とりあえず、歩くか。晴れた日は星空の下で寝るのもいい。

週末の九州自然歩道のトレッキングや日常の雑感です。英語版のトレッキングログもこちら https://nayutakun.hatenadiary.com/  で公開しています。

2023年5月6日 東海自然歩道33日目(通算248日) 愛知県新城市四谷〜新城市大野 オランダから自転車でやってきたという旅人に驚愕

 本日は外が明るくなり始めた4:20に起床。カフェオレとクラッカーの朝食の後に撤収作業を開始し、5:42に行動開始。テントの外側にはダニが這っている。ああ恐ろしい。

 昼から天気が下り坂という天気予報を見て、いつもより早目に行動開始を考えていたが、朝はダラダラしてしまう。

 県道を歩いて、四谷トンネルを通過した後、5:51に仏坂トンネル手前の登山口から取り付く。かなりの急坂。汗をかきかき、6:07に仏坂峠に到着。

仏坂トンネル入口から階段で上る

さらに上る

さらに上る

ようやく仏坂峠。でも、四谷の仏坂って、なんか不気味なネーミング。薄暗いし。

 峠からは針路を南に変えて、丁寧に間伐された見事なスギの中を登って行く。どのスギも60〜70年生は越えていようかという美品。その先は稜線を歩く。快適な稜線歩きなのだが、昨日から50m上ってまた下るといったアップダウンが連続し、かなり身体にこたえてきた。今日は眺望も霧雨で隠されて楽しめない。

仏坂峠からは南に進路を変える

丁寧に間伐されたスギ林を進む

稜線の道になる

四谷集落は雨に煙っている

 7:23に838mピーク、7:55に788mピークと、雲の中でインターバル練習をしているよう。コースそのものは、快適な稜線なので残念。8:23に宇連山頂上への分岐に到着。

道はいい

道はいいが、

アップダウンの連続が堪えてくる

宇連山への分岐点にはベンチ

 雨が本降りになってきた。山頂まで寄り道しようか迷ったが、10分ほど上って宇連山(929m)の頂上に立ち寄った。本来は三河湾まで望めるらしいが、雲で眺望はなかった。

宇連山山頂までは10分ほど

頂上近くの休憩所は見事な廃れっぷり

 分岐に戻り、ザックの中身を拡げて雨対策用にパッキングし直していると、男女が東から歩いてきた。2人のザックはともに15kgは越えている。尋ねてみると、思ったとおり東海自然歩道を高尾山から歩いているという。

ザックの中に防水袋を入れて、濡れたら困るものから再度パッキング

 2人はオランダからの旅行者で、東京に住んでいる叔父のところにお世話になっているときに、東海自然歩道の話を聞いて、それは面白そうと歩き始めて2週間だという。

 日本語を読むことも話すこともできないという。どうやって東海自然歩道を歩いているかと尋ねると、Google Mapのみの情報で歩いているという。さっそくYAMAPを教えてあげた。日本語がわからないと操作が難しそう。自分のブログにこの先の情報があるからと、そちらも教えてあげておいた。

 日本に来る前は、オランダからイランまで自転車で旅行し、そこで自転車が壊れたのと政情のために陸路で続けて旅ができなかったため、日本まで飛行機で来たとのこと。すごい2人だった。

 もっと話を聞いてみたかったが、のんびりしていると雨が強くなってくる。連絡先を教えて、お互いの旅の安全を祈って9:07に行動再開。次の棚山高原に向かう。

このあたりは稜線続きで水場はない

 並行して立派な林道が整備してある。どちらでもOKというようなことが書いてある。まずはオリジナルの東海自然歩道を歩く。9:50にふたたび林道と合流した。今度は林道を選択してみた。どうも方向が違うが、いずれ東海自然歩道に合流するだろうと思い込んで歩いたら10:11にゲートにぶつかり、西向きの方向のまったく違う舗装路につながってしまった。どうやら道を間違えたよう。おそらく2つ目の合流地点の林道でもOKの表示は、西に向けて歩く人のみに向けたメッセージのようだ。この辺りの標識はそういうパターンがよくある。

東海自然歩道と並行して林道が走る

オリジナルの東海自然歩道を選択

わりといい感じの道

次の分岐では林道を選択

いい感じの林道やん、とルンルン気分で歩く

ゲートまで来たところで地図を確認。ここから先の道は全然見当違いの方向に進んでいた。

 雨の降る中、地図を見ながら善後策を検討。ゲート周囲を探すと、南方向に高さ30mほどの坂を越えて復帰する道がありそう。踏み跡のほとんどない道を若干後悔しつつ歩き始める。ほんの少しの藪漕ぎを経て、10:34に棚山高原で東海自然歩道に復帰できた。よかった。雨が強くなって、心細くきた。

ゲート手前に南方向の山越えルートの取り付きがあった

若干の藪を経て、なんとか道が出てきた

ササの草原に踏み跡も見えてきた

東海自然歩道の無事に復帰できた

 10:56に棚山高原の休憩所の四阿にたどり着いて小休止。ここはかつてのキャンプ場だが、いまは廃屋のみが残る。

棚山高原のキャンプ場は久しく閉鎖しているよう。ここには高校のときにキャンプに来たことがある。

かつてのバンガローか管理施設か。廃屋が並ぶ。

 雨が弱くなってきたのを見計らって稜線の道を進む。11:33に玖老勢峠を通過。最後に急坂を力を振り絞って進み、12:24に鳳来寺山の山系の592mの肩にたどり着いた。

上り調子の稜線を進む

山系の肩の部分からは犬戻りという急傾斜地で、階段が付けてある。

岩稜地帯の起点部分の大岩「黒岩」

 ここからは樹木の少ない岩綾帯。眺めが良い。しかも雨が小降りになってくれた。岩に掛けられた階段を何度か上り下りして、13:07に鳳来寺山山頂(684m)に到着した。

岩稜部分には階段や鎖が配置してあり、それほど危険ではない。

眺望も良好

よくここまで整備してくれた。ありがたい。

心なしか雨が弱くなってきた

鳳来寺山門前町が眼下に見えてきた

 ここから先は人の足跡が多い。奥の院を通過して、13:56に鳳来寺山本堂にお参り。本堂正面に大きな休憩所があるので、しばらく休憩して山コーヒー。

奥の院

勝岳不動

石造利修仙人像

鳳来寺山本堂

 14:21に行動を再開して、14:30に東照宮、15:03に行者越え、15:12に湯谷峠と順調に進む。危惧されていた天候も、鳳来寺山から先は持ち直してくれている。

行者越えの難所

鳳来寺山パークウェイを越える

 15:54に引地でJR飯田線の踏切を渡り、その先の桐谷の吊り橋を渡って大野の町に入る。宇連川の碧が美しい。

飯田線を越える

桐谷の吊橋

宇連川

不動滝

 大野は古くから秋葉街道の宿場町や木材の集積地として栄えたところ、家並みを眺めながらこの町で東海自然歩道を離脱。その先の町並みも一通り眺めて、JR飯田線三河大野駅で17:37に行動終了とした。

大野の中心部に残る旧東山信用組合

メインストリートには落ち着いた町並みが残る

稲荷神社の不二庵

玄関先の藁の筒は三河の手筒花火。この家の男子が火の粉を浴びながら手に抱えて奉納した花火の筒を玄関先に飾る習慣がある。

大野橋から見た宇連川

JR三河大野駅

本日はここにて行動終了

 連休の休みは明日の日曜までだが、天候の悪化が懸念されるため、今回の東海自然歩道トレッキングはここで一区切り。

2023年5月6日 東海自然歩道33日目(通算248日) 愛知県新城市四谷仏坂トンネル〜新城市三河大野駅 曇りときどき雨 22/15℃ 行動距離21.0km 行動時間11:48 獲得高度1474m 41654歩 行動中飲水量1200ml