とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

TJAR歩いてみた 9日目 槍ヶ岳〜上高地 北アルプス編踏破

 本日は1時過ぎにあまりの寒さに目を覚ましてしまった。実は軽量化のためにシュラフを携行せず、TJARでよく使われているSOLのEscape Viviというペラペラのシュラフカバーにダウンパンツが寝具。事前の練習では外気温8℃まで耐えられたのだが、現在の高山市の気温が6℃なので、標高3000mに近い槍ヶ岳の肩にあるキャンプ場では3℃ぐらいか。起きていれば寒くはないので、とりあえず起きておく。

槍ヶ岳に星が降る

 3:00頃からお湯を沸かして、ミルクティーで体を温める。周囲のテントからも物音が聞こえてきた。外を見ると満天の星空。みんな日の出を待ち望んでいるようだ。

周囲のテントからも人が出てきた

南岳も明るく見えてきた

 4:20にテントの外に出て明るくなってきた東の空を眺める。周囲のテントかも人が出てきた。頂上でご来光を見るために鎖場に取り付く人のヘッドライトもチラホラ見える。でも、槍の穂先とご来光を同時に見られるこの位置が1番なことは分かっている。

東の空が明るくなってきた

 4:47の日の出時刻ちょうどに雲海の中から神々しい光が現れた。キャンプ場の岩に座った全員が息を呑んでいる。しばらく息をするのも忘れていた。

神々しい日の出

カールにも日が差し込んできた

 太陽が雲海から十分に離れたのを確認してから、お湯を沸かして最後のORIGAMIでコーヒーを淹れる。寒かったことも忘れてしまった。

最後のORIGAMIで山コーヒー


 できるだけコンパクトにパッキングして、6:25に行動開始。槍ヶ岳山荘で水を1リットル補給してから歩き始める。

撤収終了

槍ヶ岳山荘で水を購入

槍ヶ岳にしばし別れを告げる

 しばらくはカールのガレ場を下るのみ。かなりの人が歩いているためか、浮石は少なく、走るように歩ける。

槍沢に下っていく

カールの下から雲が湧いてくる

 播隆窟という開山した和尚さんの避難所を通過。その先の横沢で、雪渓から流れてくる冷たい水で洗顔した。

播隆窟

雪渓の水の流れ出る横沢で顔を洗う

 7:50に天狗原、8:25に大曲と軽快に進み、8:47に馬場平のキャンプ場で小休止。ここは水場があり、風除けのある快適そうなところだった。

馬場平キャンプ場

売店もある

 さらに軽く走りながら進む。ザックも残りが2食分のみと、かなり軽くなっており、下りを走るのに苦はない。

槍見

 9:11に 槍沢ロッジで炭酸飲料を購入。一気に飲み干した。

槍沢ロッジ

 さらに元気を増し、9:40に 二の俣、9:48に一の俣、9:57に槍見河原と、梓川を眺めながら進む。下から登ってくる人が増え、ときどき団体を通さなければならなくなってきた。

槍見河原

 10:26に山道から轍の跡のついた林道にかわり、すぐに大きな横尾山荘が現れた。休まず走り続け、新村橋の架橋工事現場を過ぎたあたりで、抜き去った女性から声を掛けられた。振り向くと、黒部五郎小舎で一緒だったドイツ人女性。早すぎる。こっちは昨日も西鎌尾根を必死に登っていたのに。

横尾山荘

横尾大橋

新村橋は架橋工事中

 そろそろお風呂に入りたいんだけどと、こぼす彼女を後にして、11:22に徳沢園、11:59に明神とハイペースのまま飛ばす。

徳沢園

広く快適そうなキャンプ場がある

明神館

 このまま行けば12:30のバスに乗って、うまく乗り継いで弟の山小屋に行けるかもと期待したが、河童橋で12:30となりタイムアップ。梓川沿いの遊歩道をのんびりと歩いて、12:38に上高地バスターミナルに到着して行動終了。

河童橋

上高地インフォメーションセンター

上高地バスターミナル

上高地から帰途につく

 これでTJAR9日目は終了。

 10日目以降は、来年の夏休みに上高地から再開して、中央アルプス編として進める予定。

2023年7月21日 TJAR歩いてみた 9日目 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷神坂 槍ヶ岳〜長野県松本市 上高地 晴れ 15/9℃ 行動距離19.5km 行動時間6:11 獲得高度246m 37728歩 行動中飲水量700ml