本日は南部町営の奥山温泉で5:00に起床した。6:00から使用できる朝風呂に浸かる。pH9.0のアルカリ温泉で、肌がスベスベになったような気がする。日の出は6:55。谷の深いこの温泉にまだ日は差し込んでこないが、露天風呂のまわりが明るくなってきた。37℃のぬるいお湯の中でまどろみながらお湯を楽しむ。極楽。
7:30から朝食を済ませて、7:58に行動開始。標高571mの山深い温泉の外気温は-2℃。キーンと音がしそうに冷えている。
温泉を少し下ったキャンプ場には5、6張りのテント。焚き火の煙が漂ってくる。福士川にかかる椹(さわら)橋を渡って、舗装路をズンズン下っていく。
自動車の通行は10分に1台ほど。温泉から先は自動車通行止めなので、運転するのは温泉関係者だけだろう。
夕陽川橋の傍に滝。名は書いてない。道の両脇にはミツマタが多い。遊覧橋にも滝。これも名称は不明。残念。
さらに下る。道路脇のサクラが咲いている。ちょっと早すぎる。5弁で小ぶりな薄いピンクの花。以前、生花店で見たケイオウザクラに似ているが、品種は分からない。そば処ひのきと徳間キャンプ場を通過。
9:07に徳間に到着。バス停とトイレあり。標高は222mで、500m以上下ったことになる。
徳間からは蟠竜(ばんりゅう)橋を渡って、福士川の反対側の山裾を上っていく。かなり急傾斜のコンクリート舗装で、汗が滲んできた。
9:37に上徳間集落を通過。道の両側がミツマタ並木になっている。集落最後の家を通過して、スギ林の中の舗装路を上って行く。
9:57にピーク近くの分岐を右に進むと、コンクリート舗装は途切れ、しだいに勾配は緩やかになっていく。心地よい林道歩きを楽しんでいると、左斜面に見渡す限りのミツマタ群生。尾根までミツマタが続く大群落だった。1か月ほど後には素晴らしい光景が拡がっているだろう。
そういえば、以前読んだ真保裕一の「奪取」という小説に、富士市あたりの印刷工場に逃避行中の偽札犯人が、富士山の見える山にミツマタを大量に栽培して紙幣の原料にするというくだりがあったのを思いだした。たしかミツマタの群生地近くに、犯人達が印刷機を埋めて平らになった地面があったはず。ひょっとしたら印刷機の部品でも落ちていないかと探してみたりした。
10:38に鯨野方向に分岐を進み、11:01に舗装路に合流した。法面工事現場を通過して、11:17に鯨野に到着。舗装路を進み始めたところで、通り過ぎた自動車が路肩に止まり、男性が駆け寄ってきた。何かと思ったら、先日このあたりに熊が出たから山歩きは気をつけなさいと、ご親切に教えてくれる。
別荘地を抜けて、そば宿福いち、民宿なかぞねと通過。この2つは事前のリサーチで見つかっていなかった。どちらも気になる宿。
11:30に向田集落を通過してから、六地蔵公園に立ち寄る。六体並んだお地蔵さんの向こうに雪をいただいた富士山。新富嶽百景に選定された場所らしい。コーヒーを淹れて富士山と一緒に堪能。
12:05に行動再開し、12:20に坂本集落を通過。ここから再び山道に進むと、すぐに地図にはない舗装路に合流。完全に廃道化した荒れた道だが、ガードレールがある。道沿いの木にはピンクテープがところどころに巻かれているので、東海自然歩道で間違いはなさそう。しばらくすると舗装は途切れ、さらに斜面を上るときれいな舗装路に出た。
標高400mほどになる稜線部の快適な道をしばらく進み、12:56に分岐を右に折れて山道に下る。スギの木々を透かして右に富士山が見える。
木段を下って、13:15に中部横断自動車道の富沢ICの下を潜り抜ける。真條、坂下と集落を通過。
13:35に富栄橋で富士川を渡る。全長300mの橋。川幅がとても広い。橋をかけるのは大変だったろう。水害で何度も流失しているようだ。
橋を渡った突き当たりは県道10号線。ここは右折して1kmほど下流に進む。14:00に県道10号線沿いの井出駅に到着して行動終了。初の身延線乗車が楽しみだ。
復路交通:井出14:36JR身延線-富士15:30/15:36東海道線-静岡16:12/17:07ひかり519号-新神戸19:11/19:15のぞみ49号-博多21:30
2024年1月8日 東海自然歩道44日目(通算266日) 山梨県南巨摩郡南部町奥山温泉〜南部町井出駅 晴れ 5/-3℃ 行動距離20.8km 行動時間6:00 獲得高度984m 32236歩 行動中飲水量200ml