今週末は、前から気になっていた大分県の国東半島峯道を歩くことにした。総延長135kmのロングトレイルで、各所に魅力的なスポットがある。ただしいくつか問題があり、中途離脱の公共交通が極めて少ないことと、指定地以外でのテント泊禁止と明示してあることが気にかかる。
10年に一度、古くから行われている六郷満山峯入行(ろくごうまんざんみねいりぎょう)が通る修行道「峯道」であり、寺社仏閣を巡礼しながら里山を巡るようだ。前回の六郷満山峯入行は2018年に行われているので、次回は5年後ぐらいになるだろうか。ちなみに前回の六郷満山峯入行は開山1300年ということで、六郷満山僧侶だけでなく、一般参加の峯入行も行われている。
こんないわれのある国東半島峯道。調べに調べたが、テント泊なしでのスルーハイクはほとんど無理。セクションハイクをするにしても、離脱地点への往復の交通にも難渋しそう。今回は土日のみのセクションハイクだが、さてどうなるか。
博多6:21のソニック1号に乗り、宇佐に8:04に到着。長閑な雰囲気の宇佐駅で、8:18の各駅停車の日豊本線に乗り換えて中山香(なかやまが)には8:32に到着して行動開始。
登山口まで5kmほどあるが公共交通機関はない。炎天下の国道10号線、広域農道を歩いて、9:47に鋸山登山口に辿り着いた。
ここからは山道。木に囲まれた道を進み、周りが開けた先は、突起の豊富な凝灰岩でできた岩場を掴んでよじ登り、最後は鎖場を通過。10:27に鋸山頂上の大観峰(542m)に到着した。ああ絶景かな。
山頂からの景色をたっぷり楽しんだのち、大観峰の向かい側に威容を誇る八方岳によじ登る。この先も股覗き岩、無名岩など、奇岩の岩尾根を登ったり降りたり、汗をかきかき進む。登り甲斐のあるいい山だ。
岩尾根から谷を下って、11:46に熊野磨崖仏に到着。ここが国東半島峯道T1コースのスタート地点。
磨崖仏を見学の後、石段を下って、熊野磨崖仏受付に行って見学料を支払う。休憩所で扇風機にあたりながら昼食を済ませた。
昼食後は熊野の家並みを抜けて、12:30に県道655号線に合流。田染平野を通過して、13:00に真木大堂に到着した。
立派な仏像を拝観してから、メインコースを外れて周回コースに進む。2時間ほどの回り道になるが、こちらのコースのほうが見所が多い。
県道34号線を進んで、まずは鍋山磨崖仏。急な階段を登ってようやくたどり着いたが、意外と小さくてガッカリ。
その先の三の宮の景は川を挟んだ対岸に奇岩が連なる。ここは見応えがあった。三の宮で引き返し、稲穂を蓄えた田んぼの中をしばらく歩く。
沈下橋を渡って、しばらく歩くと左手に大門磨崖仏。その先の交差点には田染(たしぶ)元宮八幡宮。さらに元宮磨崖仏。
交差点まで引き返し、今度は右折して南に進む。国東半島峯道メインコースに合流して、山手の道に進んで、夕日観音、朝日観音にお参り。夕日観音からの眺めは秀逸。
田染荘を経て、愛宕池、空木と舗装路を進む。谷川が深く掘られた垢離場を通過して、16:07に空木(うつぎ)峠池に到着した。
この先は4mの高規格の林道となる。緩やかな上りを経て、16:46に高山寺に到着した。高山寺は長い石段と立派な三門を構えた古刹。境内の枯山水の模様も特徴的。
高山寺からは国東半島峯道T2コースがスタート。しばらく舗装路を下ったが、すぐに右折の指導標。わりと荒れた山道に誘導される。
丁寧にコースが整備されているのだが、歩く人は少ないのか踏み跡はついていない。コースを示すロープが張られていて、これを頼りに下っていく。
18:17に岩脇寺を通過する。寺の建物は残っていないよう。ここから山裾の道を進んで、県道34号線に合流。だんだん日が暮れてきた。
18:30に日の鶴橋で国東半島峯道を離脱。1kmほど先のふきバス停で行動終了とし、19:20のバスを待つことにした。
2023年9月9日 国東半島峯道1日目 中山香〜鋸山〜熊野磨崖仏〜元宮磨崖仏〜高山寺〜岩脇寺〜ふき 晴れ 30/20℃ 行動距離30.0km 行動時間10:07 獲得高度1336m 52386歩 行動中飲水量2500ml
往路交通: 博多6:21ソニック1号-宇佐8:04/8:18日豊本線-中山香8:32
復路交通: ふき19:20大分北部交通ノースライナー大分空港リムジンバス-豊後高田バスターミナル19:33