とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2022年6月25日 中国自然歩道54日目(通算195日) 島根県津和野町左鎧上横道〜益田市匹見町匹見峡温泉 ブナの森には雨が似合う

 本日はトレッキング2日目。4:15に起床。ガツンと濃いめのコーヒーを淹れる。夜半には大雨が降っていたが、屋根の下で助かった。

朝は濃いめのコーヒーから

 しかしこの集落には期待していた自販機がない。水を補給しておかないと、本日の行程は長い。昨日お参りした大元神社には手水があったなと思いだし、汲みに行った。その後、テントの撤収を行い、朝食はビスケットとカフェオレで簡単に済ます。

朝食はビスケットとカフェオレ

 5:45に行動開始。横道から南に向かう舗装路を滑峠(ぬめっとう)に向かって進む。右手には木部谷川が谷川となって流れる。左手には棚田。前回、ザックのチェストベルトをなくしてしまった。簡単に外れるので、いつかやるだろうと思っていたが。今日はそのせいか、ザックの肩ズレがひどく痛む。

滑峠に向かう道に進む

棚田を見ながら進む

 舗装路を進み、6:15に岳集落を通過し、6:52に滑峠に到着。峠の三叉路を左折して香仙原登山口に向かう。雲は厚く、いまにも降り出しそう。

岳を過ぎると上横道はずいぶん下に

滑峠

峠から左折

 峠を曲がってすぐの6:55に安蔵寺(あぞうじ)山の登山口の一つ、滑峠口に到着。上横道を出てからここまでの距離は4.1km。現在の標高は623m。登山口から香仙原までは2.4km。安蔵寺山までは6.0km。7:02に登山道を進み始める。

ここから登山道が始まる

 登山道はよく整備されており、踏み跡もしっかり付いている。左側にはスギ、右側には広葉樹が拡がる。登山道を境にくっきりと植生が分かれている。管理者が異なるのだろうか。

登山道を境に、左がスギ、右が広葉樹

 勾配はきついが、快適な山道を進む。7:47に903mピークを通過したが眺望はない。

 8:14に香仙原に到着。素敵な名前なので、どんな香りのするところかと期待していたが、何もない。ついでに眺望もない。香仙原の前後から足元はササが優勢になる。地元のボランティアによるものだろうか。登山路は十分な広さにササが刈ってあって歩きやすい。緩い下りになり、ブナの森が拡がる。スギの植林からは聞こえなかった鳥の囀りが盛んに聞こえてきた。

香仙原を通過

道はきれいに整備されている

広葉樹林が優勢になる

 8:36に1077mピークを通過。その先に赤星山?の山名標があったが、半分に割れているため読めない。あとで調べたら赤土山だった。

赤土山を通過

正面に安蔵寺山の頂上がうっすらと見えるような

 9:05に小石谷分れを通過。ここから小石谷登山口に進むことも可能。この先で小休止していると、男性が追いついてきた。和歌山から中国山地の山に登りに来たという。自動車で来ているようで、いくつかの山に登る予定という。熊野古道の話を聞かせてもらう。

 立ち話を済ませると、男性はアッという間に見えなくなり、その後をマイペースで進む。最後の急登を上って10:05に安蔵寺山(1263m)に到着。和歌山の男性も頂上で写真を撮っていた。南の眺望が良いとの評判の山だが、残念ながら雲のために視界はない。メマトイが異常に多く、口の中にも飛び込みそう。早々に切り上げて下山路に進む。

 下山は北の奥谷口に向かう。登山路はさらに整備状況が良好。こちらの方が登山者に人気がありそうだ。依然としてメマトイが多い。まったく彼らは何をしたいのか。追い払っても追い払っても目の前を飛び回る。10:25に安蔵寺山中峰を通過。

 10:33に1257mのピークを通過したところで、熊鈴をストックに付けた男性を先頭にした4人組とすれ違う。雨が降る中、皆さん元気だ。

 10:59に1191mのピークを過ぎたあたりからブナの森になる。木々にあたる音から、雨が強くなってきたようだが、ほとんど濡れない。ブナの森に霧が漂う。ブナの森は空から降るたくさんの水を吸収して蓄えているのだなと感じる。

 樹齢600年の巨木が倒れていた。安蔵寺山の大ミズナラと標識が出ている。残念だ。事前にもらった情報ではナラ太郎なる巨木があるようだが、位置が把握できておらず見つからない。(下山後に調べたらこの大ミズナラがナラ太郎で、2019年9月5日に倒れていた。)

 シトシトと雨が降るなか、12:00に打原峠に到着。中国自然歩道のコースは右に曲がって七村に進むのだが、正面に燕岳(つばくろだけ)が聳えている。距離は800m。雨は小降り。こんな日に小さなピークに行くほどのこともないかと迷ったが、荷物をデポジットして燕岳まで走った。名前が魅力的なのだ。

峠の正面に燕岳の登山道が延びる

 12:23に燕岳(1079m)に到着した。東には少し視界があった。昨日登った青野山が見える。すぐに折り返し、12:35に打原峠に戻った。

燕岳山頂に到着

三角点はあるが、山頂からの眺望はない

山頂近くから青野山がチラリと見えた

 打原峠から七村に向かう道は荒れていた。踏み跡は見えない。1kmにも満たないほどであるが、軽度の藪漕ぎをしながら進む。ズボンと靴はびっしょり濡れた。途中の橋も落ちそうでスリルがある。

峠から七村への道は荒れている

橋にもヒヤヒヤ

 12:50に林道に変わる。右には七村川が流れる。しばらく進み、13:07に県道189号線に合流。交通量は少ない。

部分的にコンクリート舗装された林道に変わる

七村川の源流を右手に見ながら進む

右から来る県道189号線と合流

 13:17に七村集落を通過。道路の右手を流れる七村川の渓流が美しい。

県道は七村川に沿って走る

美しい渓流だ

 その先の山の中腹を歩いているときに、匹見(ひきみ)の町が見えてきた。麓まで降りて、七村川が小原川に合流するところで右折して、いくつかの集落を抜ける。

匹見の町まであと5kmほど

小原川沿いに進む

 14:58に小原川にかかる辻橋を渡り、右岸の県道42号線を進む。ここからは2車線の県道。交通量が増えてきた。歩道はあるので大丈夫だが。

辻橋を渡る

県道42号線を進む

 15:11に荒木で小休止の後、15:45に匹見の市街地に到着。正面には匹見川が流れる。

匹見神楽

匹見川

 匹見中央公園の展望台に上り、匹見の町並みを眺める。その後は、16:22に匹見峡温泉やすらぎの湯に到着して行動終了。歩いたあとの温泉は最高だ。

中央公園からの展望

匹見峡温泉で手足を伸ばす

2022年6月25日 中国自然歩道54日目(通算195日) 島根県鹿足郡津和野町左鎧上横道〜益田市匹見町匹見峡温泉 曇りときどき雨 26/21℃ 行動距離27.8km 行動時間10:33 獲得高度1751m 49451歩 行動中飲水量2000ml