の木々が伸びすぎてしまい、残念ながら眺望はない。鳥取百名山のピークハントに向かうという男性とここで別れ、県道273号線と合流して舗装路を一人進む。
右手には三朝高原の別荘が点在する。2車線の道路だが、自動車は通らない。9:25にすでに閉鎖している三朝カントリー倶楽部に到着。
ここから県道は一気に細い道となる。緩い下り。天気は曇りで暑くはない。歩きやすい。いいペースで先に進む。
9:40に西尾集落を通過。本日の目標地の三徳山(みとくさん)が見えてきた。さらに下って、小鹿川を高井治橋で渡る。
10:00に高橋集落に着き、県道33号線を左折して北に進む。そのまま真っ直ぐの舗装路を進み、吉田集落を通過。10:30に予定よりも2時間早く片柴集落を通過した。
片柴からは県道21号線を右折して東に進む。2km先の坂本集落を20分で通過。馬場橋、合谷、不動橋と通過して、11:35に三徳山正面階段に到着した。
参拝者受付に進むと、2人以上でないと投入堂には登れないと足止めされた。これは事前情報で織り込み済み。すぐ後ろのいかにも善良そうな風貌のお二人に声をかけると、一緒に登ってくれるとのこと。受付でちょっと嫌味を言われたが無事に通過。
三佛寺本堂にお参りしてから、登山参拝事務所で登山届の受付を済ませる。袈裟をかけて登山開始。同行してくれた二人は、東京から鳥取砂丘と投入堂(なげいれどう)のために来たというご夫婦。いい人たちに巡り合って本当によかった。
3人で滑りやすい道をゆっくりと登る。かずら坂、くさり坂をクリアして、まずは木材の足場が高く聳える文殊堂に到着。靴を脱いで外周を一回り。いい景色。
さらに岩を越えると地蔵堂。ここも靴を脱いで時計回りに1周。もう、高いところを歩いているという気分がしなくなってきた。
そのすぐ上には鐘楼堂。合掌して、一撞きしてから先に進むようにインストラクションが書いてある。思い切り一撞きしてみた。余韻がお腹に響く。この鐘はどう見ても100kgはある。誰がどうやって運んだんだ?
馬の背、牛の背を越えて、観音堂。ここも十分に投げ入れ感がある。観音堂は裏手の真っ暗な胎内くぐりを通過。躓きそうで怖い。
12:55に元結掛堂の先を右に曲がると、目の前に投入堂が現れた。圧巻。いつもいつも感じることだが、重機のない時代にこんな建物をどうやって作ったの?しばしポカンと口を開けたままの自分に気が付く。ここで同行してくれたお二人と記念写真。
ここからはのんびりと来た道を下る。日曜日は大渋滞かと恐れていたが、昼を過ぎても意外と空いている。前々日までの雨で、苔むした石は滑りやすい。転ばないようにゆっくりと。
下まで降りてきたところで、ブナの森から流れる清水で顔を洗う。冷たくて気持ちが良い。
受付でお二人に挨拶をして別れた。いい人たちだった。何もお礼をしなくて申し訳なかった。この人たちはきっと周りの人たちをいつも幸せにしているんだろうなと思いながら階段を下り、13:45に三徳山バス停で行動終了。本当に幸せな1日だった。
2023年6月25日 中国自然歩道81日目(通算250日) 鳥取県東伯郡三朝町三朝温泉〜三徳山 曇り 27/17℃ 行動距離15.6km 行動時間5:46 獲得高度945m 25727歩 行動中飲水量500ml